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【アラスターside】
アラスター『“・・・・・・私に、恋愛感情を抱いていると?”』
彼女とは、それなりに良好な関係だったとは思っている。
ただ恋愛感情を向けられているとは思っておらず、さすがに意表を突かれた。
だがそれ以上に・・・
あんなにわかりやすかったはずの彼女のことが、途端に分からなくなった。
アラスター(自己犠牲・・・そんなものに守られて嬉しいものか)
アラスター(自分を犠牲にしてでも守りたい?そのためなら死んでも構わない?)
アラスター(お人好しを越えて、ただのエゴだ・・・)
アラスター(まして、それほどまでに俺を想っていると・・・?)
―――だとすれば、何故。
アラスター(俺を想うならば・・・“力を貸してほしい”と、“助けて”と。そう一言さえ・・・)
アラスター(それが言えない間柄ではないはずだ)
愛情、というのは・・・相手のために己を磨り減らす事なのか。
――そんな感情を、この世界は“愛”と呼ぶというのか。
―――やはり俺には、分からない。
アラスター『“・・・・・・・・・まったく理解しかねますね”』
―――その程度だったか、俺たちの関係は。
動揺を覆い隠す俺の笑顔と絞り出した言葉が、彼女の目にどう映ったのかは分からない。
その目に浮かんでいた涙が一筋流れ落ち、〇〇はその場を走り去る。
焦燥か、動揺か・・・あの涙への後悔なのか。
あの瞬間から、どうにも感情がごちゃごちゃになったままだ。