テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
フリーレンたちと共に、大陸魔法使い協会の本部があるオイサーストに到着したリムル。
そこには、フリーレンの師匠(の師匠)であり、神話の時代から生きる大魔法使いゼーリエが鎮座していた。
「……フリーレン。また妙な連中を連れてきたな」
玉座に座る小柄なエルフ。しかし、そこから放たれる魔力は、今まで出会った誰よりも濃密で、禍々しいほどに輝いていた。
「っ……なんだ、この魔力……!?」
リムルは思わず足を止め、背筋に冷たいものが走るのを感じた。
『告。対象:ゼーリエ。……魔力測定不能。魔力の隠蔽精度が極めて高く、表面に漏れ出しているものだけで魔王級(クレイマン)の数百倍に相当します。……マスター、注意してください。この個体は“本物”です』
(ラファエルさんが測定不能だって……!?)
リムルは冷汗を流しながら、黄金に輝くゼーリエの瞳を見つめた。
「ほう。私の魔力の揺らぎを、一瞬で正しく評価したか。……見慣れぬ格好だが、お前、この世界の住人ではないな?」
ゼーリエの一言に、リムルは心臓が跳ね上がる。
「……ああ、正解だ。俺はリムル=テンペスト。異世界から来たスライム……いや、魔王だ」
「魔王、か。滑稽だな。この世界の魔王は、私の教え子(フリーレン)たちがとうに滅ぼしたというのに」
ゼーリエがゆっくりと立ち上がる。その瞬間、部屋全体の空気が重圧でミシミシと鳴り始めた。
「……だが、お前が持つその『知識の権能(スキル)』。それは魔法の域を超えている。面白い。……どうだ、私の弟子にならないか? お前なら、数百年でこの世界の全ての魔法を凌駕できるだろう」
「……お誘いは嬉しいけど、俺には帰る場所があるんでね。それに、師匠なら間に合ってるんだ」
リムルは強がって笑ってみせたが、内心ではバクバクだった。
(……危ねぇ。フリーレンも凄かったけど、この師匠は次元が違う。魔法使いとしての「格」が、俺の知ってる常識を軽々と超えてやがる……!)
「ふん。不遜な奴だ。だが、その生意気な魂は嫌いではないぞ」
ゼーリエは不敵に微笑むと、再び椅子に深く腰掛けた。
「……リムル、ゼーリエに物怖じしないなんて、君はやっぱり変な奴だね」
隣でフリーレンがのんびりと呟く。
「あんたの師匠、規格外すぎるだろ! 寿命が縮まるかと思ったぞ!」
リムルは、この世界の「魔法」の奥深さを、ゼーリエという存在を通して思い知らされるのだった。