TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

🐶 side



桃)お疲れ様でしたーっ!


お疲れ様でした、と返ってくる挨拶にぺこ、と会釈をして会社をでる。

定時で帰れるなんて奇跡のような出来事で。


結婚してやめたスタッフの鈴川さん。

資格をとって弁護士になる橋本さん。

ヘッドハンティングされた佐藤さん。


3人も重要なポジションに空きができたから、それをカバーするのに必死だ。

上田課長も連日会社で寝泊まり、って行ってたし。


久しぶりに定時で帰れて気分が上がっている。近くの公園に行って、休憩でもしようか。


_ と考えた次の瞬間、


俺は信じられないものを目にした。



水)…


天使のように生えた羽。

目の奥で輝くハートの光。

黒々と光るしっぽ。

あまりにも露出の多い服。


何より、恐ろしく整った顔。


そんな彼(彼女?)は

道端で座りこみ、眠っていた。


神秘的で、魅力を感じた俺は話しかけに行く。


桃)ねぇ、大丈夫?

水)…? 貴方はだれ?


ショタボとでも言うのだろうか。

俺好みの可愛らしい声。

その声の中に少し低音が混じっているので、おそらく男の子だろう、と推測する。


桃)俺は…ないこ。

水)…うん

桃)こんな所で寝てたら危ないよ?

水)…ん

桃)日本もそんなに安全な国じゃないんだから。


水)僕、帰る場所ないの。


発せられた言葉に驚きが隠せない。

それ以上に驚くものとなるのが、次の自分の言葉だった。



桃)じゃあ、うちくる?

水)…へ?


しまった。そう後悔するのにそんなに時間はかからなかった。


何をやっているのだ。

こんな時間にこんなかわいい子がおちていて、俺なんかの誘いに乗ってくれるわけがない。



水)いいの?

桃)へ?


びっくりした。

いいの?とは。

ここで俺が頷けば、この子はおれの家に来てくれるのだろうか。


水)、やっぱいいや。

桃)いや、来てよ。

水)…いいんだね?

桃)うん。


やっぱいいや、と呟く彼の声に哀愁が感じられたからだろうか。

俺は少し強引に彼を誘っていた。



桃)名前は?

水)…ほとけ。

桃)ほとけー?神様ー?

水)…3000歳だよ

桃)はは笑 で 、名前は?

水)だから、ほとけだってば!

桃)じゃあほとけっちって呼ぶねー?

水)うん


少しだけ距離が縮まった気がする。

かわいいなーと思う。

素直に。すごく。惹かれる。


水)…次、どっちなの?

桃)あ、ごめんごめん。

水)ん…

桃)次…というか、ここだよ。

水)ふーん、

桃)よし、あがろっか

水)あがる?ないこ…ないちゃんにも羽が?

桃)ふふ、エレベーターって知ってる?

水)えれべ、た?

桃)いこっか笑


水)すっっっごぉぉぉ!!

桃)すごいねー笑


エレベーターを知らないというほとけっちに驚きつつ、最上階へとエレベーターをすすめる。


水)ついた?ついた?

桃)はい、ここが俺の家~

水)ないちゃんち!

桃)はい、入っていいよ~


案内し、ドアを開けてあげると喜ぶほとけっち。

桃)俺お風呂はいるけど、先入る?

水)おふ…ろ?

桃)体とか洗うの。

水)あー、僕大丈夫だよ、

桃)そー?じゃあ入ってくるからテキトウに寛いでて~?

水)はーい

この作品はいかがでしたか?

105

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