テラーノベル
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鍵盤の上に置いたはずの指は、小刻みに震えていた
hr「弾けない?」
嘘、どうして……
ksk「俺ちょっと様子見るわ。大丈夫か?」
ksk「おいもう無理すんな、弾かなくていいから!」
fj「ksk、どうしたんだよ」
ky「俺も見に行く」
kyの姿が近づいてくる
安堵と不安がごちゃごちゃになって、自分が分からなくなっていく
ky「……無理だ。手が震えちまってる」
hr「ほんと!?」
kyの知らせを聞いたhrとfjが駆け寄ってきた
fj「大丈夫だ、kskの言う通り今日はもう終わりでいい」
hr「一緒に帰ろ!」
いいの……?
ksk「当たり前。ゆっくりでいいから荷物用意して」
うん、ありがと
私は楽譜を畳んで鞄にしまった
一つ一つの動作により時間がかかっているような気がする
ky「うし、そんじゃ出発だな。ここねはどのへん住んでるんだ?」
えっと、虹見ノ丘
fj「めっちゃいい住宅地じゃん」
ky「あ、あんま女の子の家聞くの良くなかったか? ごめんな」
なんでkyが謝るの
ky「気にしないならいいけどよ」
ksk「とにかく行こうぜ」
分かった
夕暮れの街の中、五つの影が伸びる
hr「虹見ノ丘はこっちらへんだよね」
うん、そうだよ
ky「一人で帰れるか?」
……あたしのこといくつだと思ってんの
ky「冗談。また明日」
kyは交差点で大きな頼もしい手を振った
その手が段々と小さくなっていくのをじっと見つめていると、
体に空いた穴に冷たい風が染みる
早く、帰ろ
母親「ここね、お帰り」
玄関の扉を開けると、キッチンの方から忙しなく料理をする音が聞こえた
母親「なんだか元気ないわね」
別に。合唱コンの練習で疲れただけだよ
母親「そりゃそうよ、ここねは伴奏者だもの」
伴奏者、という言葉がちくりと胸を刺す
私はそれ以上何も言えずに階段を上った
自室でベッドに潜り込み、空気を抱き締めるように丸まる
私は、どうして何もできないの
人も頼れないし、
半音すら合わせられない……
どうして?
コメント
3件
うわあ…第4話、めっちゃ胸が締め付けられたよ…😭💔 ここねちゃん、練習で手が震えて弾けなくなっちゃうシーン、焦りと不安がひしひし伝わってきてこっちまで苦しくなった。でもkskくんたち仲間がすぐに駆け寄って「無理すんな」って言ってくれたの、ほんと温かくて泣ける…。最後に一人でベッドで丸まって「どうして?」って自分を責めるのが切なすぎるよ。もっと頼っていいんだよって背中押したくなる…!続きが気になりすぎる…!
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