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2,008
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授業が始まってなお、らんと茶髪の青年はコソコソと話続けていた。
その青年は暇夏といい、らんとは幼馴染の仲である。
にかっという笑みをらんに向けるなつは勿論のようにらんに対するすちの思いには気付いている。
すちは一見板書している先生の話を聞いているように見えるが時々二人を見るような仕草を取った。
毎時間そうであるからなつはとっくの昔にその思いに気付いていた。
赫「 らんって すち の こと どう思っとるん ? 」
桃「 え 、なに いきなり 、普通でしょ 。( 笑 」
赫「 ほ − ん 。( 笑 」
眉を顰め、手を自身の顎に添えるなつ。
彼はその真紅の瞳ですちの姿を視界におさめた。
赫「 ふつ − 、ね 。 」
桃『 ? 』
その小さな呟きにらんは疑問を溢した。
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_『 らんらん っ ! 』
休み時間に入ってすぐ、激しい足音と大きくらんの名前を呼ぶ声が廊下で響いた。
金髪に鮮やかなサーモンピンクが特徴的な背の高い青年。
彼はらんの一つ下の弟である桜木命である。
黄『 体操服貸して ぇ … 。( 泣 』
桃『 え − 伸びるじゃん … 。 』
黄『 おねがいや ぁ … 。 』
_『 無理やろ 。 』
みことの隣でうげ − っと嫌そうな表情をしているのはみことと同クラスに属している雨乃小雨である。
彼はみことに呆れながらも煽りに近しいような言葉をみことに放つ。
翠『 俺 が 貸そうか ? 』
丁度いいタイミングですちが通りかかり、その提案を提示した。
優しく微笑む彼にみことは好感を抱き目を輝かせた。
黄『 いいんですか !? 』
桃『 すち いいの ? 』
らんは心配そうにすちを見つめる。
多少なりとも身長差があるためすちにとっては上目遣いのような体勢であった。
すちは口角があがるのをグッと抑え取り繕った笑みを浮かべさせた。
翠『 いいよ 、別 に 。( 微笑 』
桃『 ごめんな ぁ … 。 』
黄『 ありがとうございます !! 』
桃『 遠慮せ ぃ っ 、( 頭叩 』
黄『 ぃ だ あ っっ !( 泣 』
頭を下げ手を綺麗に合わせるらんに対して大きな声で感謝を伝えるみことだったがらんに頭部を叩かれ涙を浮かべた。
瑞『 みこちゃん 時間やばいって ! はよ 行こ − ! 』
黄『 ぅ え っ !? いつのまに ! すんません ありがと − ございました − !! 』
すちが体操着を持って来たタイミングでこさめは時計の動く針を見た。
授業まであと五分なく焦った様子でみことの手を引いた。みことは手を大きく振ってからこさめと共に教室への階段を降った。
桃『 ごめん 、明日 洗濯して返す 。 』
翠『 そんなことしなくても いいんだけど 。 』
桃『 いや こっち が したいの ! マジめんご 。 』
翠『 んふ っ 、大丈夫 、ありがとね 。( 撫 』
すちは微笑みを浮かべてらんの頭部を撫でた。
らんは照れくさそうににへらにへらと笑い桜色の瞳を揺らした。
桃『 次 社会じゃん ! 準備しよ 。 』
翠『 そうだね 。 』
そして二人は次の授業の準備に移るため自身のクラスに入って行った。
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四時間目が終わり食事時間になり、なつとらんの席付近の机を繋げて弁当を開き始めた。
なつとらん、すちといるまが隣同士で座る。
らんはなつに視線を寄せて嬉々として話に花を咲かせている。
桃『 ぅお っ 、すち の 弁当 おいしそ ぉ … 。( 輝 』
翠『 … いる ? 』
桃『 いいの ? 』
翠『 いいよ 。( 微笑 』
木で出来たお箸ですちは物欲しそうにらんが見ていた唐揚げをらんの弁当の中に添えた。
らんはそれはそれは嬉しそうに目を輝かせた。
桃『 やった ! お ぃ ひ ぃ っっ − !! 』
翠『 そう ? よかった 。( 笑 』
赫「 かわ ぃ 。 」
すぐにらんはその唐揚げを口いっぱいに頬張り頬に手を添えて満面の笑みでその言葉を発した。
その幼なげな反応を見てすちは思わず笑ってしまった。
そしてなつが小さく呟いた言葉をすちは聞き逃さなかった。
紫『 え そんな に 美味いん ? 俺 も 欲し − 。 』
翠『 二度揚げしたから 。てか ラスイチ だから あげないよっ !( 避 』
赫『 さっすが 料理上手 の ハイスペック − 。 』
その様子を見たいるまは羨ましく残っている唐揚げを見つめた。
ドヤ顔でそう言ったすちは奪われそうになった唐揚げを弁当ごと持っているまの箸から逃れた。
そんなすちを皮肉なのか茶化すなつ。
桃『 なつ も それ 自炊じゃないの 。 』
赫『 ほぼ冷凍食品 。 』
桃『 健康悪 。 』
赫『 いいだろ 俺 の 勝手 − 。 』
軽い喧嘩のようなものをしながらも顔を近付けて二人で話す。
その光景を見てすちは唇を噛んだ。
翠『 ご馳走様でした 。 』
パンッと手を合わせてすちは言葉を発し遠回しに二人の会話を打ち切らせた。
桃『 すち 少食じゃん 、大丈夫 ? 』
桃『 すち 成長期でしょ − 。 』
翠『 それでも 俺 は らんらん より 背高いし 体格 も いいよ ? 』
桃『 痛いとこ 突いてくんな 。 』
弁当を直すためにすちは自分の机に向かう。
それに着いてくるらんは冗談混じりに言葉を交わす。
そのことに対してすちは少しだけ嬉しく感じた。
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コメント
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てぇてぇ~