テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

放デイの日常2

一覧ページ

「放デイの日常2」のメインビジュアル

放デイの日常2

1 - 初めての利用者さんがくる日

♥

224

2024年08月29日

シェアするシェアする
報告する

今日は新しい利用者さんがくる日!
赤(体験の時に俺は居なかったからどんな子かまだ詳しく知らないけど仲良くなれたらいいなぁ)


赤(名前は青って名前らしいから青ちゃんって呼ぼうかな?)


なんて考えていたらスタッフの桃くんからLINEが飛んできた


桃💬『そろそろ着く』


送迎に出た桃くんの車が到着前に体温計や玄関マットなど子供達を迎える最終準備を済ませ玄関の前で待機していると子供達が階段を登って俺の元へ来た


赤『みんなおはよー!』


黄「あかせんせっ!おはようござぃます」


赤『きぃちゃんおはよう!靴新しくなった!?』


黄「そうです!8月14日の3時にイオンに行ってタイムセールしてたので1800円で買ってくれました!」


赤「そうなんだね!お得じゃん!」


この子は黄くん。整理整頓と詳しくお話するこだやりがある小学3年生の男の子。軽度の学習障害も持ってるから夏休みのこの季節はお勉強のお手伝いに付きっきりなんだ〜!


桃『はーい、一旦話は終わりで支度してくださーい』


黄「むぅ、赤先生後でお話しようね!」


赤『そうだね!』ニコ


桃『赤、橙のこと頼めるか?少ししんどそう』


赤『りょうかーい』


橙「…」


この子は橙くん。精神疾患を持っている子で緊張したり不安に思うと体が上手く動かなくなっちゃうんだ。


赤『橙くんおはよ!』


赤『一緒に靴脱ごっか!』


橙「…」こく


少しだけ頷いてくれたから階段に座らせて橙くんの手を支えながら靴を脱がせる。


赤『じゃあロッカーに荷物を置きにいこうね』


橙「…ぅん」


赤『…!』


声を出してくれたもののまだ力の入って固まっている橙くんの手を引き中に入ると子供達が着々と朝の支度を進めていた


みんなの体温を測ったり文字が読めない子に自分のロッカーを教えたりしていたら玄関の方で聞き覚えのない声が聞こえてきた


桃『はい、靴脱いで』


青「ぃやっ!ぅ”ぅう!!」じたばた


手こずってるな~

中にスタッフさん居るし俺も手伝いに行っちゃおっと


赤『青ちゃん初めまして!』


青「んぅ!!!」ぽろぽろ


桃くんに抱っこされながら泣き始めちゃった青ちゃん、何が嫌なのかな〜…


桃『んー、赤靴脱がしちゃっていいや』


赤『そうだね笑』


赤『青ちゃーん脱がすよー!』


桃『よしっ、いくか』


青ちゃんを抱っこして教室へ入る桃くんの後をついて俺はそっと玄関を閉めた





黄「ねぇ!だめ!!」



きぃちゃんの大きな声が響き渡る


赤『きぃちゃんどうしたのー?』


黄「この子が取ったんです!ぼくのパトカーを!」


綺麗に陳列されたトミカの端っこが少し崩れていた。


きぃちゃんの指を指す先を見ると夢中になってパトカーを床に走らせる青ちゃんの姿。


赤『あおちゃーん?』


青「~♪」


夢中になって俺の声が届いてないのか、それとも自分自身を認知していないのか。


無言で人が使っていたものを取ることは良くないのできぃちゃんに返すべく俺は青ちゃんの元へ向かった


赤『青ちゃん』とんとん


青「…ゃ」


赤『青ちゃん聞こえてるでしょ?笑』


