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元貴side
ボーッ
「ひ、ま………ケホッ、」
病気が分かってからかれこれ1ヶ月程
入院しているおかげで大きな発作はほぼない。
ただ、
日に日に酷くなる倦怠感と胸痛は、蝕まれている身体を嫌でも実感させてくる
ズキッ
「ッ?!ぐ、…ッは、………っ!!」
“大森さん?!すぐ鎮静剤打ちます!”
“点滴用意して!”
<はいっ!
あぁ、まただ
急に胸の痛みに襲われて眠るの
こうやって眠るとき、俺は夢を見る
≪まだだめだよ≫
≪逃げないで、まだ生きて。≫
「はっ…ッ!!!、はぁっはぁっ……」
“目覚めましたか、”
「先生…、」
“魘されていましたけど…”
「…なんも、ないです。大丈夫です、」
“そうですか、…それで、、”
“大森さんの病気のことなんですけど、”
「はい、」
“……酷く悪化していました、”
「……はい?」
“余命、も…”
“最初長く見過ぎたのもあるんですが、、”
「へ、」
“半年、ないかもしれません…”
“すみません…”
「へ…、」
「あ、いや…謝らなくても、、大丈夫ですけど」
「うそ、ですよね…?笑」
「俺、だってこんな平気で…ッ!」
“すみません…っ”
「…………っ」
「りょうちゃん、藤澤には、、」
“まだ…ですがいずれ、”
「…、」
「自宅療養、出来ませんか。」
「落ち着いたというていで。」
不幸の雨―――