社長には歳をとってほしいけどとらないのもいい…のか?
自分では歳を取っていると思い込んでいるけど実は肉体年齢は止まっていて…みたいなやつほしいかもしれない。……ない。生産しないと、ない。しよう。
多分なんかの収録終わりじゃね(卒アル見よう的な企画)
「それにしても社長全然変わってないっすね」
「お世辞はいいから不破さん」
「いやいや、確かにアニキの言う通りですよ」
「社長、実は僕と同じだったりして」
「不老不死はなりたくないなあ」
「社長までなったら甲斐田くんが一人老いていくばかりになりますしね」
「え、マジじゃん」
「取るから年!全然覚悟は出来てますし!」
「ホントに?」
「何故そこを疑う?自然の摂理だぞ」
「だって社長人間じゃないし」
「そこからですか⁈」
家に帰り、手を洗い、そこでふと、先程のことを思い出す。鏡には、よく社員や取引先に三十路には見えない、と驚かれる顔が映っている。自分で思うのも何だが、確かに、シワひとつ存在しないこれは三十路には見えないだろう。だが、確実に年は取ってきているわけで、年々体力の衰えは感じてーー
「な…いな」
むしろ常に今が最新最高だと公言しているし実際そうだと思う。カルビが食べられなくなると三十歳の誕生日配信で言われたがまだ割と余裕でいけてしまっているし。
まあ、生まれた年が変わる訳でもなし、日常に影響が出ることも無いのだったら殊更に気にする必要は無いだろう。
ーー社さんや夢追さんだって外見に変化ないし。
きっとこれも、バーチャルの一種のバグのようなものだ。そう結論付けると、この話題は関心からそれ、思考は自然と別の所へ切り替わっていった。
「あ、明日健康診断か」
毎年特に異常が見つかっているわけではないが、健康診断という言葉は無性に人の不安を煽る。念の為早く寝よう、と予定していた配信でのゲームを変更し、短い単発ものにする。
ーー『スゴクツヨイトウフ』……葉加瀬さんがやられていたし、いいかもしれない。
「加賀美隼人さん、えーと、…え?」
「どうかされましたか?」
「あ、いや、なんでもございません」
「そう、ですか」
思わず驚いた声をあげてしまった。ナース失格、と自分を戒めてから改めてそのカルテを見る。
『加賀美隼人 男性 33歳 B型』
見てくれは20代前半、10代と言われても疑問を持たないくらいの容姿で、三十路。若作りにしてもおかしい。じっと顔を見ると、不思議そうに首を傾げられ、その様子すら絵になってしまう程の美しさ。一瞬ここにはないスマホを取り出しそうになり、また我に帰って己を戒める。
ーーしかし、医療従事者としてこれには興味があった。
「…追加でもう一つ、検査、受けてもらいますね」
「え」
「23番でお待ちの加賀美隼人様」
「はい」
型通りの挨拶を交わして、進められるままに病院特有の丸椅子に腰掛ける。子供の頃は回る椅子が珍しくてはしゃいだものだな、と懐かしい気持ちに浸って、それから、妙に真剣な顔をしている医師と目が合う。何気に成人してからこうして医師に呼ばれる体験をしてこなかった為、必要以上に緊張しているような気がする。しかし先程の看護師の暫しの沈黙からのあのセリフでは、緊張するのも致し方ないことかもしれない。「信じられないかもしれませんが」なんて変なフラグでしかない。昔から健康診断というものにおよそ引っかかったことのない健康体だが、今年ついに何かガタが来たか、と歳を取っていく上でしなければいけない覚悟を決めていると、医師は自分の想定の遥かに上の事を口にした。
「加賀美さん、貴方は……歳を取っていません」
「…え?」
脳裏にろふまおの収録での言葉がよぎる。
ーー『社長、実は僕と同じだったりして』
「御冗談…」
「じゃ、なくてですね」
「無いんですか…」
ーー冗談じゃないとなると、相当とんでもないことが発覚してしまったということになる。
「という訳でして…私歳を取っていなかったようです」
「へえ、社長もこっちの仲間入りですか」
「んはは、まあそんなこともあるかあ」
「え、マジ⁈加賀美さん⁈」
「まあ体の方がそのままってだけで、全然歳を取ってない気はしないんですけど」
「それ言ったらもちさんなんて…」
「それ以上言ったら甲斐田くんを脱退させます」
「そういうとこだぞクソガキ!」
「もちさんはちゃんと高校生っすよ」
「ふわっちも何?その目線…」
「剣持さんは高校生だな」
「そうだけど!何だこの事実を認めたく無い空気は!」
流石この三人というべきか、あっさり受け入れて、深く追求することも無い。プライバシーに関与することのない、気楽な関係だとこういう時に実感する。
駄目だもう。自分の解像度の低さに。低さに。本当は社長にショック受けてもらったり嘔吐させたり視界ぐるぐるさせたかったのにあまりにも強い、してくれない。
誰かkgm虐書いたっていい。てか書いて(懇願)
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