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早まる鼓動を気にしながら、俺たちは物陰から出た。
ふわっちから10mぐらいをうろついてみた。 ふわっちは、まだこちらに気づいていないようだ。
どんどん距離を縮めてく。
「アニキなかなか気づきませんね…」
「う~ん….あ!!」
俺は気がついた。 今の俺らはただ棒立ちで歩っているだけだと!! これじゃまるで、ただ友達と散歩しているという光景になってしまう!! そして俺は閃いた。大胆にいちゃついてみるという作戦を。なぜ今まで思いつかなかったのかと考えながら俺は、甲斐田くんの腕に手を回した。
hr「あ、明那さん!?」
akn「甲斐田くんは、俺の後ろに手を回して!」
hr「は、はい///」
甲斐田くんの顔が赤くなっているのは気のせいだろうか。
ふわっちがこちらに気づいたようだ。ふわっちに気がついていないふりをして、俺は甲斐田くんの頬にちゅーをした。
ふわっちがピキッた音がした(?)
ふわっちは俺たちにまっすぐ向かってくる。 鬼の形相をしながら。
hr「明那さん! この後どうするんですか!!」
akn「あ」
hr「え」
俺はバレた後の作戦を考えていなかった。ヤバい。どうしよう。と混乱していると
hr「逃げましょう!」
と俺の手を引っ張って走った。
ふわっちは追いかけて来なかった。 スマホを見ていた。 もしかして、俺の事嫌いになって、興味なくなったのかな。 そう思うと、この作戦を実行した事に後悔した。
どのくらい走っただろうか。俺たちは息を切らしながら、甲斐田くんの家に入った。
akn「…」
hr 「…」
沈黙の時間が流れる。いつもなら気まづいのに、ふわっちのことで頭がいっぱいで、気まづいとか気まづくないとかもうどうでも良かった。
hr「明那さんはここにいてください。外見てきます。」
akn「うん..」
正直不安だが、一人の時間が欲しかった。
その時、ドンと音がした。 裏口からだ。 甲斐田くんの足音ではない。
ふわっちだ。
fw「見ーつけた」
akn「ッ!? な、なんで」
ふわっちはスマホの画面に指を指した。
fw「これなーんだ??」
akn「じ、GPS…?」
fw「せいかーい♡」
これは、想定外だった。
ふわっちはどんどん近づいてくる。
fw「ほら、行くよ?」
もう声が出なかった。