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りちょニキ
学パロ
学校をサボって海に行く二人。
りぃちょ視点
「今から学校サボらん?」
登校中にたまたま会い、緩く話していれば不意に誘われた。朝から保体で憂鬱だったし良いかも、なんて思っていいじゃんいいじゃん!と乗り気で返した。
俺が乗り気だったからか非常に嬉しそうに笑いながら俺の腕を掴み、登校ルートとは真逆に進み出す。
「ニキニキどこ行く気なの?」
「うーん…」
てっきりどこに行くかも決めた上で誘ってきたのかと思っていたため何も考えずに行動していた彼に驚く。彼は悩み、どこに行くかりぃちょも考えてと言われたから頭を回転させ、候補を挙げてみる。不意に斜め上を向いてみれば雲一つない快晴の青空が広がっていた。空、だなんて非現実的なことは出来やしないから青関連で考えてみる。
「……海、とか?」
快晴の中、炎天下とも言われる太陽の光に照らされながら見る海は何だか面白そうだと思い彼に提案してみた。彼はりぃちょセレクトにしてはいいじゃーんと関心していた。失礼な奴。
そうと決まれば俺ら二人は単純で最寄り駅までどっちが早く着くか競走しながら向かう。結果はニキニキの勝ちだった。バスケ部とか狡いじゃん、体力絶対あるもん。俺は肩で息をし、呼吸を整えながら電車が来るのを待っていた。
「りぃちょ体力無さすぎ笑」
「ぅるっせ、」
少しの距離でバテる俺を爆笑しながら揶揄ってくる。そんな他愛もない会話をしていれば電車が来て、車内に一歩踏み込めば、真夏の気温で暑くなった体を冷気が包み込み気持ちよかった。丁度二席空いていて、二人でそこに腰掛ける。正直既に大分満足してきている俺はぼんやりと窓の外から見える景色を見ていた。何も考えず、電車が揺れる感覚に浸りながら過ごしていた。
数駅もすれば外には一面の海が広がっていて、息を呑む。メラメラと燃える太陽に照らされて人一倍輝かせ、目に入り込む海水。電車の揺れのような細波は海も生きていると思わせる何かがあった。海の景色に見蕩れていれば降りるべき駅には辿り着いており、隣に座っていた彼と電車を降りる。
電車から一歩を踏み出し、今度は真夏の暑さが先程まで冷えていた体に纏わりついてくる。猛暑日とも言える暑さに彼も鬱陶しさを感じていたのかさっさと海に行こうと急かしてくる。
駅から出てパタパタと手で風を仰ぎながらほんの僅かな冷風を自身に当てる。二人して日陰にできるだけ行こうとあちらこちらに歩いて時間をかけながら海までやってきた。
「ほらりぃちょ!」
相当な暑さから海に入りたくなったのか何なのか分からないが靴下も靴も脱ぎ、鞄も置いて無駄に用意周到な彼が俺を呼ぶ。待って、なんて呼びかけを無視して彼は海に近付いていく。遠くで彼が何かを持っている。
「おい!それ俺の!!」
よく見ればそれは俺のハンカチで、どのタイミングで手にしたのか分からないがハンカチを上に掲げ、ひらひらとさせる。
「返せ!ほんとに!!笑」
「やだね笑」
彼に手を伸ばし必死に取り返そうとしても、生まれ持った身長差で負けている以上届かない。やいのやいのと言い合いながら男二人がハンカチ一枚のためにこんなに固執しているのはなんとも無様なのだろうか。
「あ、やば…」
と声を漏らし、体制を崩した彼が反射で俺のワイシャツを掴み巻き添えになった。俺は彼に抱き着くような形で海に飲まれた。
バシャーンといい音が鳴り、先程の暑さが嘘のように冷たい海水が俺らの体を包む。
「…ふ、ぁはははははっ笑」
「んふ、ははははっ笑」
二人して海に倒れ込み、びしょびしょに濡れたのがどうも面白可笑しくて笑い合う。制服まで海水が染み込んで本来気持ち悪くて堪らないが、今はそれすらもどうでもいいくらいに気分が良い。最早ここまで濡れてしまったのなら、もうどうにでもなってしまえと思い、彼の上から退き、立ち上がって両手いっぱいに海水を汲み、彼に向けて思いっきり海水を浴びせる。
「………おい!!笑」
数秒間抜けな顔で今さっきの様子を考え理解した後、微笑みながらも俺を呼び止め、彼もまた海水を俺に浴びせようとしてくる。俺は浴びないぞという意思の表れの元、回れ右をして走り出す。
「りぃちょ、お前まじで…笑」
彼が呆れ気味に何かを言っている気がしたが知らんぷりをした。心做しか楽しそうな彼を見て思わず俺も楽しくなってしまって、楽しい?なんて問えば勿論と言わんばかりの返事が返ってきた。
「ニキニキこっちこっちー!!」
こんな非日常もたまにはありだななんて思いつつ、今を満喫しようと彼の名前を呼んだ。
濡れすぎて二人して風邪をひいて、次の日の学校を休んだのはまた別の話。