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匠くんもう少しだけ待っててあげてね
夜ご飯は、リクエスト通り、カレーを作った。
野菜ごろごろカレーではなく、キーマカレーにした。
「匠、カラダ鍛えてるなら、今度からは鶏肉の方が良いよね?」と言うと、
「おっ! それは嬉しい」と喜んでいる。
「私も鶏肉好きだし」
「そっか、なら良かった。でも、ガチガチに鍛えてるわけじゃないから、あまり気にしないで綾が食べたい物を作って! たまには俺も作るし……」と言う。
「うんうん、匠のお料理、食べてみたい!」
「うん、今度作ろうかな」
「やった〜! 楽しみにしてる〜」
そして、夜は、一緒にテレビを観たりしながら、まったりと過ごした。
先に匠がお風呂に入って、私も後からシャワーを浴びた。
酷いストレスを受けたからか、まだ2日目なのに生理の量がいつもより少ない。
──いつもなら貧血になるほどなのに……
お風呂から上がって、髪をドライヤーで乾かしていると匠が来て、
「湯冷めするから、あっちでしてあげるよ」と、ドライヤーを持って、私の手を引いてリビングに行き、ソファーの下にクッションを置いて私を座らせた。
ソファーから髪を乾かしてくれるようだ。
「ありがとう」
「うん」
3歳の頃、匠が私の髪を乾かしてくれていたと、言っていたが、私はそれも覚えていない。
お世話好きな優しいお兄ちゃんだったんだなと思った。
ふと、後ろを向くと、
「ん?」と聞く。
ジーっと見つめてニコッとすると、チュッとされた。
「あっ! ふふっ」
匠は、目を合わせると、キスをする生き物だ。
もう一度ゆっくり後ろを向くと、笑いながら、やっぱりキスをした。
きっと、もう一度後ろを向くと思って待っているはずだ、と思ったので、今度は、反対側から後ろを向くと、読まれていたようで、そちら側からでもキスをされた。
「ふふっ」
今度は、高速で後ろを向いてすぐ前を向いた。
「ハハッ」と笑っている。
何をしていても楽しい!
「よし! もういいかな」とドライヤーを置いて、ぎゅっと私を後ろから抱きしめた。
「ん?」と言うと、
私の右腕を自分の首に掛けさせて、私のカラダを抱き上げて、ソファーに座っている自分の膝の上に横向きに乗せた。
「腰痛めるよ」と言うと、
「大丈夫! 鍛えてるから」と、私を持ち上げて筋トレをする。
「ふふっ」
そして、私は両方の手を匠の首に回すと、またキスをする。
止まらない……
止まらない……
──もう知らないよ
すると、急に、抱きしめて、
「明日も仕事だし、早めに寝るか」と言った。
「う、うん」
──そうなんだ……匠、葛藤してる?
一緒に歯を磨いて、用を足し、匠の部屋へ。
私が入口で躊躇していると、
「おいで」と、優しく言ってくれる。
なんだろう、それだけでドキドキしてしまう。
匠がベッドの奥側へ行ったので、私が手前。
布団の中に入った。
「電気消すよ」
「うん、あっ!」
「ん?」
「匠、全部消す派?」と聞くと、
「うん。あ、昨日も少し点けてたな。綾は小さく点けておきたい派?」と聞かれる。
「うん、真っ暗はちょっと……」と言うと。
「OK! 俺は別に真っ暗じゃないと眠れないということはないから」と、薄暗くしてくれた。
「ありがとう」
「おやすみ」
「おやすみ」
「……」
「……」
「って、寝れるわけないじゃん!」と、匠が上体を起こして左に居る私の顔を見ながら、髪を撫でる。
そして、またキスをする。
「綾、ちょっとだけ良い?」と聞かれる。
──それは……?
「うん、でも、まだ出来ないよ」と言うと、
「うん、分かってる」と言いながら、キスをしながら、右手で私の胸に初めて触れた匠。
そして、キスをしたまま器用に、パジャマのボタンに手を掛けて、開けてしまっていたようだ。
すると、忘れていたが、私は、眠る時も形が崩れないようにナイトブラをしているのだ。まさか、今日こんなことになるなんて、思っていなくて……
匠は、それに苦戦する。
「ん?」と言っている。
「ふふ」思わず笑ってしまった。
「う〜ん」と困った顔をしているのが面白かった。
結構ピッタリしているナイトブラ。後ろにホックがないので、スッポリ被るタイプだ。
それでも、オシャレなレースになっているので、少しエロさもある。
「エロいなあ〜」と言う。
「褒め言葉?」
「うん、もちろん。それに綺麗な形」と言う。
このブラを下から捲り上げられてポロッと胸を出すほどダサいものはない。かと言って、肩紐を下ろして上から下に下げられると中途半端に、お腹で止まる。それもイヤだな。
それに、全開になったパジャマは、まだ私の手から離れていない。
仕方がないので、私は、自分でパジャマの袖から腕を抜くと……
匠がブラの肩紐をスルスルと下げて……
「色っぽい」と言っているのをよそに、ブラを上から外した。
露わになった胸を優しく手で包み込み、愛撫する匠。
「ん、あっ……」
思わず声が洩れてしまう。
妙に感じてしまっている私が居る。
両胸を順番に丁寧に、じっくり攻められると、とても感じてしまう。
──匠は、大丈夫なの?
私は、思わず匠の心配をしていた。
素早く上半身裸になっている匠。
──エロカッコイイ〜
匠の胸筋に色気を感じる。
もう一度キスをされ、
「綾、可愛い」と言った。
私は、恥ずかしくなってしまった。
なので、私は、匠の胸に触れてみた。
「ウウッ」と言った。
──ん? もしかして、乳首も弱い?
優しく、ぐるぐるして、クリクリしてみると、
「あっ」と言っている。
──また、見つけた! とニヤリする。
思わず舌でそっと、なぞってみる。
「んあっ……」と、感じながらも驚いている。
きっと……恐らく匠のモノは、元気になっているはず。
──もう、これ以上は、ダメだよね……
匠は、そこで止めようと自分を制していたのかもしれない。
なのに、今度は私から匠にキスをして、匠に抱きついた。
そして、「寝転んで」と言っていた。
──私、何してるんだろう
匠は、少し驚いた顔をしていたが、私の隣りで寝転んだ。
寝転んでいる匠に、私は、自分からキスをして、また、匠の胸に触れていた。
やっぱり「あ〜っ」と、感じているようだ。
そして、匠の胸に舌を這わせて愛撫する。
「あっ」と洩れる匠の声がとても色っぽい……
──好き
胸を愛撫しながら、
私は、匠のモノを確認したくなった。
元気になった匠のモノに手で優しく触れてみた。
「あ〜〜っっ」
でも……
匠は、私の手を持って、
「綾! 今日は、もうココでやめておこう」と言った。
「大丈夫?」と聞くと、
「うん、大丈夫!」と、私をぎゅっと抱きしめた。
──全然大丈夫じゃないのに……
「ちゃんと、出来る時に綾を抱きたいから」と言った。
「うん」
その言葉が嬉しかった。
そして、匠の腕枕で、しばらく治まるのを待っているようだ。
なのに、時々キスはする。
「眠れるか?」と私の頭を撫でる。
「うん」
「じゃあ、そろそろ寝るか、おやすみ」
「おやすみ」と、もう一度キスをして、腕枕を解いてもらって、手を繋いで朝まで眠った。