ジユウ

ジユウ（か い ほ う）

※親から心が逃げ出せなかった世界線です。

※原作とセリフが違う処あります（多分）

「一虎…あなたはお父さんの味方？」

「それとも、お母さんの味方？」

「どっちもはダメ。どっちかよ。」

一虎「……」

『一虎』

『覚えておきなさい』

『オレは怒ってるんじゃない。』

これは……

『躾だ』

一虎「………、」

ある日。こんな毎日から解放された。

マイキー「とおあぁぁ！！」    ﾄﾞ ヵﾞﾞ ｯ

解放されて、自由になった。

でも。生きづらい。

何も分かんねぇんだぜ？

躾も。選ぶ選択肢も。

マナーも。ルールも。常識も。

怒りも。悲しみも。

全部、全部、教えてくれてた奴が

教えて貰えてた原因？が。

突然無くなった。

自由になった。

解放された。

1から10までの選択肢が全部。

ぜーんぶ。オレに。急に託された

皆『お前の人生だ』

なんて言うけど。俺の人生なんだろ

じゃあ、オレが望んだ通りにしてよ。

全部おしえて。

何も分からないから。

明日食べたいものも。

どんなものを好きになればいいかも。

誰の何を見て成長すればいいかも。

誰の後をついて行けばいいのかも。

全部全部おしえて。

オレ、まだ子供だよ

子供にそんな全部任せたらダメだよ。

オレ。自由は嫌だよ。

縛って。

お母さんは？なんで何も言ってくれねぇの？

なぁ。おしえて。

教えて。

 　　　　　　　 教えてよ。

　　  教えて下さい？

 　　　　　　　　　　教えて欲しい。

    教えて貰えますか。

　　　　　　　　　　　　　　　　教えろ。

      　　　　教えてよ。

  おしえて。

　　　　　　　　　　　　　　　　  教えて。

　　　　　　　　　オシエテ。

　　　　　　教 え て く れ ね ぇ の ？

あ、出来たよ。

欲しいもの。

一つだけ。

アイツ（場 地）が教えてくれた。

誕生日プレゼントが欲しい。

いや、上げたい。

オレにジゴク（自由）をくれたから。

“ソレ”をくれた恩人（アクマ）ってやつだから。

あぁ。でもやり方が分からねぇな。

こうで……いいかな。

ガ ン ッ ＿＿。

マイキー「なに、してんの……？」

あ。オンジン。

オレにジゴク（自由）をくれた恩人（アクマ）

一虎「ああ”ぁぁあぁマイキー”ィィ” !!!」

コロシテヤル。

自由（ジゴク）をくれたアクマ（恩人）は

クジョしねぇとだろ？

それは中世から語り継がれてるだろ？

悪魔は。狩らないと

一虎「殺”し てや ｯ” る ｯｯ !!!」

あぁぁ、……間違えたのか…笑

警「……なんでこんな事した？ｷﾞﾛｯ」

一虎「仕方なかったんだ。」

一虎「分からなかった。なんにも。」

そんな顔で見るなよ。

ボロボロなんだよ？オレ。

もっとキズついちまう

警「キミはもう中学生だ」

警「人を殺してはダメ。」

警「モノを盗んではダメ。」

警「これくらいわかんねぇのか ! !」

一虎「分かるわけない。教えて貰ってない」

一虎「あ、お父さんは。」

一虎「教えてくれてた。」

一虎「暴力は＿＿」

一虎「躾だ」

一虎「ってさ」 (ﾆｺ ｯ

ずっとずっと。似たような質問。

子供一人にどれだけ時間かけてるんだろ。

それが常識なのか。そうか。

警「もういい。ラチがあかない。」

警「戻っていい。」

「連れてけ。」

連れてくのに3人。

ずっと見てるな。オレのこと。

逃げる気はねぇよ。

外は肌寒ィし

世間はオレに厳しい。

ダレも何も教えてくれなかった。

自由だけ与えて。

『邪悪を払った』って棚にあげて。

実際は、『責任』っていう足枷を。

新しい足枷をつけただけ。

何もかも変わった。

なら、まだ教えてくれてたアイツの方が

お父さんの方が良かった。

まぁ、これからは沢山教えて貰える

改心するつもりはない。

改心はするんだろうけど。

すぐ。自由っていうジゴクに。

汚染されるんだから。

もう……ジユウ（か い ほ う）なんていらねぇ。

あれ。もう。解放されちまうのか。

また、放り込まれるのか。

ジゴク（自由）に。