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生まれてこの方こんな大胆なことをしたことがあったかしら?
早朝のSBCEのジムの前に立ちふさがり三橋麗奈は思った
だってブラックは電話に出てくれないんだもの以前に聞いた時に彼は早朝はジムで朝練をしていると言っていた
職場で危ない目にあってなんとか助かったせいだろうかブラックが勇敢にも身を挺して守ってくれたからだろうか
あの日以来私はあらぬ妄想のとりこになっていたブラックの事を思うたびに体に温かいものが波のように全身に満ちてくる
守るように包んでくれた温もりがキスされた時の唇の熱さがよみがえってくる
あの日以来彼を求める気持ちがどうしても止まらない
理由はなんであれ私はここに来た彼に会うために
そして欲しいものを手に入れるためなら多少大胆な手を使っても構わないと思っている
ジムはまだ誰も来ていないようだった早朝練習は何時から始まるのだろう
このジムの間取りは以前ブラックと来た時にわかっている誰か人がいないかと一つ一つ窓を覗いて回っていた
今日はどうしても彼に会って言いたいことがあるのだそのためなら何時間でもここで待っているつもりだ
今でも恐ろしくて思い出す度吐き気がする銀行強盗のあの事件・・・
彼が銃口の前に立ちふさがって守ってくれたあの瞬間を思い出すたび泣きそうになのをこらえる
私は親戚の春香みたいに泣き虫じゃないし泣いても何もならない
でもあの事件はこれまで経験のしたことのない事態だったし・・・・
でも最後は彼がSBCEの選手だと知ってショックのあまり彼を冷たく突き放してしまった