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耳朶の後ろに突き出る金属。それを指先で確認すると、wkiの目が細まる。切なげに、苛立ち気味に。fjswも何かを感じたのか、表情が一変する。口は音はなっていないが、「しまった」と分かるように開いている。
そしてfjswの身体に力が入ったのがwkiの指先を通じて伝わる。
「wki…!」
「ryoちゃん、このイヤリング、誰から?」
wkiの右手を振りほどこうとするfjswの左手を、空いている左手で止める。見開かれたままのfjswの瞳をじっと見つめながら答えを待つ。
徐々にfjswの顔は赤く染まっていく。
wkiの手の中で、fjswの腕は震えた。
「えっと…こ、これは…」
「ねぇ…誰から貰ったの?ryoちゃんにこれを送ったのは誰?」
顔を真っ赤に染めて狼狽える顔は殊の外可愛らしい。だからこそ、wkiの表情はどんどん黒く、周りの温度を下げていく。
(ryoちゃんが誰かを好きだと言ったら、俺はどうすれば良い?もしもう付き合っていると言われたら?)
その相手を社会的に抹殺するか、物理的に抹殺するか、精神的に抹殺するか、それとも自分に堕ちるまで誰にも合わないようにするか。
正直、wki本人ですら想像もつかない。
そんなことを考えているので、手を抑える力が無意識に強くなり、血流が止まっている気がした。
「…!?ちょっとwki!」
それに気づいたfjswは真っ赤な顔を次は真っ青にする。
「wki!ごめん!怒らないで!」
「…何言ってるの、怒ってないよ」
怒っている訳では無い。少なくともfjswには。
だがそうは思えないのだろう。fjswは首を横に振る。
あと2話で終わります…………多分。