テラーノベル
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元貴side
街はすっかりクリスマス色に染まっている。
あぁ……ここらへんだ。
そうだ。この場所だ。
「涼ちゃん。ここだね。」
『うん。ここだ。』
横断歩道と人だかり、横たわる若井に潰れた車。車から出てくる運転手の血。血の海に染まる服。錆び付いて鼻の奥を刺激する匂い。
多分二度と忘れられない。
よく見るとガードパイプの横にたくさんのお花やお菓子などが並べられている。
そーいえばあの時たくさん動画回されてたような気がする。2年経って場所、拡散されたのかな。
昨年から見るようになったけど今年は量が異次元だ。
「ありがとうございます。」
ただ、その一言だけをXに投稿した。
空気を変えようとしたのか涼ちゃんが話し始める。
『綺麗だね!』
そう言いながらイルミを見る涼ちゃん。
それが不思議と若井と重なった。
「懐かしいなぁ……笑」
「涼ちゃんあの日来なかったからさ」
『そうだったねぇ……元貴と若井の邪魔する訳にはいかないからね〜!笑』
「邪魔って……なんだよ。笑」
『最年長には全てお見通しだよ〜笑』
こんな他愛もない話もしたなぁ……
思い出話で盛り上がってるうちに俺の家に到着した。
「ありがとう。またね。」
『うん。』
そう言って涼ちゃんは僕のことを抱きしめる。
『ここに居るからね。』
そう言って涼ちゃんは見えなくなるまで手を振り続けながら帰っていった。
その後涼ちゃんから家ついたよ!というLINEがきた。
ありがとう。涼ちゃん。
その瞬間僕の肩から重りが落ちたように肩が落ちる。
「あ、そういえば楽譜の整理やんなきゃ。」
そう言って棚から楽譜と歌詞を書いた紙を出してくる。
懐かしいなぁ……
中には少し色褪せてしまっているものもあった。
あ……もっと大事に保管しとけばよかった。
僕の中に少しの後悔が残る。
懐かしい。5人の写真だ。
いいなぁ……。我ながら恥ずかしいが、たまに、この頃に戻りたいと思ってしまうこともある。何も考えずに音楽を作っているだけで楽しかった時期。
BFF、They are、Part of me、umbrella
作り手ながら聞くタイミングによって拾い方が変わってくる。少し面白いなと思う楽曲たちだ。
明るいに執着するのか、暗いに執着するのか。
考え方は無限大なのだから、そりゃあ聞くタイミングによって味わいは変わってくる。
ただ、今はその考えが全て、若井に向いてしまう。
俺はギュッと楽譜を抱きしめる。
棚からDearの楽譜が落ちてきた。
パラッ
俺はDearの楽譜をそっと持ち上げた。
Dearの楽譜から1枚の写真が落ちる。
「なんだろ……、?」
見るとDearのMV撮影で行った海だった。
この写真……若井に撮ってもらったやつだ。
そん時若井デジカメしか持ってなかったのに、急遽僕のフィルムカメラで撮ってくれたやつ。
コロンと棚から何かが楽譜と一緒に落ちた気がする。
貝だ。海で拾ったのかな。
例の波の音が聞こえるとか言うやつを試すために貝に、そっと耳を添えてみた
『元貴。』
「ん……、?なぁに?若井。」
『なんでもないよ。』
「なにそれ……笑」
ハッ……俺今誰と話してた、?
でも、たしかに若井が……。
ここに若井がいるの……、?
この海に。
若井が。
そんなわけないかっ笑
若井……会いたいよ。
いつの間にか目には涙が溜まっていた。
ミセスの楽曲ってさ、タイミングによってすくい方が全然変わるのも面白いところだなって思っちゃう。
毎日投稿するって言っといて遅い時間になってしまってごめんなさい…、、
涼ちゃんが優しいですね。
大森さんの気持ちが向かう先を考えてみてほしいですね。
大森さんが向かう先まで、お付き合いください。
次回もお楽しみに!
それではまた
コメント
2件
そのまま次の日もずっともっちゃんは若井と話し続けて居たりしてね笑……