テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※設定
無一郎、有一郎 14歳
無一郎 前世の記憶あり
有一郎 前世の記憶あり(作中ではあんまりそういったことは書かない)
参考にした人…まな板様
僕はいじめにあっている。
僕をいじめてるのは1つ上の先輩だったので、やり返してはいない。
原因は先輩の好きな人が僕のことを好きだったからだ。
一瞬何を言っているか分からなかったが、
そういえば3日前知らない女子から告白を受けたことがある。当然断ったんだが。
それが先輩は気に食わなかったんだろう。
そしてまた始まって欲しくもない1日が始まった。
「…ん、……っ!!!!!!」
僕は目覚めた瞬間先輩が僕のお腹を殴った所に激痛が走った。
他の箇所は慣れてはいるものの、
やはりお腹は痛い。
「……」
しばらくして、お腹の痛みが治まってきたので、仕方なく、
朝食を食べに行った。
「兄さん、おはよう」
「…おはよう。飯もうできるから、座って待っとけ」
「…うん」
そう言うと僕は椅子に座った。
「……?お前なんか最近元気なくないか?」
「…そ、そう?僕は元気だよ!」
僕は兄に迷惑をかけたくないので、無理やり笑顔を貼り付けてそう言った。
「「ご馳走様でした」」
「兄さん、僕今日先に学校行ってくるね」
「…わかった。随分早いんだな 」
「…まぁね」
僕は昨日足も殴られており、歩くたびに痛いので、一苦労だった。
そのせいで、毎日登校する時は、
休み休み歩いている。
「…前世だったら、こんなのへっちゃらだったのに……」
僕はそう独り言を言った。
しばらくして、学校に着いた。
「……」
下駄箱を開けると、手紙で、
『今日、放課後に
お前一人で校舎裏に来い
先輩より』
と書かれていた。
僕はまたかと思いながらそれをカバンの中に入れた。
しばらくして、6時間目の授業が終わり、
仕方なく、校舎裏に行った。
「よぉ、無一郎。明日と明後日はお前のこと殴れねぇから、今日は思いっきりボコボコにしてやるぜ。あ、今日は顔も1箇所殴るから、親になんか言われても、ぶつけたって言えよ?」
「……」
先輩はそう言うと、もう1人の先輩が出てきて、
僕の手首を縄で縛った。
「…ん、っ!!!!!!!」
僕は気絶してたみたいだ。お腹も腕も、足も、殴られて、痣になっていた。
そして顔も1箇所だけだが、頬を殴られ、
痣になっており、
僕は焦ったが、激痛が走っている体を起こし、家に帰った。
「…た、ただいま……」
「おかえり、遅かったな。ってどうしたんた!!!その痣!!!!!」
「…ぶつけただけ」
僕は先輩の言う通り、ぶつけただけだと兄にそう教えた。
「ぶつけた所の痣じゃないだろ!!!」
そう言うと兄は僕に近づいてきて、僕の腕の制服をめくった。
「…やっぱりな……じゃあ、これは何なんだよ!!!」
「そ、それは…」
「この痣もぶつけただけって言うのか?
…俺だけでも良いから何があったか話してくれないか……?」
僕は迷ったが、これ以上僕も耐えきれないので、これまでのことを兄に全て話した。
「…は???なんだよそいつ、俺の弟になんて事してんだよ……」
兄はこの事を聞いて、驚いていたが、
すぐに落ち着かせて僕の方を見た。
「…何でこの事を、俺に話さなかったんだ?」
「…心配、かけたくなかったから……」
「はぁ…俺は怒ってるんだ。無一郎を殴ったやつも、気づけなかった俺にもな」
「…ごめんなさい、僕、兄さんにも心配も迷惑もかけたくなかったの……」
僕は今まで堪えていた分の涙を流した。
「……兄さ…ん?」
兄は僕の事を抱きしめてくれた。
「…もう良いから、気づいてあげられなくてごめんな……」
「…ううん、僕も悪いから、」
「…なぁ、無一郎。俺にいい作戦があるんだ。」
「何?」
「……」
兄はその作戦を僕に言ったあと、ニヤニヤしながら僕に微笑んだ。
「…なるほど、兄さんはやっぱり天才だね!」
「じゃあ、月曜日にそれをやろう」
「うん!!!」
その瞬間、お腹の痣の痛みで、
床に座り込んでしまった。
「っ!!!!」
「無一郎!!!大丈夫か?」
「…う、うん。お腹の痣がちょっと痛いけど、他は慣れてるから大丈夫……」
そう僕は微笑んだ。
「なっ、お前なぁ、慣れてるからって大丈夫じゃないだろ。」
そう深くため息を兄はついた。
「大丈夫だよ。これくらい放っておけば何とかなるから」
「駄目だ。今すぐ冷やすぞ。」
そう言うと兄は僕の上に来ていた。服を全て脱がして、ズボンもめくった。
「ちょ…兄さん…?!」
「冷やすのに邪魔だろ。ってこんなに痣だらけだったのか…」
そう言うと兄さんは、濡らしたタオルで痣を冷やしてくれた。
「っ、」
「あ、ごめん。痛かったか?」
「ううん、大丈夫!ありがとう!」
僕は兄さんに抱きついた。
「あ、こら。まだ治ってないんだから、
治ってから抱きつけ」
「うぅ…はーい。ね、兄さん!治ったら沢山甘やかしてね!」
「…そうだな。わかった」
休みが終わって月曜日になった。早速僕たちは、
放課後に先輩たちの所に行った。
作戦の内容は、兄が先輩たちの所に行って、僕がその兄が殴られそうになる瞬間を撮影するとの事だ。
「…無一郎、遅いじゃねぇか。傷は治ったようだな。今日もボコボコにしてやるよ」
そう言うといつも通り、先輩が兄の手首を縛った。
そして、先輩が殴ろとする瞬間に、僕はそれを仲裁した。
「はーーい、そこまで! 」
「なっ!無一郎が2人?」
「こっちは僕の兄さんだよ。双子だからわかんないよね?」
そう言うと僕は微笑んで、さっきまで撮影した動画を先輩たちに見せた。
「この動画先生に言いふらしちゃうよ?いいの? 」
そう言うと先輩はそのまま何処かに行ってしまった。
「…兄さん、成功したね!!!」
「…そうだな。それより縄を解いてくれないか?」
「あ、そうだった。ごめんごめん。」
そう言うと僕はあらかじめ、持って来といたカッターで縄を切った。
そしてこの動画を先生に見せつけて、僕たちは今まであった事を全て話した。
そして、先輩たちはこの学校を退学になったのだった。
「兄さん!ありがとう!」
「…あぁ」
「兄さん!今日の晩御飯はふろふき大根がいいな」
「昨日も食べただろ?ふろふき大根はまた今度だ」
「えー!もー、兄さんなんて嫌い!」
「何でも言っとけ!」
「嘘!好き!」
「…俺も」
「父さんも、母さんも天国で見てるかな?」
「だといいな」
「うん!!!」