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灰夢(一話完結)シリーズ

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灰夢(一話完結)シリーズ

3 - 置いて行った者と置いてかれて置いてった者と置いてかれた者

2025年12月20日

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灰夢死ネタ+片思いしてた凶





『今日はね灰さん、幸せだったよ』
毎日とある場所に現れては言う女の子


『…今日は失敗したんだ。灰さん』


雨が降っても風が強くてもその女の子は毎日現れる


『灰さん…今日、前までできなかったことできたんだ』


ある日は縋り付くように泣きながら、怪我をした体で言う


『灰さん、今日任務失敗して、それでも何とか生き延びれたんだ。』


そうやって毎日何らかの報告をする彼女は今日、どこか様子が違った


『灰さん、私ね頑張ったよ。いつもありがとう』



「これからはよろしくね!灰さん!」


その子がいた場所にはジャスミンの花が落ちていた










俺は親友の墓参りに来た。あいつが灰に会いたがっていたからと、いつもその時間の前後は空けてな。

…だけど今日は違っていた


「…夢?」


俺は急いでかけよって脈等確認したが既に死んでいた。


「そうか、お前は灰の所に行く事を選んだんだな、夢」


夢の手の近くにあった花をとり意味を浮かべる


「”あなたと一緒に”、そして…”私もついて行く”、だな」


夢がずっと灰に会いたがっていて、それでも護られた命だからとこの1年と少し頑張っていたのを知っていた。

…こいつが任務を失敗した時も、親友の忘れ形見だからと助けにいって救ったんだ。

だけど…こいつの。いや、俺の初恋の女の、心までは救えなかった(貰えなかったとよむ)


…こいつは親友の彼女で、婚約者だ。だから寝取るつもりなどサラサラないが、それでも生きてくれるなら俺はどんな罰を背負おうとも貰うつもりだった


「…お前達だけだ。俺を負けさせて、逃げ切ったのは」

「夢、灰。また来る。」


俺は夢の頭をそっと撫でると電話をするためにすこしその場を離れた


「…夢、そっちで灰と幸せにな。」

「それと灰、お前の婚約者の骨はお前と同じ墓に入れてやるから安心しろ」


『『凶一郎ごめんね/ありがとう。…幸せに生きて』』


プツン。と切れる音がその場になると同時に夜桜凶一郎は倒れる


『凶一郎、僕達の事は忘れて幸せに生きて…』

『恩返し出来ずにごめんね、凶一郎』


白の男は寝てる親友の近くにより泣きながら頭を撫でる


『凶一郎、私の事見守って助けてくれてありがとう』

『それなのに、灰さんの所に行くことを選んでごめんね。幸せに生きて』


薄茶色の女は助けてくれていた、婚約者の親友の近くにより頭を撫でる


『それじゃあ行こうか夢』

『うん、行こう灰さん』






その日から夜桜凶一郎は2人の一切の記憶を忘れた。





そして、2人の記憶を戻した時は死ぬ間際だった。


『ごめんね、置いていって…』

『凶一郎、ごめんね』


泣いているふたりが幻覚となって見えたから。

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