赤『そのおもちゃ誰が使ってたの〜?』


青「ゃ、!」


黄「これ僕が使ってたんです!返してください!」


赤『青ちゃん1回黄くんに返そうね』


そう伝えて俺は青ちゃんの握るパトカーを取りきぃちゃんに渡した


青「ん”ぁぁ”!」


赤『青ちゃん落ち着いて、大丈夫大丈夫』


どたばたと暴れる青ちゃんを落ち着かせながら黄ちゃんの方を見ると不安げに俺の傍に立っていた


赤『ねえ、青ちゃん?遊びたい時はお友達にちょうだいしないとお友達嫌だなぁって思っちゃうからね』


赤『一緒に遊びたい時は「いれて」って、1人で遊びたい時は「ちょうだい」って伝えな?』


青「ちょ、ちょ…だい…!」


黄「うーん、いいですよ」


黄「僕お兄さんなので貸してあげます!」


赤『えー!きぃちゃん偉い!!優しいね〜!』


黄「えへへ」


赤『青ちゃん黄くんになんて言うか分かるかな?』


青「、、?」


赤『ありがとうって言おうね』


青「あーとッ」


黄「いいえ、っ」


青「、、」走


きぃちゃんとの会話が終わった途端、走ってさっき車を走らせていた場所に戻りフローリングの線の上に車を走らせてあそび始めた


赤『青ちゃん道路出してあげようかー?』


トミカ専用の道路を貸そうと声をかけるもあまりピンときてない様子


赤『青ちゃんおいで?』


青「、、?」ぎゅ


手を差し出すと意外にもあっさり俺の手を握り後に着いてくれたので事務室内にある大きなおもちゃの写真が並ぶボードを見せてあげた


赤『これが道路ね!』


青「…んっ!」指さし


赤『青ちゃんこれ読めそう?』


青「…ぅ…ぁ、!」


ひらがなはまだ読めなさそうかな…?


赤『ちゅ!』


青「ちぃゅ」


赤『う!』


青「う!」


赤『しゃ!』


青「しぁ?」


赤『じょう!』


青「じょ…っ!」


赤『ちゅうしゃじょう!』


青「ちゅうあじょ!」


赤『ふふふ、よく言えました!』


赤『欲しい時はなんて言うかわかるかな?』



橙「ぁ、せんせっ…」


桃『どしたー?』


青ちゃんの返事を待とうとしたら事務室前で橙くんと桃くんが会話し始めた


橙「工作…したくて、」


橙「牛乳パックと…ハサミと…テープください」


桃『わかった、ちょっとまっててな』



そんな会話を聞いた青ちゃんが俺の目を見て口を開けた


青「くーらさっ!」


赤『えー!そう!青ちゃん上手!』


赤『持ってくるね!ちょっと待っててね!』


褒められて嬉しいのか にっこり笑顔で俺の帰りを待つ青ちゃん。教室きてからトラブル続きだったのもあり、橙くんの言葉を聞いて「ください」と言ったら貰えることを理解できたことに感動して大袈裟に褒めてしまった。みんないっぱい褒めたら褒めた分成長するからいいんだけどね~!


赤『はい!青ちゃんどうぞ!』


青「!」ぎゅ


赤『青ちゃん貰ったらなんて言うんだっけ?』


青「…?」


赤『ありがとうって言おうねえ』


青「あぃあと!」


赤『うんうん、どういたしまして!』


今日初めましての青ちゃんとの関わり方が分かってきてコミュニケーションも取れるようになったし俺結構テンション上がってる!!嬉しい!!!!!



自由遊びの時間も過ぎて今はお昼ご飯を食べる準備中


俺の働く職場では「自由遊び」「お昼ご飯」「おやつ」「帰りの会」の前に必ず全員トイレに行かせることになっているんだけどトイレを行きたがらない子が多くてほぼ戦場、、笑


