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⚠️太中 ⚠️反転有
「…ちゅ…や……て……ちゅうや…起きて、中也‼︎」
聞き慣れたような声と身体の振動で頭がふっと軽くなった。
重々しい瞼をゆっくりと開かせると、ぼんやりと蓬髪が見えた。
寝起きで視界がぼやけているせいか、いつも見ている茶髪な筈の蓬髪が、白髪にしか見えない。
上半身を起こしてまだだるい腕で目元を擦る。
A中 「…んぁ…⁇」
反A太「良かった、やっと起きた」
頭上から声が聞こえた気がしたが、なんとなく無視をする。
声の正体が誰であったか見当はついていたし、その前に先程から肌で感じている違和感を明確にしたかったのだ。
ぐるりと辺りを見回すと何人かが此方を見て囁き合っていた。
「うわぁ…其方のわんちゃんはお寝坊さんなのだね…。ふふ、可愛い♡」
「うるさいなァ…、人の狗をそんな目で見ないでよ気色悪い。」
「…過労死かな…、それか夢…、嗚呼…、自分に囲まれるのは最悪だよ。」
A中 「うぉッ…⁉︎ 」
その人物三名を網膜がしっかりと結びつけたとき、思わず跳ね退いた。
ほぼ無意識に、反射的であった為、後ろにある壁に思いっきり頭をぶつけた。
同じ背丈、同じ声、同じ顔の三名は俺の悲鳴と強打音で話をやめて此方を振り向いた。
A太 「‼︎ ちゅ~~~や‼︎‼︎」
A中 「んぎゅっ…」
茶髪で、基本的包帯の面積が少ない方の太宰(つまりいつも見ている青鯖)は、顔を綻ばせて思いっきり飛び込んできた。二度目の強打を喰らわせられ、あの名台詞をもう一回口に出してしまいそうになる。しかし実際に発せられたのは意味のわからない言語であった。羞恥心で死にそうになる。
気を取り直して太宰をヨシヨシと宥めつつ、もう一度辺りを見回す。
反A中「うわぁ…いいなァ…羨ましいなぁ…俺も太宰に…♡♡」
目に入ったのは此方を見て何処か羨望の眼差しで俺に抱きつく太宰を見つめるもう一人の俺と。
反B中「……ぇ?」
そんなもう一人の俺を見て、ギョッと、鳥肌が全身に立ったぞ、と顔が語っている俺。
B中 「……」
そして、その奥にはもう一人、ピンと背筋を伸ばして、先程の太宰三人組にいた、比較的俺の太宰と外見は似てるものの、妙に包帯の面積が増えてる(顔の左側に包帯を巻いている)太宰を護衛のように見守っている俺がいた。
A中 「……どう言うことだ…⁇」
反A太「私もわからないのです。いつの間にか此処に居ました」
A太 「ちょっと屑‼︎私の中也に……って君は安全な方か」
反A太「わ、態とですか…?」
混乱する俺を他所にきっと俺を起こしてくれたであろう太宰が話しかけてくる。
反A中「お~~~~い⁉︎そっち羨ま…ッじゃねぇ熱苦しそうだなァ、離れろや‼︎‼︎てか俺も混ぜろ‼︎ 」
反B中「ぇっ、ぁっ…ちゅうやくんっ待ってっ…‼︎」
A中 「はぁっっ!?混乱すっからもう来ンなや…」
いかにも気弱そうな俺に腰に抱きつかれながらも、グイグイと来る青髪の俺にストップを出す。
てんやわんやとした空気に、多分誰かがまとめなければ、個性強めの俺ら(俺も含まれているようで癪だが、生物上俺のやつもいるのでこの纏め方をしておく)が何も分からないまま暴走せざるを得ない、そう悟った。
A中 「手前ら_!!」
大丈夫。
俺なら幹部で指揮もやっていたし声量はそこそこある。それにある程度の個性も把握できたので纏めることは容易い。
そう不安ながら心で唱えてみたが……。
反B中「ちゅ、ちゅうやくん…⁉︎」
反A中「太宰太宰~~かもんっ‼︎早くこっちこいぶっ殺すぞ⁉︎」
B太 「……中也。五月蠅いあの人たちをどうにかできないのかい?」
B中 「……首領の命令であれば是非黙らせます。…しかし正直に申し上げると関わりたくないで
す。」
A中 「ッ~~“…」
まぁ無理だよな…ウン…。
若干涙目でため息を溢すと横から拍手が3回、聞こえた。
反B太「はぁい、皆んなちゅうもーく。」
