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紫音
8,207
ガーデンバース
sm×kr
nmmn
死ネタあり
花生み
花を生み出す者のこと。花が髪先や肌に咲いたり、涙が花に変じたりします。しかしこのタイミングを完全に制御することはできない。
花生みにとっての一番の栄養は「花食みの体液」 ブートニエールという恋人or夫婦関係にある花食みの体液を摂取することで、更なる活力を得る
花食み
花を食べる者のこと。花生みの生み出す花を食べることで自身の糧とする。何らかの能力に秀でていることが多い反面、性格や精神の面で不安定さを抱えている場合も多い。
花生みの生み出す花は何でも食せるが相性のいい相手、特にブートニエールの関係になった花生みの花や体液は、花食みにとって最も美味しい。
バースレス
強い精神的ショックを受け、花生みが花を生み出せなくなった状態のこと。
花の生成が長期間に渡って停止すると意識喪失あるいは植物状態にまで陥ります。解決・回復方法はその花食みと花生みの関係によって様々で
ヴィジテーション
花生みがバースレス状態で放置された結果意識を失い、植物状態が続くと、稀に体内に溜め込んだ花に蝕まれ、花生みの身体そのものが植物と化す現象
『kr。おはよう。今日も花が綺麗だね。』
寝たきりで花がたくさん咲いた彼の身体を拭いていく。
彼は花生み、俺は花食み。ブートニエールの関係にあった。
出会いは高校2年の時。現在は大学2年生。
だがkrは大きなストレスで2ヶ月前から何故かバースレスを起こし植物状態にあった。
『kr。花食べても良い?』
krに咲く花はたんぽぽ、黄色の薔薇、イヌホオズキ、スカビオサ、ハナニラ。
krが寝ている温室には壁やベッドの上や地面などに花が咲いていたり花びらが散っていたりしていた。
krの花は最近味がしない。変な時もある
苦いような渋いような口が受け付けないことも多かった。
『今日も沢山花を咲かせたんだね。水やりするね』
静かに彼の口をふさぎ唾液を移していく。
彼の喉仏がかすかに動く感覚がした。
服を脱がしてえっちもする。
だけど喘ぎもせず表情を変えず俺が達して終えることがほとんどだった。
『kr、寂しいよ』
「俺だって寂しいよ!!!」そんな声がした気がした。俺も疲れているのだろう。
krの髪についた花びらを口に入れて咀嚼する。
味気ない。
『またな。』
「お前に『また』なんてないじゃん。」とまた彼の幻聴が聞こえる。
何を言ってるんだろうか。
「んっ………。ぅぅ……。」
眠り続けて3年目の8月のお盆。
krは久しぶりに目を覚ました。
カレンダーを無気力に見つめ
自分の身体を見て驚愕する。
「こんないろんな種類の花咲いてなかったじゃん…、」
krはふと立ち上がりふらふらと部屋を出た。
目に入るのは見知った家。自分の家だろう
ずっと眠り続けていたから部屋をきれいにして置いてくれた両親に感謝しなければと脳裏によぎる。
「あ。」
見つけたのは見知った人の遺影。
俺に突然過去の記憶が流れ込んできた。
最愛の花食みのsmは既に自分を庇って亡くなっていた。
交通事故だった。
そこから食事が取れなくなりうつ病になり植物状態になった。
遺影に近づき頭をなで胸元に抱きしめる。
しゃがみ込み力が入らなくなった。
「………置いてくなよ………っ…なんで……俺なんかっ………」
『うっせぇ、俺の分も生きろよ。だったら。助けた俺が馬鹿みたいじゃん。花食べてもらえる人誰か見つけろよ』
と声がした気がした。抱きしめる感覚と別れを感じた。
krは覚悟を決めるが分からなくなって苦しくなりもがいた。
気づけばヴィジテーションになりスマイルの隣で静かに息絶えた。
2人の幸せを守るようにその周りにはたんぽぽ、黄色の薔薇、イヌホオズキ、スカビオサ、ハナニラが咲き誇っていた。
真ん中に黄色の花を見守るように
紫色のチューリップが咲いていた。
たんぽぽの花言葉
「愛の神託」「神託」「真心の愛」「幸せ」
黄色い薔薇
「友情」「幸福」「薄らぐ愛」
イヌホオズキ
「真実」「嘘つき」「嘘」
スカビオサ
「私はすべてを失った」「不幸な恋」「未亡人」
ハナニラ
「悲しい別れ」「耐える愛」「星に願いを」
紫色のチューリップ
「 不滅の愛」「永遠の愛」
コメント
1件
うわ…これ、めっちゃ重い話だったね…。でもすごく綺麗で、切なくて、心臓がぎゅってなった。 krが目覚めてsmの遺影を見つけるところ、ほんとに辛かった。ずっとそばにいたのに、もういないって知る瞬間の絶望が伝わってきて…。最後の花言葉の並び方も、もうそのまま二人の人生そのものだし、泣けた。 めんたいこさんのこういう“設定×感情”の描き方、すごく好きです。大切に読ませてもらいました。ありがとうございます🤍