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「おはよう」
体育館に行ってボールを倉庫から出してきた陸は後輩が来たことに気がついた。
「如月さん、はざっす!」
「おはようござふあぁぁ」
元気な声とあくびが聞こえ、くすりと笑ってしまう。
「おはよう金田一君、国見君」
挨拶を返すと、金田一がこそりととある噂話をしてきた。
「なんか、帰り道に人間じゃないナニかがいるっていうのが結構噂になってて…」
「へぇ…」
顎に指を添えて考えた。
こういうのは自分の得意分野だ。
「任せてよ」
にこりと笑って言った。
「は、はい…?」
金田一は言葉の意味が分からないようだった。
疑問に思ってる間にチャイムがなった。
「それじゃ、またね」
先程まで優しくかわいらしい雰囲気だった先輩は、怪しく、そして好戦的に微笑んでいた。
放課後_
「へえ」
陸は、普段通ることの無い道を歩いていた。
そこにいたのは人ならざる者。
「可哀想に」
憐れみの視線を向けながら印を結ぶ。
「さようなら」
瞬間、それは消え去った。