テラーノベル
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🩷「いや、絶対おかしいって! なんで俺らがこんな山奥の学校まで来なきゃいけないわけ!?」
勇斗の声が、古びた校舎の廊下に響いた。
今日は、全国の高校から選ばれた生徒が参加する合同研修の日。
……という説明のはずだった。
集合場所に指定されたのは、山の奥に建つ廃校。
スマホの電波は圏外。最寄り駅から送迎バスで一時間以上。しかも、校舎の窓にはすべて内側から鍵がかかっている。
どう考えても、普通の研修ではない。
仁人が、大きなため息をつく。
💛 「うるさい。朝から声でかいんだよ」
🩷 「いやいやいや! 仁人、逆に怖くないの!?」
💛 「怖いよ」
🩷 「えっ」
💛 「怖いから騒いで何とかなるなら、いくらでも騒いでやるけど?」
勇斗は仁人をジト目で見つめた。
🩷 「……仁人ってたまに言い方きついよな」
💛 「お前にだけな」
そう言いながら、仁人は勇斗の制服の襟を直した。
🩷 「……ありがと」
💛 「曲がってたから。別に」
勇斗は笑った。
こういうところが、昔から変わらない。
口は悪い。素直じゃない。けれど、誰かが困っていたら必ず手を伸ばす。
そのとき。
❤️ 「はいはい、朝から夫婦漫才しない!ほら、点呼始まるって!」
舜太が2人の肩に手を回し話に入ってきた。
💛 「誰が夫婦だよ!」
❤️ 「そこは否定するんだ(笑)」
舜太は楽しそうに笑いながら、手元のプリントを確認した。
❤️ 「でもさ、ちょっと変じゃない?」
🩵 「ん? 何が?」
前を歩いていた太智が振り返る。
❤️ 「参加者、三十人って書いてあるのに、名簿が二十九人分しかない」
一瞬、空気が止まった。
🤍 「え、じゃあ一人、透明人間?」
柔太朗が呟いた。
🩷 「いや、怖いこと言うなって!」
🤍 「だって、いないんでしょ?」
❤️ 「いや、名簿の印刷ミスかもしれないやん」
そう言いながら、舜太はプリントを裏返した。
そして、眉をひそめる。
❤️ 「……これ、印刷ミスじゃないかも」
名簿の最下部。
小さな文字で、こう書かれていた。
参加者番号30:登録済み
名前の欄だけが、空白だった。
体育館には、すでに大勢の高校生が集まっていた。知らない制服。知らない顔。知らない声。
同じ学校から来た生徒同士で固まっているグループもあれば、すでに別の学校の生徒と仲良くなっている人もいる。
その中で、勇斗はいつも通りだった。
🩷 「ねえ、どこの高校? 俺、佐野勇斗! よろしく!」
初対面の男子に、ためらいなく話しかける。
相手は少し驚いたあと、笑って答えた。
「俺、黒田蓮。よろしく」
🩷 「蓮って呼んでいい? 俺のことも勇斗でいいから!」
💛 「……お前、ほんと誰とでも仲良くなるな」
🩷 「いいことじゃん!」
💛 「悪いとは言ってない」
その横で、舜太は別の生徒たちと話しながら、さりげなく体育館の出入口を確認していた。
うじ
580
102
❤️ 「ねえ、君たち、ここ来る前に説明受けたん?」
「うん。合同研修って聞いたけど」
❤️「だよな。じゃあ、なんで先生が一人もいないんやろ?」
言われて、相手の表情が曇る。
確かに、引率の教師が一人もいない。
受付にいたのは、顔の見えないスタッフだけだった。
🩵 「まあ、運営の人がいるなら大丈夫なんじゃない?」
明るく笑う太智。
🩵 「ほら、せっかく集まったんだし、楽しくやろうや!」
その言葉に、近くの生徒たちが少しだけ笑う。
けれど勇斗は、太智が笑う直前に、名簿を見て顔を強張らせたことに気づいていた。
🩷 「……太智?」
🩵 「ん?」
🩷 「…いや、何でもない!」
聞こうとした瞬間、体育館の照明が一斉に消えた。
悲鳴が上がる。
数秒後、正面の巨大なスクリーンだけが点灯した。
そこに映し出されたのは、白い仮面をつけた人物だった。
『参加者の皆さん。ご入学、おめでとうございます』
スピーカーから、無機質な声が響く。
『本日より、皆さんには卒業試験を受けていただきます』
🩷は?
💛え?
🤍どういう…こと?
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コメント
2件
とても面白い作品で、続きがとても気になります! 次の更新も楽しみに待ってます😊
わあ、これは一気に引き込まれました…! 最初の勇斗と仁人の掛け合いがもう、すごく自然で。口は悪いのに襟を直してあげる仁人の優しさとか、それが「お前にだけ」ってセリフで出てくるところ、心臓ぎゅってなりました。 主人公格の距離感の描き方が絶妙で、そこにさらに「名簿に一人足りない」「空白の参加者番号30」が来るから怖い…。施設の不気味さと仲間同士の信頼が対比されてて、続きが気になって仕方ないです!