テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「……あー、かったりぃ。パフェ。イチゴ山盛りのパフェ食わねーと、俺の『夜叉の血』が騒いで悪魔狩りどころじゃねーわ」 坂上は死んだ魚のような目でメニューを眺める。
「ククク……パフェだと? そんな甘いものでこの腐った世界が浄化されるとでも思っているのか、坂上」 高杉が冷笑しながら、手際よく全員のおしぼりを開封し、小夜の前にそっと置く。 「小夜様、お召し物が汚れてはいけません。エプロンをお付けしましょうか?」
「え、あ、大丈夫です、すみませんすみません……」 小夜が消え入るような声で謝ると、隣に座っていた直哉が鼻で笑った。 「おい、小夜。男に世話焼かせてヘラヘラすな。女は黙って俺の三歩後ろを歩いとればええんや。……ほら、これ食え。栄養偏っとるぞ(と言って自分のサラダを小夜の皿に移す)」
その時、店の隅で変装(怪しいサングラスのみ)をしていた桂木が立ち上がった。 「待て、直哉。今は作戦会議の最中だ。悪魔の気配を感じる……」
「ヅラ、お前が一番怪しいわ」と坂上が突っ込む。 「ヅラじゃない、桂だ! それに、隣のエリザベスを見てみろ。確かな証拠を掴んでいる」
横に座っていた謎の白い物体・エリーが、スッと看板を掲げた。 【店長、たぶん悪魔。】
「……ストレートすぎんだろ、情報が」
突然、厨房から異形の悪魔が飛び出してきた。客たちが悲鳴を上げて逃げ惑う中、坂上は重い腰を上げる。
「あー……。高杉、小夜が怖がってんだろ。さっさと片付けるぞ。世界を壊すついでに、あの悪魔のツラ貸せや」 「言われずとも。小夜様に返り血の一滴も浴びせるわけにはいかんからな」 高杉は執事のような流麗な動きでナイフを抜き、直哉は「女が見とる前で無様な姿見せんなよ」と毒づきながら超高速の投身を見せる。
小夜はガタガタ震えながら、心の中で思った。 (……この人たち、性格はアレだけど、なんで私にだけこんなに過保護なの!? 帰りたい……!)
エリーが掲げた看板:【小夜ちゃん、後ろ危ない。】
ドゴォォォン!! という爆音と共に、桂木の投げた爆弾(手製)が悪魔を吹き飛ばす。 「逃げの小太郎、ここにあり! 追撃は任せたぞ、坂上!」 「最後だけいいとこ持ってこうとすんなよ、ヅラァ!!」
後日談: 任務完了後、報酬のほとんどはファミレスの修理代と坂上のパフェ代に消えた。 小夜は今日も、イケメン自認勢たちに囲まれ、胃を痛めながらデビルハンターを続けている。