TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

何処にでも有るようで、何処にも無い空間

そこには静かにただひたすらに歩き続けている少女がいた

少女は何かを見つけたのか、その場にピタリと足を止めた

見てみると、少女の前には氷漬けにされている一人の少女がいた

その少女よ周りを囲むように、黒と白の逋セ蜷の花が水面上に散っていた

少女は、氷の中にいる少女をじーっと見つめていた

すると、少女は貴方の存在に気づいたのか、ゆっくりと貴方に歩み寄ってきた

「この空間はそう簡単に出入りすることが出来ないの。貴方、どうやって此処に来たの?………わからない?そう。…………え?この古びた本は何かって?そうね、貴方と出会えたのも何かの縁だし、特別に教えてあげる。但し、聞くのは自己責任、それでもいい?………そう、わかったわ。それじゃあ、話してあげる」

少女はニッコリと笑い、椅子を引き、そこに座った

「これは、とある少女の物語」


◇ ◇ ◇


まだ風が吹くには早い季節なのに、今日は冷たい風が一日中吹いている

來夢「うーわ、寒っ…」

とあるビルの屋上で、少女は一人、そう呟いた

來夢(今は夏のはずなんだけどなぁ…)

今の季節は夏で、普通であれば皆、半袖や半ズボン、ミニスカートや薄手の上着などを着用している時期だ

でも、暑い夏にも関わらず、冷たい風が吹いているため、街の人達は厚手の上着や長袖長ズボンなだを着用している

來夢(これではまるで、冬の季節のようだ)

一人でいるはずの屋上、気づけば少女の隣には、とある男性が一人いた

來夢「……君が此処に来るのは珍しいね、太宰」

太宰「おや?気づいていたのかい、來夢」

來夢「まぁ、ね」

太宰「……久しぶりだね、此処に来るのは」

來夢「…うん、」

とあるビルの屋上、其処は紛れもない、太宰治と音之瀬來夢の二人が初めて出会った場所

來夢「あの頃は、お互いに銃を引き合っていたね」

太宰「そうだね」

來夢「昔は銃を引き合っていたのに、今では手を取り合っているよ」

太宰「…君がそんなふうになるのは珍しいね。何かあったのかい?」

來夢「……いいや。…ただ、少し、嫌な予感がするんだ。とてつもない、嫌な予感が」

太宰「嫌な予感、ね。……そこまで深く考えなくていいと思うよ」

來夢「…そう、かな」

太宰「うん」

來夢「そっ、か。ありがとう、太宰」

太宰「お役に立てたのなら光栄だね」

來夢「それじゃ、私は行くところがあるから」

太宰「行くところ、ね。ちょっと気になることがあるんだけど」

來夢「ん?」

太宰「もともと君は、よく何処かへ行く癖があったから気にしていなかったけど、ここ最近は毎日のように何処かへ出かけているね。君は、一体何処に行っているんだい?」

來夢「……ちょっと、私の助けが必要な人達のところ、かな」

太宰「…そうかい」

來夢「それじゃ、私はもう行くから」

そう言い、來夢は屋上に太宰を残して去っていった

主様は異能力者で、何かを隠しているようです

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

2,322

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