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2人が幸せそうで嬉しいです💕
「だから、コレはまだ受け取れないよ」と言ったが、
「結婚祝いは、また、その時に! コレは同棲資金の足しにしなさい!」と……
確かに今から足りない物を買い揃えるので、お金は使うけど……
母も「良いから、貰っておきなさい」と言ってくれた。
「じゃあ、遠慮なくいただきます。ありがとうございます」と貰うことにした。
「匠くん、綾のこと、よろしく頼みます」と言って又父は、匠と握手をしている。
「はい! こちらこそよろしくお願いします」と……
「時々は、帰って来てね」と言う母、
「なんかおかしいよね? すぐ近くなんだから、時々帰って来るでしょう? 20分なんだし……」と私が言うが、聞こえないフリをする家族。
「不束者ですが、よろしくね」と、母。
「いや、おかしい、おかしい! もうなんだか、お嫁に行くみたいになってるんだけど?」と言うと、
「はい、必ず幸せにします」と言う匠
「ハハハハッ、もうわざとよね? ねえ! わざと言ってるよね?」と、私が笑うと、皆んな笑い出した。
「まったく、どういうことよ!」
すると、お婆ちゃんも出て来てくれた。
「綾ちゃん、元気でね。たまには帰って来てね」
と、
「うん、お婆ちゃん! 近くだし帰って来るよ、車で20分だから」
とまた言うと、
「そう、近くて良かったわ。幸せになるのよ」と、そう言ってお婆ちゃんまでニコニコしている。
「ふふっ、いや、お婆ちゃんもなんかおかしいね。まだ、結婚しないよ、一緒に住むだけだよ」
「そう〜! まあ、もうすぐよね? ふふふ」と、笑っている。
ダメだ!
「お婆ちゃんまで」と、笑ってしまった。
「まったく! じゃあ、そろそろ行くわ。またね〜」と車に乗り込む。
しんみり泣かれるより良かったけど、ホントおかしな家族だわ、と笑えた。
「綾んちの家族、ホントに良いよな〜」と匠がしみじみ言う。
「もう私より、どっぷり家族になってるのは、だ〜れ〜?」と言うと、
「え? 俺? 嬉しいなあ」と笑っている。
匠が笑っているから、良かったと思った。
そして、そのまま私たちは、買い物に行った。
先に足りない日用品を買い込んでから、食料品を買って帰る。
今まで匠と、こんなにもゆっくり買い物をすることはなかったので、楽しかった。
そして、匠のマンションに到着し、何度にも分けて荷物を運び込んでくれる匠。
『私も運ぶ!』と言ったが、最初に食料品とスーツケースを運んだだけで、『部屋に居て、荷物の整理をして』と言われたので、分担することにした。
「匠大丈夫?」
「うん、平気平気! もうコレで終わりだから」と、スーツをたくさん手に持って、靴の入った紙袋を持ってくれている。
「凄い汗」と言うと、
「シャワー浴びるわ」と。
「うん、ありがとう。そうして! 風邪ひいちゃう」
「中は、終わった?」
「うん、大丈夫! シャワー浴びてきて!」
「おお、暑っ!」と、いきなり上に着ていたトレーナーを脱いで、上半身裸でバスルームへ
──えっ! 匠って、案外筋肉質なんだ!
