テラーノベル
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騎恋「…さて、おふざけはここまでにして、そろそろお仕事しなくっちゃね、」
威風「せやったな、、なんか、衝撃の事実が多すぎてこれが実習って事忘れとったわ…」
そう言ってないこは隊長副隊長クラスにしか羽織る事を許されない上着に袖を通した。
威風「…りぅ、」
今更だけど、これタメ口不味いんじゃ…?
威風「大神隊長は、袖を通さないのですか??」
思い出した様に営業スマイルを身につけ、接待モードに切り替える。
騎恋「うわー…」
なんや、仮にも上司やろ。
裏卜「俺?俺は、これで良いの!」
俺達戦闘部隊の制服はインナーが丈夫な生地で出来たタンクトップで、その上から上着を羽織る形式で出来ている、わかりやすく例えればサイバーパンク的なファッションだ。
と、言ってもインナーの上からシャツを着る者も居れば上着を前まで閉めない者も居るし、援護部隊には上裸で上着を羽織る者も居るらしい。
てかなんで援護部隊のもんがこっちの制服持ってんねん。
話を戻して、りうら隊長は隊長の羽織どころか上着さえ着用せず、ダボッとしたパンツにインナーの黒タンクトップだけの装備だった。
威風「随分と軽装っすね…」
思わず、敬語も少し崩れてしまった。
裏卜「いーよ今更。…そもそも、俺に敬語使う人なんて、あんま居ないし。」
、?隊長クラスなのに??
敬われない。そう言った彼の目には、隠しきれない憂いが潜んでいた。
威風「そ、、か。ほな、タメで行くけど…」
視点 騎恋
りうら…
りうらの事をよく思わない者が多い事は事実。
その要因が少なからず俺に関わっている事もわかる。
単純に、気に食わないのだろう。
俺を慕ってくれていた子達には申し訳も立たない。
…それでも、俺はりうらを離してやれない。
雰囲気から諸々を察したのか、まろは重い静寂をこの宣言で切り裂いた。
威風「りうらとは、‘‘友達’’として、タメ口でいくな?」
座っているりうらに屈んで目線を合わせ、優しい顔でそう言った。
一音一音言い聞かせる様に。
裏卜「!!…うん!✨」
全く、コイツは本当に人たらしなんだから…
騎恋「妬けちゃうなぁ…笑。」
恋人に構われず不機嫌なポーズだけ取っているが、その実ニヤケが押さえられない騎恋であった。
裏卜「俺がタンクトップだけなのは、能力ですぐ燃えちゃうからだよー!」
威風「ほぇー、、考えられとんなぁ。」
ー移動ー
騎恋「…さて、今日はここかな。」
専属の車で着いた場所は、人っ気の無いショッピングモールだった。
人っ気が無い、と言っても普段は大盛況な筈の場所で、こんなに人が居ないのはおかしいと思える。
威風「…なぁ、俺の時もやけど、なんでお前らが仕事する時は人がおらんくなるん?」
裏卜「そりゃ立ち入り禁止だからねー」
そう言ってりうらは俺にスマホの画面を見せた。
理由は伏せられているが、こういう時は国の公式アカウントから注意報が出るらしい。
騎恋「てか俺らからしたら、なんでまろがあそこに居たのかの方が不思議だよねぇ??」
スマホは触っとったけど、会社への連日の泊まり込みでの披露を猫動画で癒すのに忙しかったから、政府からの連絡なんか見とらんかったわ。
裏卜「第二部部隊のぉ…ぇと」
騎恋「良い加減覚えなよ…、、、。碓氷帆解(うすいほとけ)。」
裏卜「…さんの人避けが足りなかったのかな?」
騎恋「いむは第二部隊のエースだよ?知らないのってりうらぐらいだって…」
いむ…俺を、助けてくれた子か、。
裏卜「でも役職無いんでしょ?なぁーんで昇格断るかなぁ?お給料も上がるのに。」
騎恋「それはぁ…色々あるの!!、たぶん」
裏卜「あー!笑、知らないんだぁ」
また、会いたいなぁ…
裏卜「組織じゃ民間人最優先なのに…もしかして碓氷くんって、」
『あんまり優しくないのかも。』
威風「…」
裏卜に悪気がないのは、威風も承知だった。
ならば、何故こんなにも彼は苛立っているのだろうか。
貧乏が理由で虐められた時も、理不尽なパワハラに遭った時も、何度も殺された時も、威風の心はいつも平らで、自分の事を何処か他人だと思っている節があった。
なのに、何故?
