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単独任務6日目(昼)
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3人でいつもどうり朝食をとっていると、キヨが部屋に入ってきた。
「今日1日、旦那様とハスネさんが用事で遠出する為、屋敷を留守にします」
「!!!」
カイクがそれを聞いて、両手で机をダンッと叩きながら、勢い良く立ち上がる。
「カイク、うるさい」
「あ、ごめん…」
「ってことは、今日は1日自由に探索することが出来るんですか?」
ライネに注意されシュンとしているカイクは放っといて、レイナが訊いた。
「えぇ。シュサには私から言っておくので、今日一日は自由にしていて構いません」
「分かりました」
「それと、旦那様達が出る時は使用人全員でお見送りする事になっているので、時間になったら呼びます。それまでここで待ってて下さい」
「はーい」
キヨが部屋を出ると3人は早速今日やる事を話始める。
「えっ、てことは今日は昼間っから探索出来るってことだよな?」
「そういう事になるね」
「一気に進められるじゃん」
「えっと、まずは昨日できなかった鍵を盗って…」
暫く話していると、いつの間にか時間になっていたのか、キヨに呼ばれた。
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屋敷から出る門の前で使用人全員、と言っても4人だけだが、車に乗り込む市長に頭を下げる。
『行ってらっしゃいませ』
市長とハスネが乗っている車が見えなくなると、レイナ達は即座に顔を上げた。
「それじゃあ、今から堂々と探索していいんですね?」
「えぇ。鍵とかは大丈夫ですか?」
「私ここに来た時ハスネさんに貰ったものがあるので、大丈夫です」
「そうでしたか。にしても、ハスネさんも依頼していたんですね」
「そうですね」
3人はすぐに屋敷の中に戻ると、まっすぐに市長の部屋へと向かう。
レイナを先頭に部屋の扉を開き、スピーディーに鍵を取ると、またすぐ屋敷の庭の小屋へと向かった。
「よし、開けるよ!!」
小屋に入り全員で音とかも気にせず薪を退かすと、今までよりもずっと早く薪を退かし終えた。
カイクが出てきた隠し扉の鍵穴に、鍵を差し込む。
少し重い扉を開けると、かすかにカビと埃、それと強い紙の匂いがムワッと鼻にかかって来る。
薄暗い階段を暫く降り続けると、図書館の様に開けた場所に出た。
レイナは闇属性の魔法を使っている為普通に見えるが、2人は何も使っていない為何も見えていないようだ。
すると、ライネが手を人差し指だけ立たせた状態で握り、その人差し指に息を吹きかけた。途端に、ボウッと指先に明るいオレンジ色の光の玉が出来上がる。
「凄…。そういえばライネ、光属性の魔法使いだったね」
「うん。光属性以外の魔法とかも使えるっちゃ使えるけど、自分の属性の魔法の方が魔力消費量少なくて便利だから」
ライネはそう言うと、同じ仕草を2回繰り返し、レイナとカイクにも光の玉を付けた。かなり明るく、自分でなにかしなくとも勝手に着いてきてくれるので、レイナが物質構築魔法で作り出すライトよりもずっといい。
「ありがとう」
「どういたしまして」
3人は別れて図書館を探索した。
取り敢えず壁にそって歩いてみると、縦横両方とも大体10m、高さは目視で5m程だろう。壁一面に本棚があり、その本棚には隙間なくびっしりと本が詰まっている。他にも4m程の本棚がヒト1人くらいしか歩けない幅で、等間隔に置かれていた。
「…」
近くにあった本を抜く。
ずっと手入れされていないせいか、紙は所々虫に食われ、文字はかすれていた。パッと見たところ、恐らく前に調べた娘の部屋よりもずっと前から放置されていたようだ。
パラパラとめくっては次の本を手に取ってみる、すると、まるで読めない模様のようなものがびっしりと書かれていた。
どこかで見たことがあるような気がする…
果たしてどこで見ただろうか。なにか思い当たるものはないかと思考を巡らせていると、あるものに行き当たった。
「!!」
物をしまっていた異空間を出し、そこからポーション作りの資格のカードを取り出す。
カードの属性が書かれている部分には、目の前にある本と同じ文字が書かれていた。
「!?」
不思議なことに、それが文字だとわかった途端、今まで模様にしか見えなかったそれが急に文字として読めるようになった。
ヒタから古代の文字の読み方とかは魔法を教えてもらう事に教えて貰っていたので、完璧とは言えないが、もう殆ど古代語は読めるようになっている。
本から顔を上げ、周りの本棚を見回すと、おかしなことに気がつく。
周りの古代語で題名が書かれている本の殆どが、題名から読んで恐らく闇魔法、黒魔術、呪いに関する本ばかりなのだ。
レイナは取り敢えず、手元の本から古代語で不穏そうな本を速読していくことにした。
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「ウィーっン!」
「!!」
5冊目の本の中間辺りまで読んでいたところで、いきなり肩をポンッと叩かれ顔を上げる。
「熱心に何読んでるの?」
どうやら、肩を叩いた犯人のライネがレイナの手元の本を覗き込む。
「…ウィン、それ読めるの?」
急に真顔になり、ジッとライネがこちらを見つめて問う。これはマズいと、レイナは慌てて嘘をついた。
「ううん。全く。ワンチャン行けるかな?って思ったけど無理そう」
「そっか!」
するとライネは先程の真顔が嘘のような笑顔に戻り、レイナの手を引く。
「そろそろ昼だし、一旦休憩しよっか」
「えっ、昼?」
「まさか、気付いてなかったの?」
スマホを持って取り出し時計を確認すると、いつの間にかかなりの時間が経っていた。
「うん。気付かなかった。そうだね。休もっか」
「カイクはもう先に言ってるから、早く行こ!」
「ちょっと待って」
レイナは持っている本棚を棚にしまうと、ライネの後をついて行った。
どうも。親が夜にスマホ没収し忘れていて今すぐにでも踊り出したい程テンションの上がっている主です。
なんだか久しぶりな気がする深夜スマホにテンションガチヤバいです(寝ろ)
それでは、特に話すこともないので、
さよなら〜(ᐙ)