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私達の戦いはこれからだ!(キリッ)
俺達はまだまだこれからだってんだろ!! そうさ、俺達の物語はまだまだ続く……ッ!!!
「お兄ちゃんなんてだいっきらい!」
その言葉を聞いた瞬間、俺は目の前が真っ暗になった。
*****
「うわぁあああ!!」
ガバッと勢いよく起き上がる。心臓がバクバクしているし全身汗びっしょりだ。夢を見ただけなのになんでこんなにも疲れているのか。
(最近同じ夢ばかり見るな……)
まだ小学生の妹が反抗期を迎えて間もない頃、何度も言われたことがある。だからといって今更引きずることは無いのだが。
「そっかーもうそんな時期なのか」
枕元のスマホを手に取り日付を確認する。今日は5月17日の金曜日、時刻はまだ朝の7時過ぎ。平日ではあるが今週はテスト週間であるため学校は無いし、目覚まし時計などセットする必要は無かったのだが……習慣とは恐ろしいものでいつも通りの時間に目が覚めてしまった。
二度寝しようにもすっかり眠気は飛んでしまったようで仕方がない。ベッドの上で軽く伸びをして上体を起こすと隣には俺の腕を抱きかかえて幸せそうな顔をしながら眠る彼女の姿があった。
「まったくこいつは……」
起こさないようにそっと腕を引き抜くと彼女は不満そうに小さく声を上げるものの起きる気配はない。その様子に苦笑しながら俺は静かに部屋を出た。
リビングに入るとキッチンの方からはトントンと包丁の音が鳴る。そちらへ視線を向けると母さんが朝食の準備をしているようだ。テーブルの上には既に父さんの分であろうコーヒーカップが置かれていた。
「あらおはよう真広君」
「おはよ」
「もうすぐ朝ご飯出来るからちょっと待ってね」
「うん」
冷蔵庫の中から牛乳を取り出しコップに注ぐとそれを持って椅子に座る。テレビをつけるとちょうど天気予報をやっていた。今日の天気は快晴で日中はかなり暑くなるらしい。
(プールとか行きたいな)
そんなものはねェ。この世のどこにもありゃしねえんだ! どんな人間にもチャンスはある……なんて、うそっぱちさ。
おめぇはどう思う?……へっ、くだらねぇ。おれだってそう思ってたよ。
ああ……でもなぁ……。
あァん? わかっちゃいないようだな。
おまえは今、そのチャンスってやつをつかもうとしてんだよ。
そうだろ? え?……じゃあいい