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赤夢 (ノベル風)

嫉妬 赤



まだ昼下がりの家の中。

急に訪ねてきたりぬくんを適当に座らせて今は紅茶の準備中。あのバカ舌さんにバレないようこっそりと紅茶の中に塩を一摘み混ぜる

優雅な休日に訪ねてきやがって!!寝たかったのに!!!もう!!!

腹いせはこれくらいにしとこ


「お待たせ、紅茶でいいよね?」

「あ、うん。ありがと」


力無くあはは…と乾いた笑みを零す。(あ、これ面倒臭いやつだ)と本能が直接知らせてくる。この感じ、何回も経験してる


「急に訪ねてきてどうかした?」

「…ん?いや、別に」


隣に座り、そっと尋ねる。別にと言う割には視線はずっと部屋全体を見ていて、時折怪訝に眉を顰める

なんでもないは流石に通用しないぞ


「部屋見すぎね。調べたいなら好きにして」

「え、いやいや。女の子の部屋だし」

「彼女の部屋でしょ?」


なんなの?私の事好き好きしてる癖に時々出てくるその微妙な距離感は。女の子の部屋って彼氏に見られてやましいもの置くほどバカ女じゃないんですけど


「ごめん。勝手に疑心暗鬼になって」

「はい。で、今回は何?」


私の言葉に気まづそうに目を逸らしながら逃げようとするりぬくん。逃がさないからね?

腕を掴んで、床に抑えつける。


「言って、言わなきゃ捨てるから」

「うぁ゛… っ」


捨てるって言葉に反応して目を潤ませる。別にわざと言ってないとか隠してるなんて思ってないけど、そうやって私の事で1人で勝手に悩んでるのムカつく


「ち っ、違くて…!最近さとちゃんと仲良いのがなんか、怖くて。俺が恋人だけどっ、さとちゃん。さとちゃんの方がいい、かなって」


焦りが言葉の端々から伝わる。何度も息をひゅっとさせて、口をパクパクと動かしてる

まぁ、そんなことだろうとは思ったけど


「なんでそう思うの?」

「え…、だって顔とか色々俺よりさとちゃんの方が男らしくてかっこいいし。女子からの人気も高い、から?」


バカみたいだな。死ぬほど伝えた愛一つも伝わってないのか??それならそれでいいし、また教えればいいけど


「ごめん。でも俺が恋人でしょ?俺が1番だよね?」

「あぁ、もうこんなになるならさっさっと監禁すればよかった。周りの人間が○○ちゃんを見てると思うだけで気持ち悪くて気が狂いそうだよ」

「……、はぁ」


始まったよ。ほんとに面倒臭い


「俺が1番でしょ?1番って言ってよ。○○ちゃんの身体も声も髪の毛の1本1本も全部俺のものなんでしょ?」

「他の人なんか要らないって俺だけでいいって言って。そうすれば俺、俺…」


何度も何度も同じやり取りしてる気がするなぁ

毎回同じ回答してんのによく飽きないよね?


「で、もう満足した?」

「あ、ぇ…、はっ、はい」

「じゃあもう良くない?」


やらかしたって顔してるけど辞めないし、止めないからね?