A中 「っ…?」
隣を見ると、白髪で包帯を顔の左側に巻いている方の太宰がニコニコと声を張っていた。
だが……
反A中「ぁ”~~~⁉︎手前太宰に触れてンじゃねぇ‼︎」
B中 「首領の命令なンだよ…騒ぐな…💢」
反B中「う~…うる、うるさ…」
反A太「あわわわ…大丈夫…?」
反B太「うんうん~…(ニコニコ)」
A中 「…無理だよな…手伝ってくれて有難う…」
一向に静まらない成人たちをニコニコと笑みを保ったまま見つめる太宰。
なんだか申し訳なくなり謝ると、太宰は不思議そうに首を傾げた。
反B太「?何故だい?」
A中 「…いや、俺が纏めようとしたばっかりに…なンか手前まで巻き込んじまって…」
黒包帯の太宰は、きょとんと目を丸くした後、ぷぷっと吹き出した。
反B太「…ふふっ、面白いね其方の中也は。いいね、そう言うのスキ。」
そう言って今度は中也の方が不思議そうな顔になる。それを見てにんまりと微笑んだ太宰はそっと頬に口付けをおろした。
A中 「ッッ……⁉︎////」
反B太「食べてほしくなったらおいでね♡君ならウェルカムだよ♡」
最後にそう言って一撫ですると、太宰はふっふ~ん♪と上機嫌に口ずさみながら身体の正面を大多数がいる方へ向けた。
A中 「だ、だざぃ…⁇// ぁの…おれ…?///」
(A中&反B太除く太中) 「………は / え??」
反B太「あはは~♡やっと静かになったねぇ。じゃあ早速_」
A太 「あはは~♡じゃないよ⁉︎⁉︎はぁっ⁉︎何考えてンの⁉︎」
反B中「だっ、だざっ、うわ、き…?」
反A中「静かにするから俺にも…‼︎♡」
B太 「うわ…人垂らしかい…気色悪い…」
B中 「……(←少し複雑)」
反A太「…せ、積極的…」
A中 「まっ、待ってくれ…その、取り敢えず…落ち着こうぜ…?」
そうですそうです。落ち着きましょう‼︎
A太 「…中也って敬語キャラだっけ似合わな~」
A中 「いやどっちかっていうと敬語キャラは此奴じゃね…?」
反A太「⁉︎⁉︎わ、私は何も言ってませんよっ⁇ 」
反A中「おい俺の太宰疑うんじゃねぇっ‼︎」
A中 「だったらンだよさっきのは‼︎」
反B中「けん、けんか、は…やめっ…」
再び混沌に揉まれるなか、(B)太宰はじっと部屋の角を見てポツリと溢した。
B太 「…放送…しかも私達以外……」
A中 「あ“ぁ…?」
そうですそうです。これは場外からの放送です。ピンポンパンポーン‼︎
反A中「はぁ…?ンじゃあこの状況の犯人は手前…?」
いえす!そうです‼︎ 今から説明するので身が大事な方はちゃんと聞きましょ。 ピンポンパンー!
反B太 「放送って、言う前と後でぴんぽんぱーんって言うものだと思うのだけれどねぇ…」
口癖にしようかなぁっと思ってまして…。常識的なご指摘有り難う御座います♪
B中 「…そりゃどうでもいい。早く説明しやがれ…」
ふんふん、そうカッカしないでいただきたいです。じゃあ説明しますね。
今から皆さんには鬼ごっこをして頂きます。鬼は太宰様です。中原様は逃げ切って下さい。
捕まったら_
B太 「…捕まったら…?」
捕まってからのお楽しみです!!
A太 「なっるほどね~、理解したよ。そう言うこと」
反A中「流石太宰だな‼︎♡」
A中 「……手前の太宰じゃねェだろ…(むす)」
お楽しみのところ申し訳御座いませんが、進行してもよろしいでしょうか…?
B太 「嗚呼構わないよ、私的には速く追われせて速く帰りたい」
反B太「きゃ~♡其方の私は仕事の鬼だね♡やだやだぁ~」
B太 「…仮にも私と同じ外見で気色の悪い言葉を並べないでくれないかな…、そう言うところ本当
に嫌いなのだけれど。」
不仲…ですね…。まぁいいです、では始めさせて頂きます。
ゲーム開始音から30分間の間中原様たちは遠くへ逃げて頂きます。隠れるのもありですよ。
そして30分後、太宰様たちが探しに出ますのでご注意を。制限時間は3時間です。
それでは________ゲームスタートです。