TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

「大丈夫か」俺は、城壁の頂上から大声をあげた。

プナールは、壁の前で倒れた。前のめりに、うつ伏せている。

そそり立つ壁の前に立つと、高さに圧倒されてめまいがする。そのままじっとして動かないでいればいるほど、頭で考えれば考えるほど、乗り越えることなど到底不可能なことに思えてくる。俺にも経験がある。

しばらくして彼女は上体を起こし、脱げかけた靴を履きなおした。そして口元に両手をやった。

「ちょっと驚いただけ」

「いいかい。一気に登れる壁なんてない。レンガひとつ、岩ひとつが壁を作っていることを忘れないように」下まで届くよう、腹から声を出す。

レンガの厚みは二センチほどだ。

「ひとつひとつ掴めばいいのね」

彼女はにっこり笑って立ちあがり、膝小僧についた土を払った。

loading

この作品はいかがでしたか?

42

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