没供養!!!!!!!!!!!!
刺さる人がいたら𝑯𝒂𝒑𝒑𝒚__です🥹
水青
・地雷さんご注意ください
・ご本人様にはなんの関係もありません
『むかえ』
水)…は?
時計が23時を回った頃、突然そんなLINEが届いた。ひらがなでたった3文字だけの突然のLINEに首を傾げ、トーク画面を開く。
『何言ってんの?』
『いふくん』
すぐに既読がつく。
『むかえこい』
水)ぇ…はぁ?何言ってんの…?笑
『え意味分かんないんだけど』
『どういう意味?今どこいんの?』
紙飛行機マークを押し、送信する。これまたすぐに既読がついたが、文は返ってこなかった。
水)え、このタイミングで既読スルーすんの?まじ?
うける、なんて独り言を言いながらスマホを置く。と、その瞬間に電話が掛かってきた。
水)ぅわっ、なにぃ?もぉ…
水)…は~い、もしも~し?
青)『ほろけ、むかえ』
水)は?笑笑 なにいふくん酔ってんの?
青)『いえわからへん…あたまぐるぐるする…』
水)え~…なにやってんのほんとに、うける
水)仕方ないなぁ、今どこ?
青)『いつもろ、とこ』
水)あ~はいはい、いふくんの最寄りね、わかった
水)頭ぐるぐるすんの?どっか座ってる?
青)『…みち、すわっとる』
水)…っえ、は!?何やってんの!?馬鹿じゃないの!?
青)『ぅ…うるさぃ…』
水)うるさくないよ!道って何?迷惑でしょ!?
青)『んん…人おらんからええもん…』
水)人いない?…あ、そっか、夜遅いもんね
水)…分かったよ、今から行くからじっとしてて
青)『ぁ?命令すんらし…』
水)…アンタガチでビンタするよ??
水)さぁて、どこだ~…?
いふくんの最寄り駅、いつもぼくらが待ち合わせに使う駅に到着する。
水)道って言ってたけど、酔っぱらいの言うことなんて信用できないし~…
昼間に比べ比較的に人の少ない駅を見て周り、いふくんがいそうな場所を探す。
水)あ、いた
ビンゴ。いふくんここのベンチ居そうな気したんだよね。ぐでんと元気を失った後ろ姿。今日は金曜日だし、おおかた華金だ休みだなんだと上司の飲み会に付き合わされたんだろう。
水)いふく~ん?
とんとんっ、と肩を叩き、声を掛ける。ぴくっと肩が揺れ、ゆっくりこちらを向いた。
青)んぁ…ほろけ…?
サラサラの青髪が揺れ、中途半端に閉じた瞼が彼の酔っ払い加減を示しているようだった。
水)うゎ、かわいそ~、また飲まされたの?
青)んん…あのくそじじぃ…ぜったいゆるさへん…
水)くそじじいって笑笑
水)はいはい、お仕事お疲れいふくん
水)お酒好きな癖に弱いんだから、もう無理して飲んじゃダメだよ?無理な時はちゃんと断るの。ね?
少し休憩も兼ねて彼の隣に座り、疲れた彼の負担にならないように優しい声で話しかける。
青)んぅ…わかっら…
水)…ふふ、珍しく素直じゃん。
くしゃりと頭を撫でてやる。くすっと笑って頬を緩める彼が可愛らしかった。
水)1週間頑張ったね、家帰れる?
青)…むり、ほろけんち、いく
水)え、ぼくんち?
それはまずい。今のぼくの家、間違いなく汚い。流石の酔っ払いにも見せたくないくらい。
水)あ~…ぼくんちはだめ、絶対無理
青)はぁ?なんれやねん…おまえろうせひとりやんかぁ…
水)そ~ゆ~問題じゃないの、
青)いやや、まろぜったいおまえんちいく…
水)えぇ…?
ぐりぐり頭をぼくの胸に擦り付けながら小さな声でそういういふくん。今は人が少ないから良いものの、こんなこと絶対外でするようなキャラじゃないのに。
…なんて思いつつ、ぼくも大概いふくんに甘いから、再び頭をなでなでしてしまう。だっていふくん可愛いし。
水)ん~…今日はだめ、おうち送ったげるから…ほら立って?
青)いややぁ…!!
水)…こりゃだめだ、
不可抗力とは言え、べろべろになってしまったいふくん。いやいやと駄々をこねる姿が可愛くて、呆れと愛おしさの混じったため息が溢れる。
青)っいや、いや…
水)…?いふくん、大丈夫?
彼が何度もいや、いやと繰り返すので、心配になって顔を上げさせた。顔を両手で包んで、ぐいと引き寄せる。
青)…っ、
水)…ぇ、いふくん泣いてるの?
青)…んらよ、わるいかよぉ…ッ
蒼い切れ長の瞳に涙を溜め、ばか、あほ、などと語彙力の無い悪態をつく。
…何この人、
水)かわいいね、
青)はぁ”…?