「嫉妬するのは勝手だし、もちろんいいよ。でもその度にヒステリック起こすのはやめよって約束したよね?なんで限界まで溜めちゃうの?」

「だって、迷惑かな って」

「迷惑じゃない。これは私がちゃんと伝えたよね?忘れた?」

「ちが!!そんなんじゃなくて」

「言い訳するなら行動して」

「はぃ…」


叱られてる子犬みたいにしっぽを垂れさせ、耳を折っている。可哀想だけどケジメはケジメだし、普通にイラついてる


「私は私のモノ。恋人だからって所有権持った気分にならないで、あと監禁は犯罪。私の事置いて刑務所生活する気?は、浮気すんの?」

「ごめ、すみません」


くぅーん、となき声が聞こえそうなほど落ち込んでいる。犬だな、犬だけど


「…莉犬」

「 っ!はい !!」


ぴんっと耳としっぽが立った。単純明快

素直な性格は好きだよ。面倒臭いのは嫌なの


「3回回ってお手からワン 、できるよね?」

「わん!!」


その場で3回回って差し出した私の手に手乗せ「わん!!」と鳴く姿にやっぱり犬なのかぁーと勝手に納得する

ひっそりと心の中でペット枠に変えてやろう

その場合ペットと付き合ってることになるが…


「……っ!!」

「うん…、うん」


できました!!と言ったようにキラキラとした目で私を見てくる。眩しいからやめて欲しい

良い子の犬にはご褒美が必要


「いい子。ちゃんと言うこと聞けたね、いい子だよ」

「~~ っ♡♡ へへ …!」


床に座っている莉犬と目を合わせる為にしゃがみ、莉犬の髪を自分の細い指でくしゃくしゃっと撫でる

ふわふわで少し癖っ毛気味なのかわいい

あーー、ポメラニアンだ。激似激似

大きなクリクリの目に自分があざといと分かってる態度。女だったら嫌いなタイプ


「莉犬はいい子だね。可愛い…」

「くすぐったぃ、w」


ほやっと笑う顔。あぁー、可愛い、保護したい

愛玩動物としてなら可愛いのに恋人としてとなるとクソほど面倒臭いの意味がわからない

可愛いので許す。私の彼氏かわよい♡


「はぁ、すき」

「俺も好きだよ」


ぎゅっと抱きしめた腕の中で私を上目遣いで見ながらそんなことを言うな!!可愛すぎるだろ、家の犬かわいい


暫く可愛いペット兼彼氏を堪能した後、予め作っておいたご飯を食べる


「○○ちゃんは、俺に嫉妬とかしないの?」

「えー … 、?」


嫉妬、嫉妬かぁ。しない、こともない気が?


「する。けどぉ…?」

「けど?」

「私の方が愛されてるから気にしない」

「さっぱりしてる」


よく言われる。でも事実私の方が何倍も愛されてるし、思われてる。そこら辺の女男に取られる!!と不安になるほど半端な愛され方をしてない

死ぬほど重い愛で育てられてきたからね


「愛されてるって、そんな自信よくあるね」

「あーぁ、」


言ってもいいのかな?

莉犬の愛が重いからだよ、なんて


「… 、 セックスの時すぐイくじゃん。ナカに入れた時とか幸せそうに口角上がってるし、ナカに出す気満々で腰振ってたり」


意地悪、というか半分は照れ隠し

重い愛嬉しいけど、言うのは恥ずかしいじゃん


「セッ!?!?!/」

「や、違うじゃん?!だって好きな人とヤれてるんだし、ほらこう、少なからず、ね?」


顔を真っ赤にしてよくわかんないこと言ってんな

言いたいことはわかるけどね


「嫌なんて言ってないじゃん。ゴムしてんのに種付けする気満々で必死に腰振ってるのかわいよ?♡犬みたいにヘコヘコ♡♡しちゃって」


言いすぎたかな、何思ってんだろ。恥ずかしがってる?それとも情けない??どっちも可愛いね、感情豊かなの可愛すぎ


「今日ゴム無しで抱くから」

「え、?」


ゴム無し?え、聞き間違え?


「ゴム無しで子供できるまでナカにびゅーっ♡って俺の出してあげるよ。好きでしょ?だって毎回嬉しそうにしてのは○○もだからね?」


わ、対抗してきた。意地っ張り?負けず嫌い?かわいいね、子供っぽい


「いいよ。好きなだけナカに出せばいい。子供できたら結婚してね?私の旦那様としてずーっと焼かれて骨になるまで一緒だよ♡」


我ながらなんて重いことを言ってんだろうか。でも本音、焼かれて骨になるまで手を繋いで一緒にいたいんだよ




夢も隠れメンヘラっぽくて想像と違うかも

犬扱いされてる赤がちゃんと♂だし、攻めなのが好きなんですよね。ぎゃっぷ萌♡♡

赤に塩入り紅茶飲ませるの忘れてた

この作品はいかがでしたか?

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コメント

18

ユーザー

他の人が書く夢は苦手だったり地雷のことが多いんですけどことさんの作品はめっちゃ好きです♡

ユーザー

めっっちゃかわいいいー♡♡余裕ある夢ちゃん彼氏より彼氏してて好きです!赤くんも自分が可愛いの自覚しててやってるから好き🥺

ユーザー

今回のお話、あまあますぎて溶けたゃうかとおもった たまに出てくる夢ちゃんのド正論に吹きまくり、「私は私のモノ、監禁は犯罪」とか 普通にかわいいとこあるんだよなー、赤さん、🐶🐶🐶 でもちゃんとその後下ネタ出てくるのもオモロい夢ちゃんからなのがもっと面白い︎^_^♡笑笑

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