桃『あかー、◯◯くんのトイレお願いしてい?こっち手が離せなくて』


青『ぃや!!ぎゃぁぁあ!!』


青ちゃん大変そうだなぁ、


赤『了解!◯◯くん行こうね〜』


みんなのトイレが終わり机を拭く係の人を決める


赤『机吹いてくれる人ー?』


黄「はい!僕が拭きます!!」


赤『お、じゃあきぃちゃんに頼んじゃおうかな~』


黄「まかせてください!」


トイレのドアが開き桃くん達がやっと出てきたかと思ったらパンツ一丁の青ちゃんが飛び出してきた


赤『青ちゃーんww戻るよー笑』


青「んー!ゃぁ!」


桃『こら、青だめだぞ』


青「ぅ…」泣


桃『そんな泣かんでいいんよ笑』


桃『よし、ズボン履けたな』


抱っこをせがむ青ちゃんをしぶしぶ抱えようとしたからさっき意外にも手を繋いで歩けたことを伝える


赤『青ちゃん手繋げれるっぽい』ボソッ


桃『え!そーだったん!?』


桃『甘えられてたなぁ笑』


青「ん!ん!!」抱 願


桃『青?手繋ご?』


青『…ぅ!』ぎゅ


桃『ほんとだ、、、』


体験の時からずっと抱っこしてたらしく感動している桃くんを眺めてから机を拭き終わったであろう黄くんの元へ向かう


黄「あ!赤先生終わりました!」


赤『はーい!ありがとう〜!』


子供達のお弁当を涼しい部屋から取り出して一つの机に置く


赤『みんな自分のお弁当取ってね〜!』


自分のお弁当箱がわかる子は取りに来てもらって認知できてない子には俺から持って行ってあげる


青「…!」歩


とことことお弁当が乗った机に向かう青ちゃん、自分のお弁当分かるのかな…?


青「ぅ!」


橙「あ、それ俺の…!」


青ちゃんが持ったお弁当は電車のプリントがされたお弁当袋に包まれた橙くんのお弁当。電車が好きだから勘違いしちゃったのかな。


桃『青のお弁当はこれだろー?』


そう声をかける桃くんの手元にはドクターイエローのプリントがされたお弁当があった


青「んぅ!ぁ!」


多分自分のだとは思ってないけれどドクターイエローに連れられ桃くんの元へ駆け足で向かう青ちゃんが可愛くて笑っちゃう


赤『橙くんごめんねえ、お弁当無事かな?』


橙「無事やで…!多分同じ電車だから間違えちゃったんやと思う、」


赤『橙くんは優しいね笑』なでなで


撫でてあげると照れくさそうに受け入れてくれる橙くんが可愛くてこれまた笑っちゃいそうになる


みんなの手元にお弁当が行き渡ったのを確認していただきますの挨拶をすると各自ばらばらだけど「いただきます」という可愛い声が返ってきた


みんなが食べてるのを見守りながら連絡帳に貼る写真も撮っておく


赤『橙くんのお弁当は唐揚げかな?』


橙「そうやで、! お父さんが作ってくれたんよ」


赤『橙くんのお父さんお料理上手だね〜!』


橙「先生はお弁当自分で作らんの…?」


赤『俺天才だから毎回作ってるよ〜!超絶上手いからね!料理!』


桃『お前毎回コンビニ飯だろ』


赤『ちょっと!桃くん!笑』


橙くんにあっさり嘘がバレて他の子達の様子を見ていると床の周りにお米が散らばってる子を1人発見


赤『青ちゃんやってんね〜笑』


青「んぅ」もぐもぐ


桃『これじゃお洋服に食べさせちゃってるみたいになってんなぁ』


スプーンとフォークを上手く使えられないのか机にもお洋服にも食べかすがびっしり着いていた


桃『あ、そういえばエプロン着用希望だったわ』


赤『あーあ笑、俺青ちゃんに着いちゃうね』


桃『よろしく』


赤『先休憩取っちゃっていいよ』


桃『あざーす』


桃くんがお昼休憩に入って教室の中は俺と新人スタッフさん1人だけになった。付きっきりにならないといけなそうな子は青ちゃんだけなので全体の対応はスタッフさんに頼むことにしよっと。


赤『青ちゃんエプロン付けようねえ』


青「ぅあ!」


エプロンにはお弁当袋同様ドクターイエローのプリントがしてあり、エプロン着用を抵抗されるかと思ったけどあっさり付けてくれた。


赤『青ちゃんはドクターイエローが好きなのかなぁ?』


青『…?』もぐもぐ


赤『ふふ、美味しいねぇ』





中途半端で申し訳ないです。

最後まで読んでいただきありがとうございました🙇‍♂️


前回作から読んでいただいてる方は大変ご無沙汰しております🥲 


最近またストーリーを書きたい欲がでているのでリクエスト受け付けます!🐶🌟


ちなみにこの作品の続きは入りますか…?



この作品はいかがでしたか?

224

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