今にも溢れ落ちそうな雫を、親指で拭ってやる。すんっ、と鼻を啜って、今度はぼくの太ももに頭を乗せてきた。
水)わ、…ふふ、そうだよね、疲れたよねぇ
青)きもちわるい…ほんまにさいあく…っ
くぐもったいふくんの声が聞こえる。太ももの辺りがしっとり濡れていくのを感じた。
少しの間、この限界社畜の可愛い彼女の愚痴を聞いてあげようか。周りに人居ないし、少しだけ、ね。
青)まろかえりたいって、ゆったのに、…わかいろに、あかんって…
水)うん、
青)ろーせけっこんもしてないから、まっとるひともおらんっれ…ゆわれれ…
水)…うん
青)なんやこのじじぃ…ろおもっれ…
水)ふふ、うん
青)も~のんれやる~…ってのんれ…
青)まっとるやつおるっつ~ねん…
水)そんなこと言われたの、かわいそうに
水)そうだよ、いふくんにはちゃんと帰り待ってる人居るんだから。
水)ぼくだけじゃないよ、りうちゃんもしょーちゃんも、ないちゃんもあにきも、他にもたっくさんの人がいふくんのこと待ってるからね
水)辛かったね。いつも頑張っててほんっとにえらいよ、いふくんは。
ぎゅうっと体に抱き付く。スーツのままの彼が酷く小さく、儚く見えて、強く抱きしめる。偉かったね、頑張ったね、って言葉をかけながら。
青)…っ、ん、…ッ
小さく頷いて、背中に手を回してくるいふくん。居酒屋の匂いだろうか、彼のスーツはなんとなくお酒くさい匂いがした。
水)…よし、いふくんわかった。
水)ぼくんちおいで、超特急で片付けるから。
青)ぅぇ”…ええの……?
水)うん、来て。明日仕事お休みだよね?
青)ん、ろにち、やすみ
水)だよね、連休なんて滅多に無いから…ぼくんち来て、そのまま泊まって行きなよ。
水)いふくんが「もう嫌」って言うまで一緒に過ごそうね。
青)…ん、うれしぃ
そう言った彼が、目元を赤くして少し微笑む。
水)おいで、帰ろっか。
水)歩ける?遅くなっちゃったけどこれお水、飲んで?
青)ぁりがと…
水)ここちょっと風吹くね、寒くない?
青)だいじょぶ、なんか…よい、さめてきたかも…
水)よかった、いふくんお酒弱いんだから心配したよ
青)へへ、ほろけならきてくれるとおもっててん
水)…ぇ、ぼく以外にも連絡したんじゃ無いの?
青)ん~…?
青)する訳ないやんか、おまえまろのかれしやろ?
水)っえ、
青)なにがあってもぼくがまもるから、ってゆったん、忘れたん?
水)……ぁ”~~…
確かにそれは言ったけど。言ったけど、そんなどストレートに彼氏扱いしてくれるなんて。なにそれ、最高に好きすぎる。
青)ん…ふふ、な~にほとけ、かおまっかや~ん♡
水)ちょ、ちょっと暑くて…
青)まろはあつくないで?
水)お酒入ってるからだよ!
水)も、もう遅くなっちゃうし帰ろ?ほら鞄貸して、
ベンチから立ち上がり、いふくんの鞄に手を伸ばす。少し体を屈めたせいで整った顔と距離がぐんと近付いて、自ら行動したにも関わらず心臓が跳ねた。
青)ん~…まって、
水)はぇ、?
鞄が少し遠のき、代わりに胸ぐらを掴まれる。そのまま体を引っ張られて、唇に何か柔らかいものが触れた。びっくりして目を開くと、長いいふくんのまつ毛が目の前に。
水)……ッ!?っん、ちょ、いふく、んっ…
青)っん、ふ、ん…っ
不慣れで健気な舌遣い。相変わらずいふくんキス下手だな、なんて思いながら少し唇に吸い付く。
青)ッあ、
びくっと体を跳ねさせ、荒い呼吸をしながらやっくりと唇が離れる。
言うまでもなくどちらのものかわからない唾液が糸を引いていて、駅のホームの光をてらてらと艶かしく反射していた。
水)いくら酔ってるからって外でちゅーしちゃだぁめ。
水)せめてぼくんちまで頑張って、ほら
自分より10センチほど背の高い彼の肩を担ぎ、ベンチから立ち上がらせる。背は高くても非常に軽い彼の体は、ぼくでも持ち上げることができた。
青)ん~…ねむぅ…
水)ぼくんち着いたら寝ていいからね、今は寝ないでね
青)ぅ”ぇ~…?むりかもしらん…
水)だめでーす。
コメント
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アアアアアアアアアア僕これ無理やわ好きすぎる😭