アイドルという職業に“穢れ”があってはいけない。中でも、「殺し」なんていう最も劣悪な行為なんて……
俺、佐久間大介は、この考えのもと日々アイドル活動を行っている。そんなある日のことだった。
バサバサバサッ!!
🩷「おーい誰だよ!こんなとこに山積みにしたやつ!」
早く楽屋に着いてしまい、1人でみんなを待っていた時。楽屋においてあった紙の山が崩れ、紙を拾いに行った。
🩷「まったく、今日の資料なんだったら先に配っといてくれても……」
崩れた資料に目を通した時、俺の動きは止まった。真ん中の辺りに挟まっていたであろう紙に、衝撃の言葉が書いてあったからだ。
『暗殺依頼 向井康二様。関西のテレビ局内に在籍している○○ **が裏切りを行いました。早急な暗殺をお願いします』
🩷「あ、暗殺……?」
1人呆然としているところに、
🧡「おはよー!」💜「おはよう」🤍「おはようございまーす!」
メンバーが入ってきて、俺は咄嗟に紙を山の中に戻す。
🤍「ん?どしたの佐久間くん、その紙の山」
ラウールが崩れたままの紙の山を指差して問う。後ろにいた康二はそれを聞いて、わずかに驚き焦った表情になる。
🩷「あー……今日使う資料みたいでさ!先に着いたから、配ろうとしてたとこ!」
🧡「そうなん?それやったら、俺も手伝うで!」
にこやかにしながらも、少しそわそわしながら言う康二。
🩷「マジー!ありがとう康二〜」
感謝の言葉を口にしつつも、俺はもう康二のことが信じられなくなっていた。こんなに明るい康二が、いつも俺たちを笑わせてくれる康二が、暗殺……? よりによって、俺が一番許せないと思ってる「殺し」を……??
この一件以来、俺はメンバーに対して疑いの気持ちを抱くようになった。
アイドルは、みんなに元気を、夢を、希望を与える存在だ。なんなら、人間であるけれど、もはや人間でないような存在として考えられることもしばしばある。
そんな存在が、「殺し」を行うなんて考えられない。
みんななら、そんなことしないって思ってた。みんなのことを、信じてたから。
自分のこれからの行動を決めるため、殺し屋について徹底的に調べた。どうやら、殺し屋は同業者と会うと……つまり、殺し屋同士が対面すると、必ずどちらかは命を落とさなければならないらしい。しかも、殺し屋と共に行動する後処理屋とかいうヤツは、殺し屋と運命を共にすることが決められているため、殺し屋が死んだ時に自分も一緒に命を絶つらしいのだ。
とても都合の良いシステムだと感じた。これを使って誰かに密告すれば、俺は自分の手を汚すことなくこの業界から“穢れ”をなくすことができる。
最悪な考え方だとは思うが、これもアイドルという職業を守るためだ。せっかく手にした輝きを、今手放すことなんて考えられなかった。ある特殊な組織に電話をかける。
俺は、みんなの裏の顔を暴いてもらうことに決めた。
数日経って、組織から結果の報告が届いた。
驚いたことに、俺以外のメンバー全員が、暗殺に関わる裏の仕事を行っていることが分かった。
もう俺は、みんなのことが許せなかった。悔しくて、悲しくて、知った当日は涙が止まらなかった。次の日仕事に行ったら、俺の泣きすぎて腫れ上がった目を見てみんな驚いてたけど。お前たちのせいだからな、なんてもちろん言えなかった。
同じグループのメンバーとして活動しながらも、俺はもうメンバーのことをメンバーだとは思えなかった。
🩷「……穢れなんていらない。早く消えてもらわないと、アイドルという職業が穢れる」
怒りでどうにかなりそうだった俺はある行動に出ることにした。
『暗殺依頼 アイドルグループ・Snow Manの中に殺し屋がいます。早急な暗殺をお願いします』
少しだけ見た康二宛の暗殺依頼の見よう見真似で、俺は文書を作った。あえて、宛名は書かなかった。こっちから指名すると、間接的に俺が“殺し”を行うことになってしまう。きっかけだけ作って、あとはそっちの世界に任せる方が最善だと思った。
同じものをあと3つ用意し、それぞれの所属する裏会社に送る。……これで、“穢れ”を落とすことができるかな。
そう思っていたのが数週間前。まさか、ここまで早く依頼が完了してしまうとは。発生した暗殺事件は……もはや暗殺にもなってないんだけど、警察と会社の上層部によって真実だけもみ消された。真実ってのはアレね?みんなが殺し屋だってことね?
……誰も、実は俺が仕組んでいたことだとは思わないだろうなぁ。
そして、垂れ流しにしていた報道番組に臨時速報が入る。
「……速報です。東京都の**湖で、人気アイドルグループSnow Manのメンバーの遺体が新たに発見されました。遺体はそれぞれ、岩本照さん、村上真都ラウールさん、宮舘涼太さん、目黒蓮さんの4人だと見られています。Snow Manのメンバーによる集団自殺は、これで2回目です。警察の調査によると……」
プツッ。
テレビの電源を消し、部屋が暗闇に飲み込まれる。
両方の暗殺依頼が完了した。“穢れ”を無事消すことができた俺は、この上ない達成感に満たされていた。
これからは、俺一人でアイドル活動を行うことになる。声優もして、歌も歌って……やりたいことが、たくさんある。……俺、一人で。
ふと未来のことを想像した時、俺は自分の胸に大きな穴が空いたような感覚になった。
……一人、か。
🩷「これでいいんだよな。輝きに、穢れなんていらない。みんなを照らす光は、常に真っ白くあるべきなんだから」
これでいい。俺はやり遂げたんだ。アイドルという職業の清純さを守ったんだ。
それなのに。
俺の目から溢れるこの涙は、いったい何なんだろう。
Fin
〜あとがき〜
ひいらぎです❗️
「光の影で」お読みいただきありがとうございました‼️✨
初めての殺し屋パロだったのですが、いかがでしたでしょうか…?我ながら、重めのお話になったのではと思います😅
ぜひコメントで感想をくださるととても嬉しいです‼️
さて。
次回作は、年明けの投稿になるかと思います。
ぜひお楽しみに☺️
また、リクエストも募集したいと思っています‼️
作者に地雷等ありませんのでどんな内容でも大丈夫ですが、「書けそうであれば」になるかもしれません💦
「ひいらぎのひとりごと」に募集枠作るので、そこにリクエストのコメントをくださると嬉しいです✨
ぜひよろしくお願いします‼️
あとがき長々と失礼しました🙇♀️
これからもひいらぎをよろしくお願い致します🙏✨
コメント
4件
こんな長編だったのに1時間のドラマを見たぐらい、世界に入り込んですっごく心苦しかったけど、見ていて楽しかったです! (今も心臓バクバクしてる♡٨ـﮩﮩ٨ـ♡ﮩ٨ـﮩ
なるほど🤔そっちかー! にしても、💛🤍の戦いは心が痛かった😭