nk side
一つの机で俺を含めた5人が食事をする
みんなが楽しげに会話をする中、俺は静かにご飯を口に入れる
今から言う訳ではない、だけど緊張していた
嫌われたらどうしよう、って
不安でいっぱいだった
だけど勇気を出してみんなに話しかける
nk「ねぇ、みんな…!」
俺が大きな声を出すと4人はこちらを向く
kn「どうひたの?」
きんときが頬張りながら俺に尋ねる
nk「話があるんだ、今日、21時にリビングに 集まってくれない?」
sm「わかった」 kn「いいよ〜」
shk「了解」 br「おっけ〜」
みんなは快く了承をしてくれ安堵する
誘うことは出来た、あとは俺の気持ちの問題だ
きりやん先生が相談に乗ってくれたのだから、その為にも最後まで頑張りたかった
ちゃんと、自分の力で
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21時
4人とも約束通りにリビングに集まってくれ、笑い声が響く
でもそんな声は俺の耳には届かず
自分の鼓動だけが伝わった
いつもなら悩まない、話すタイミング
今はどう切り出せばいいか、分からなかった
kn「みんな、nakamuが話すから集まったんだよ?」
「ちゃんと話聞いてあげよ」
俺が困っていたところ一瞬で場を静めるきんとき
nk「ありがと…」
俺は、彼だけに伝わるように小さく呟く
kn「いいよいいよ…w」
彼もまた、小さな声でそう言った
br「nakamu、改まって話ってどうしたの?」
いつもはふざけているBroooockも真剣な顔で問う
俺はひとつ、息を吸って吐く
そして口を開いて悩みを話した
nk「俺…さッ…」
「シャークんと、双子で…」
「比べられるのが嫌…だから…」
「ちゃんと俺は俺として…接してほしい…」
誰も言葉を発してくれない
怖くてみんなの顔を見れずに床を見つめる
幻滅されたのかもしれない
甘えだったのかもしれない
比べられるのは、仕方がないことだったのかもしれない
そう考えると勝手に涙が零れてくる
「nakamu…」
誰かが俺の名前を呼ぶ
低くて、優しくて1番聞いた声
nk「シャー…クッ…」
shk「ごめんな…nakamuが悩んでたの…」
「俺のせい…だったんだなッ…w」
傷ついたような顔をして涙を浮かべる彼
nk「シャークんは悪くないの…」
「ただ俺が…劣ってるのが悪いの…」
br「ッ……!」
「nakamu…ごめんねッ…」
「ごめんねッ…こんなになるまで苦しめてッ…」
気づけばBroooockも、スマイルもきんときも泣いていた
br「nakamuは大切な弟だよ…」
「劣ってなんかないからねッ…」
「どんなnakamuだって、家族なんだから嫌いになんかならないからッ…」
「だからッ…許し”て”ッ…」
嗚咽混じりにそう言うBroooock
彼が泣いているのを見て酷く心が痛む
kn「俺も…ごめんねッ…傷つけたかったわけじゃないの…」
sm「すまん…」
みんなやっぱり優しくて、素直に謝ってくれた
nk「いい…ッよ…?」
俺が許しを出すと嬉しそうに笑うみんな
br「よかったッ…」
「これからはちゃんと、nakamuとして…1人の人間として見るからねッ…!」
nk「ありがとッ…!」
俺の家族は本当にいい家族なのだと思う
俺が悩んでいることに気づいてくれる双子の弟、シャークん。
優しい兄のみんな。
俺はかなりの幸せ者なのだと思う
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kr side
?「きりやん先生っ!」
kr「うわっ…!」
いきなり声をかけられ驚きが声に出る
声のした方を振り向くとそこにはnakamu君の姿があった
kr「先生にイタズラはよくないぞ~」
なんて、ふざけた言葉を言ってみる
nk「それより、俺、ちゃんと言えたんです…!!!」
俺の話はガン無視で嬉しそうに話してくるnakamu君
言えた、というのはおそらく悩みの話だろう
kr「よかった、その様子だと悩みは解決したんだね」
nk「はい!きりやん先生のおかげです!」
俺の言った通り、彼が言ってきたのは悩みの件だった
kr「そんなことはないよw」
俺は自分を否定するように言う
kr「自分の気持ちを伝えることってとても難しいことなんだよ、頑張ったのはnakamu君、君だよ」
結局は俺がしていることはただの仕事だ
俺はきっと、どんな悩みだとしても、誰かのために相談に乗ることしかできないのだから
nk「そう…なんですかね…w」
照れくさそうに笑う彼
nk「でも、きりやん先生がいなかったら、俺はずっと悩んだままだったと思います」
「本当に、ありがとうございます…!」
最近の子は凄いなぁ…と心の中で感心する
kr「それ、shkにも言ってあげなよ?w」
kr「君を連れてきたのはあの子だし」
nk「そうですね、お礼しないと!」
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなると彼は焦った様子で早口で喋る
nk「そうだ、移動教室だった…!」
nk「俺は失礼します!」
彼はひとつお辞儀をして走り去っていった
kr「廊下は走るな~」
「…って聞こえてないかぁw」
コメント
9件
やん先生がらっdぁ先生に入れ替わっても違和感なさそう(???) まじで叫びながら少量の涙零してました((
うぅ(´;ω;`)泣いた無理や泣くに決まってるにゃん☆
あれ?目から水が……ヤバい止まらない…… 続き楽しみです。゚(゚´Д`゚)゚。