ここからの2話がダークめ波乱の展開です。
side若井
若井「んっ……りょおちゃんっ……。」
涼ちゃんが俺の中に入っていく。恥ずかしい声がでるけど、頭の上に両手を押さえつけられてるから、声を抑えることもできない。
藤澤「最近元貴とシてない割には、すぐに入っちゃったね。…1人でイイことしてたの?」
涼ちゃんに耳元で囁かれ、顔がどんどん赤くなるのが自分でもわかる。
前にシた時は2人とも若くて、覚束無い行為だったけど、今日の涼ちゃんは年上らしくリードしてくれてる。
まだまだ自分が子供のように感じて恥ずかしくなってくる。
藤澤「若井……かわいい……ねぇ元貴の事は忘れて僕だけみてくれてもいいんだよ?」
涼ちゃんは俺の奥を突きながら、両手で顔を覆って見つめてくる。
涼ちゃんの丸くて綺麗な瞳に吸い込まれそう。
涼ちゃんがキスしようと、顔を近づけてくる。
俺達の気分が高まり、行為が激しくなろうとしたその時だった。
バン!と部屋のドアが開かれ、そこに元貴がいた。
……え、元貴?なんで?
目の前の状況が理解できない。
なんでここに元貴がいるの?
涼ちゃんとシてるとこ見られちゃった。どうしよう。どうしよう。
若井「なんで…元貴…。」
俺の疑問には一切答えず、俺たちを軽蔑の眼差しで一瞥すると、ズカズカと近づいてくる。
元貴の目は今にも俺か涼ちゃんを殺してしまうんじゃないかと思うほど鋭く、怒りに満ちていた。
俺は思わず後ずさりする。
若井「元貴っごめん。これはその…話を…」
次の瞬間、俺の右頬にジンジンとした痛みが走る。
元貴に思いっきり平手打ちされたのだ。
元貴「お前って抱いてくれたら誰でもいいのな。この尻軽。」
腰が抜け、床にへたり込む俺を元貴は上から冷ややかに睨みつける。
すると涼ちゃんが突然立ち上がり、元貴を平手打ちした。
信じられない。あの優しい涼ちゃんが?こんなことミセスを組んでから一度だってない。
それは元貴も同じようで、目を丸くして驚いている。
少しの間固まってた元貴は、次第にわなわなと体を震わせだす。
元貴「……っ何すんの!!俺の若井に手出しやがって!!」
元貴が涼ちゃんに掴みかかる。
涼ちゃんも負けじと応戦する。
藤澤「俺のって……若井に酷い態度取っておいてそれはないんじゃない?元貴が若井を抱いてあげないから僕が代わりにしてあげただけだよ?」
元貴が涼ちゃんを叩こうとするけど、その手を涼ちゃんが上から掴んで止める。
二人を止めなきゃ……。
若井「やっ、やめて…二人とも落ち着いて…。」
俺の小さな訴えは、睨み合ってる二人には届かないようだった。
藤澤「これ以上若井を傷つけるなら許さないよ。」
涼ちゃんが俺の前に庇うように立ってくれる。
しばらくの沈黙の後、元貴は溜息をついた。
元貴「はぁ……もういいわ。勝手にしたら?若井も涼ちゃんの方がいいみたいだし。」
元貴がくるっと玄関の方を向いて部屋を出ていく。
外はいつの間にか雨が更に強くなり、ザーザーと雨が窓を叩きつけていた。
待って……元貴……行かないで。
俺の事見捨てないで。
藤澤「若井、大丈夫…?」
若井「…っ涼ちゃんごめん!俺行かなきゃ。」
涼ちゃんが心配してくれてるけど、俺はそれどころじゃなかった。急いで服を着て、荷物を持って玄関に走る。
藤澤「若井…行っちゃうの?」
リビングを出ようとドアに手をかけると、涼ちゃんが泣きそうな顔で言ってくる。
若井「…涼ちゃん庇ってくれてありがとう。俺ちゃんと元貴と話さなきゃ…。ごめん。」
涼ちゃんは何も言わずに、俯く。
俺は罪悪感に後ろ髪引かれながら、急いで元貴を追いかける。
元貴さんの心情が皆さん気になるところですよね。
モヤモヤする展開が続きますが、第7話(3話後)で元貴の心情と、何故涼ちゃんの家のオートロックを突破し急に現れたのか明かされます😌
コメント
8件
家に乗り込んできた大森さん〜〜!! 若井さんを庇うように大森さんに対抗する涼ちゃんがカッコ良すぎて大好き…… 俺の若井に手出しやがってって台詞が好きすぎて……!!若井さんへの愛とか独占欲が垣間見れて良かったけどまた行ってしまった…… 大森さんの心情が本当に読めないな……何を考えてどうやってここまできたのか……続きが気になりすぎる…!!!
これはもう…黙って続きを読むしか自分を救う道が無い… 大森さんの言葉が足りない真意を知りたいぃぃ!
ああーもう、すっごいメッチャ最高…! 元貴が怒るシチュが大好きなのです。 台詞もイイ! きっと元貴には若井に話してない理由があるのではと予測。 なのに早まっちゃダメ、若様…