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檻の中の苺
エピソード12
あれからも、たびたびブルーの家に行っては話をする日々が続いた
レッド
「わぁ!?ブルー!?そんな高いところの荷物、1人で降ろすなんて危ないよ…!
僕がやってあげるから…!」
ブルー
「いや…これくらいなら1人で平気…うわっ」
今にもブルーの頭に落ちてきそうなダンボールを、レッドが片手で受け止める
レッド
「も〜!だから言ったでしょ〜?」
ブルー
「あ…ありがとうな…」
匂いが近い…
シルバーの胸筋が肩に当たって…体が固まる…。
レッド
「ブルーはいつも自分でやろうと無理をするんだから…僕のこともっと頼ってよね?」
ブルー
「う…わかったよ……でも!それはシルバーも一緒だろ…!」
図星なので否定できないブルーだが、少し反撃するかのようにレッドのほうをくるりと向く
レッド
「えっ?」
ブルー
「シルバーだって、俺にもまともなご飯食べてほしいって言っておかずを作ってくるけど、そのたびに手が絆創膏だらけじゃねぇか…!」
「それで、心配になるからやめろっていったらやけに高そうなお菓子とか持ってくるし…!」
レッド
「そ、そうだけど…!でも…そこまで高いのは買ってないよ…!」
ブルー
「いやいや、あの箱の手触りにあの美味さはぜっったい高いやつだって!…あ、もしや…シルバーの家、金持ちだな?」
その瞬間、息が詰まって体がこわばる
ブルー
「…?急に黙ってどうした?」
レッド
「あ、いや…なんでもない…」
一瞬、気づかれたかと思った…
偽名を呼ばれるたび、「嘘つき」という言葉がチクリと胸を刺す。でも、それ以上にブルーと話せることが嬉しくて…改めて、僕はブルーに『恋』をしているんだなと、自覚する
ーー
また別の日
レッド
「ねぇ…ブルー…あの…カードゲーム…してみない?」
ブルー
「カードゲーム?」
レッド
「うん…!これ、カードの種類で色分けされてるし、凹凸があって触るだけで分かるようになってるんだ…!」
ブルー
「へぇ〜、いいな。それなら今の俺でもできそう…」
レッド
「っ…!よかったぁ〜…」
ほっと、胸を撫で下ろす
子供のころからカードゲームなんてあまり遊んだことがなかったから、準備に少し手こずったが、それ以上にブルーとカードで遊べるというわくわくが上回っていた
レッド
「あ…!全部のカード揃った…!」
ブルー
「うわー、シルバー意外と強いな…
…あれ、シルバー、『URI』って言ってなくね?」
レッド
「…あっ…そうだった…」
ブルー
「え、じゃあシルバーが今勝ったのノーカンじゃん…!!」
レッド
「待って待って!『URI』!今言ったから!!」
ブルー
「ダメでーす〜もうアウト!」
レッド
「え〜そんなぁ〜」
レッドが残念そうな声を出して、一瞬空気が静かになったあと、2人とも自然と笑いが溢れる
ブルー
「ふっ…ははっ」
レッド
「ふふっ…」
一緒にいるのが心地良い
一緒に笑うのが楽しい
ブルーの笑顔を見るだけで体全体があったまる
これが……『恋』なのか
ブルー
「あー、面白い…。
えーと、じゃあ…次は俺がカードを引くのか…」
レッド
「あ、ブルー、多分そっちじゃなくてこっちのカードを…」
そうやって指摘をしようとしたとき、思わず指先同士が当たる
レッド
「っ…!」
ブルー
「あっ…」
反射的に手を引っ込める
さっきまでのなごやかとした空気が一変、当たった指先が妙に熱くて、触れた指をどう扱ったらいいのか分からない
当たったの…嫌がってないかな…
不安になってお互い顔を向けるが目が合ってしまい、瞬時に顔をそらす
数秒間の沈黙のあと、レッドが気を紛らわすかのように口を開く
レッド
「ゲームの続き…する…?」
ブルー
「あ、あぁ…」
そのあとは、レッドだけでなくブルーまでも『URI』を何度も言い忘れてしまった
先ほどまでは当たり前のようにひけていたカードも、また手が触れないかドキドキして、指先が…思うように動かない。
コメント
1件
みぅ🤍🥀です、読ませてもらいました…! 今回もすごく好きな回でした…!ブルーとシルバー(レッド)の距離が、ゆっくりでも確かに縮まってるのが伝わってきて、心が温かくなりました🥺 カードゲーム中の「URI」の言い間違いごまかし合いっこ、めっちゃ可愛いんですけど…!笑 そして指が触れた後のあの空気の変化、お互いの指が動かなくなる感じ…すごくリアルでドキドキしました。 「触れたの嫌がってないかな」って不安になるの、わかるなあ…(切ない) レッドの“偽名を呼ばれるたび胸がチクリ”っていう罪悪感も、でも一緒にいられる嬉しさが勝っちゃってる複雑さも、すごく響きました。 2人のこれからが楽しみです🌙 素敵な物語を届けてくれてありがとうございます…! #うちの子LOVE