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「ゲホッゲホッ」
「拓哉大丈夫なのー?」
「あぁ、大丈夫ゲホッゲホ、ゴホゴホ」
「患者さんにもなんかあったら困るだろうし、今日は休んだら?」
「いや、今日休んだら手術もキャンセル
なっちゃゲホッゲホッゔッゲホッゲホッ咳き込みすぎたゲホッゲホッ」
「ちょちょっと!今日は休んでよ!!」
「黙っててくれ、これは僕の問題だ変に首を突っ込まないで欲しい……ごめん」
「…………」
「行ってくるよ、いつも、ごめんな。これが終わったら休み取れるから。どこか行こう」
「う、うん!頑張ってね、無理だけはしないようにして」
「分かった、ありがと」と言い残し俺は家を出ていった。
「ゲホッゲホッ、ハァ、ハァ……なんか今日暑くね?」俺は同僚の坂岡に話した。
「そぉですかぁ?バリバリ冬ですけど」今は12月中旬。暑いわけが無い。
「だよなぁ、ゲホッゲホッ」
「陽向先生大丈夫なんですかぁ?」
「あぁ、大丈夫だ、気にするな」
「まあ、わかりましたけど」
「そりゃどうも。んじゃ胃腸科棟行ってくる」
「はーい」そうして俺は休憩室があった緊急治療棟を出た。この病院は緊急治療棟、胃腸科棟、脳外科棟、精神科棟、そして、その他の臓器に値する臓器棟がある。それなりの大型病院だ。
「次の方どうぞー」1人につき診療診療時間は基本15分、中傷患者は30分、重度患者は45分と言うように様態で分かれている。
「あ、先生その前に」隣にいた看護師が話し始めた。「今日詩織さんの妹さん来てましたよ」
「えっ!?」
「あ、体調じゃなくて差し入れで」
「あぁ、wwびっくりしたわざわざ来るかよって思ったわ」
「wwwww」
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「ふぅ、やっと終わった、ゲホッゲホッ」拓哉の様態はいいものでは無かった。移す訳にも行かないのでタクシーでさっさと帰った。
「ゲホッゲホッ、ただ、いまゲホッゲホッ」
「ちょ、ちょっと拓哉!?大丈夫!?」また詩織に心配させてしまった、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「大、ゲホッゲホッ大丈、夫……フラッ、ゴンッ」俺は倒れた拍子に頭をぶつけた。そこから記憶が無い。
目が覚めれば、知らない女になっていた。
「早桜ちゃん?大丈夫?」
「あ、う、うん」
「覚えてないかもしれないけど、階段から落ちて倒れてたんだって、それで友達として私が来たわけですよ、この藤波和葉が」
「ごめんねーありがとう」
「あれ早桜ちゃんそんな感じだっけ?」
「え、え?そうかな?」
「もっと関西弁強かったような……」
「そんなことないってーww」
「そうか、そうかそうか」
コレマジで誰だ、知らない人だぞ、うーん……
こうして俺の新しい人生が始まった。
ー𝕋𝕠 𝕓𝕖 𝕔𝕠𝕟𝕥𝕚𝕟𝕦𝕖𝕕ー