と、私は、ドキッとした。
当たり前だけど、普段は洋服を着ているので、目にすることなどない胸板。
──そっか、野球やサッカーをしてたって言ってたからかな。今も会社の人たちとフットサルをやっているようだし、カラダ作りをしてるんだ。
引き締まっていてカッコイイ〜と思った。
匠がシャワーを浴びている間に、スーツを掛けて、靴を下駄箱に入れる。
下駄箱の中も靴が綺麗に並べられている。
「さすがだね」と、私の靴やスニーカーも綺麗に並べる。
そして、手を洗って、夕飯のカレーの準備をしなくては……とキッチンへ
と、匠が出て来た。
ボクサーパンツ姿で、濡れた髪をバスタオルでワシャワシャ拭いている。
──うわっ! また胸板丸見え、しかもウエストがキュッとしている。
ガン見する私
「匠、カラダ鍛えてるの?」と聞くと、
「おお!」と、嬉しそうに近づいて来る。
「ん?」と言うと、
触って見ろ! と言わんばかりに胸を張る。
「ふふ」
仕方がないので、胸板に触れる。
「うわ、硬い!」
昨日、確かに抱きしめられた時、思ったより胸板が厚いなって思ったんだよね。
「だろう?」とご満悦。
それより私は、腰のくびれがカッコイイと思ったので、スッと腰に触れると、
「ウウッ」と言っている。
「ん?」
「綾がいきなり触れるから」と笑っている。
面白くなって、もう一度触れる。
「ウウッ」
「ココの形、カッコイイよね〜」と言うと、
「そう?」と、言いながら、くすぐったそうにしている。
「うん、このパンツの上に見える窪み? なんかエロカッコイイ〜!」と撫でながら言うと、
「綾、触り方がいやらしい〜」と言う。
「え? そう?」と、優しく両方撫でると、
「ダメ」と言う。
「ふふっ」
「ウウッ、やめなさい!」と、抱きしめられる。
「女の人の鎖骨的な?」と言うと、
「あ〜それは分かる!」と、私の鎖骨を触っている。
「ん?」
「そう、コレはエロい」と言っている。
「いやらしい〜」と言い返した。
「何がいらしいの?」
「ほら、同じじゃん!」と言うと、
「そうだな」と言って笑っている。
そして、やっぱりキスをした。
「早く服着ないと、風邪ひくよ」
「おお」と自分の部屋へ行く。
そして、気づいたが、今日から匠のベッドで私も一緒に寝るのだろうか?
匠の部屋に行き、入口から見る。
「ココで一緒に寝るの?」とベッドを見ながら聞く。
「うん、一緒に寝ようよ」と言う。
急に現実味が帯びてきて、恥ずかしくなって来たので、黙ってキッチンへ行こうとすると、
「え? 何? 急に……」と、私の手を取る。
「ふふ、今日から一緒に寝るんだと思ったら……」
「何? ん? どうした? 綾もしかして照れてんの? 昨日も一緒に寝たよ」と言う。
「うん、そうだけど」
「え、え? 何?」
「だって今日から2人っきりだから」と言うと、
「そうだよ〜」と匠は微笑む。
目を逸らすと、
「うわっ! 可愛い〜綾照れてる〜」と茶化すので、
「照れてないよ!」と背を向ける。
すると、ぎゅっとバックハグされた。
──ドキドキ、ドキドキ
物凄く心臓がドキドキしているのが分かった。
匠が
「大好き」と言った。
──きゅんとした
私……簡単に堕ちちゃうな、と自分で思った。
黙って匠の方に振り向かされて、キスが落ちて来た。
私は、完璧に堕ちた。
「綾〜」と、またぎゅっと抱きしめられる。
そして、抱きしめたまま私の頭を撫でる匠。
私は、匠の脇腹に触れた。
「ウウッ」と、カラダをクネらせている。
「ん?」
──もしかして、脇腹は匠の弱点?
もう一度、脇腹を上から下に、指でスッと撫でてみた。
「ウウッ、そこは、ダメだ」と笑っている。
「ふふっ、匠の弱点み〜っけ!」と悪戯に笑う。
うわ〜しまった! という顔をしている。
「ふふ〜っ」と、私は笑いながら、匠を見つめて……
両方の脇腹を指で撫でる、と…
「ウウッ、両方は反則!」と言ってカラダをクネクネしている。
そして、私の両手を押さえつけた。
なので、私は、私より20センチほど背の高い匠に、上目遣いで唇を出してキスを要求した。
すると、
ちゃっかり引っかかって、私の顔を両手で持ってキスをして来たので、油断した隙に、また両脇腹を思い存分撫でてあげると、クネクネしている。
「ふふふふっ」
「ハハハハッ、もう〜」と悶絶しながら笑っている。
「あ〜楽しい!」
「お仕置き!」と、濃厚なキスをされた。
──嬉しいお仕置きだ。
そして、匠は、
「あ〜〜」と、私を抱きしめて、我慢しているように見える。
──そうだよね、匠、いっぱい我慢してるよね〜
ごめんね、今は、コレ以上は無理なんだよね
始めてしまうと止められなくなるから……
「そろそろ、ご飯の用意しなきゃね」と、離れる。
「うん、そうだな……」と言いながら、私の顎を指でグイッとあげて、
「もう1度だけ」と素敵なキスをした。