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Jinto side
瞼や額、鼻、頬、顔中に唇が落ちてくる
目を閉じて受け入れると、その度に愛していると言われているようでなんだかふわふわする
首や鎖骨、肩、腕、手のひら、手の甲、指先
優しくキスをされる度に満たされていく
今までだって、十分満たされていたはずだ
優しい目をした勇斗に甘やかされて
満たされないはずがなかった
だけど
こんなにも愛している男に、こんなにも愛されているという事実が俺を満たし、震えさせる
胸に濡れた感触があり、勇斗の顔をそっと両手で包んだ
「…ちょっと、行ってくるから…」
言葉にするのに多少の羞恥を感じ頬が熱くなる
勇斗も意図を察したのか
「…あ…」とこぼした後、
「仁人の体が辛くなるなら、しなくても…抱き合って眠るだけでも…」
「いや…、俺…も、し、た、…い、から…」
羞恥の限界で小さな声で言うだけ言って部屋を出た
シャワーを終え、リビングに戻ると勇斗の姿はなく、寝室に向かう
シーツを整えていたであろう勇斗が腕を広げた
素直に収まると
「仁人、ありがと」
と抱き締められた
少しくすぐったい
「いつも思ってたけど…しんどいでしょ、ごめんね」
俺を心配して言ってくれているのは重々承知しているが、その行為は思うより淡々としているもので
勇斗にそれをされるとか、見られるとか、その方がどうにかなりそうだ
「いや…まあ、そりゃあ多少は…?…あんま想像しないで欲しい…」
先ほどまで甘かった雰囲気がやや生々しくなった
「え、あ、ごめん」
でも気持ちは満たされたままで
「俺が、したいから、してるから」
それは素直に言えた紛れもない本心だった
「…ありがと」
勇斗はそう言うと、嘘もごまかしもないことを感じ取ったのか勇斗はとびきり甘く、優しい声で囁いた
「…好きだよ、仁人」
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