恩人を侮辱されたのが許せなかったのか、
余程彼の容姿が気に入ったのか、
それとも、別の何かか。
裏卜「出世も、もしかしたら裏で偉い人が止めてるのかな…」
騎恋「…ちょっとりぅ」
これには見かねて騎恋も注意しようとした時の事だ。
威風「裏卜。」
自分で発した声なのに、自分と思えない程温度の削げ落ちた声色だった。
普段あんなに取り繕うのが上手いのに。
威風「…頼むから、一旦黙ってくれんか。」
裏卜「ぅぇ!?ッ、なんd…、…ヒッ、ぁ、ぅん…ごめん、。」
初めて見た俺の無表情に驚いたのか、りうらは萎縮してしまった。
ふと俺の事情を思い出して、申し訳なく思ったのだろう。
良い子なんだ、本当に。
威風「悪い。お前は悪ないねん。…ただ、このままやと俺…‘’お前の事、殴ってしまうかもしれへんから‘’。」
「それが怖くて。」と続けた。
怯えるりうらへのフォローのつもりだった。
けれど、りうらの気は小さくなる一方だ。
騎恋「、」
はぁ、とため息を吐いてないこは俺とりうらに等しくデコピンを食らわせた。
裏卜「ぁだっ!」
威風「ッ、?」
騎恋「もぉ…、、りうら!!!」
ビクッ
裏卜「は、はいっ!!!?」
騎恋「憶測で物を言い過ぎだよ。まろからしたらいむは命の恩人で、この世で一番優しい人なの。考察好きで賢いのはりうらの良いとこだけど、今回のはちょっとダメ。…りうらは、空気が読めない訳でも、ノンデリカシーな訳でも無いでしょ?」
裏卜「ぅ、、はぃ、ごめんなさい。…まろも、ごめん…。」
騎恋「ん!謝れてえらい!!」
敢えて‘‘この世で’’と言う言葉を使った。
きっと、まろにとっての本当の一番は、まだご両親だと思うから。
騎恋「次!!まろ!!」
「ぅげ、俺もかよ…」小さく漏れでた言葉も俺は見逃さなかった。
騎恋「あったりまえでしょ!!年下相手にムキになりすぎ!いむが優しいのはあの子の事知ってる人ならみんなわかってるから!」
騎恋「…だからいちいち威嚇しない。」
大丈夫だから。りうらはあの子を傷付けたり、奪ったりしないから。
威風「威嚇なんて…俺はそんな、、!」
騎恋「良いから!」
威風「りうら、悪かっt、…いや…ごめん。」
いっつも妙に大人びてる癖に、こんな時ガキみたい。
騎恋「謝れてえらいでちゅねー笑」
威風「んなっ!?ガキ扱いすんなや!!!」
騎恋「はいはい黙ってパトロールね~。俺とりうらはあっち行くからまろはこっちの道で逃げ遅れが居ないか探して~」
そうして目の前の分かれ道の右側を指差した。
威風「チッ!わぁったよ先輩!!!」
まろは不貞腐れた様子でその道へ走って行った。
騎恋「ほぉーんとガキ。」
裏卜「ないくん、なんか嬉しそう?」
騎恋「べっつにー??」
コメント
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きちゃーーー!!!更新されてるの見て飛んできました!このお話ではメンバーの色々な顔が見れるのでほんとに大好きです!更新楽しみにしてます!