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私はその日、中也を泊まらせる事にした。
「(明日、羊に連れて行ってあげよう。)」
そう考え、完備されていたソファにもたれかかり寝た。
朝になり、朝日が顔を出す。又もや犬の鳴き声に起こされ、中也の様子を見に行く。ぐっすり寝ている。起こすのも悪いので、中也の寝顔を眺める。
「(弟が出来たみたいだな…)」
前の世界で独りっ子だったため、新鮮に感じた。弟って言っても、一応年上なんだけど。
それから1時間経ち、中也がリビングに足を運んできた。
「中也、お早う。」
返答はなかったが、無事に起きれたようで安心した。朝ご飯を食べ終え、支度を始める。中也「何処行くんだよ。」
「羊っていう互助組織。きっと歓迎して貰えるよ。中也も着いて来て。否、着いてこい。」
断られると面倒くさいので命令系にする。
中也は仕方なく頷いた。
羊の拠点に着き、白瀬が顔を出す。
白瀬「〇〇じゃねぇか。隣の奴は誰だ?」
「あぁ、昨日貧民街で餓死寸前だった中也って子だよ。拾ってきた。」
白瀬「羊、入るのか?」「うん」
中也「勝手に決めんなよ!」
原作を大きく変えるのだけは御免だ。後、私は中也の命の恩人である為、断る理由などないだろう。任務内容を説明し、中也は呆れた顔で空を見上げる。
帰り道、中也に散々怒鳴り声を浴びせられた私は反論する。推しと喧嘩をするなんて、前の世界の私は到底想像出来ないだろう。
中也との共同生活はここから3年くらい続いた。
毎朝共に筋トレをし、羊の任務を次々にこなし、共に家に帰る。この生活が当たり前となった。その内、羊で一番の功績をあげ、中也は「重力使いの羊の王」と呼ばれるようになった。だがそれも突然、変わり果ててしまった。_____太宰治が現れてから。