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*アイス*
*アイス*
11,019
付き合い始めて数週間がたったある日。
俺は少しずつ表情が柔らかくなって、クラスでも前より話すようになった。
ずっと一人だった、なのに、だんだん俺の席の周りに人が集まるようになった。
その中で、同じクラスの男子がやたら絡んできた。
『今日一緒帰らない?』
「いいよ」
『今日暇?』
「暇だけど、…」
俺はただ普通に返してるだけだった。
ずっとひとりだったから、話しかけられること自体珍しくて、少し戸惑いながらも拒否しなかった。
でも、誰かから視線を感じているような気がした。
その日から勇斗が妙に静かになる。
いつもなら帰り道で手を繋いでくるのに、その日は先に歩いて、家に着いてもほとんど喋らなかった。
「なんか怒ってる?」
そう聞くと、勇斗がソファに座ったまま低い声で言う。
「今日あいつと何話してた?」
「別に普通の話」
でも勇斗は納得してなさそうだった。
勇斗は腕を引いて自分の膝に座らせる。
「仁人、俺と住んでて、俺と付き合ってるのにさ。なんであいつに笑うの?」
俺はびっくりした。
勇斗が怒っているような気がした。
「ただ話しただけだよ」
といってごまかす。
勇斗は首元に顔埋めて小さく言う。
「嫌なんだよ。仁人が俺以外に慣れてくの」
次の日、そのクラスメイトがまた俺に話しかけようとした瞬間、勇斗が間に入る。笑ってるのに目だけ笑ってなくて、
「ごめん、仁人今から俺と行くから」
そう言うと肩抱いてそのまま連れてかれる。
放課後、誰もいない教室で俺に抱きついてくる。
珍しく少し震えながら言ってくる。
「仁人まで俺からいなくなったら、ほんとに無理」
そこで俺は初めて自分から勇斗の服を掴んだ。
「いなくならないよ」
そう言うと、勇斗一瞬固まって、そのまま机に押し込むくらい強く抱きしめる。
その夜から、勇斗が俺のスマホ気にし始めた。
通知がなる。
「だれから?」
何気なくスマホを見ようとした瞬間、勇斗が先に画面を見る。
スマホ取ろうとすると、勇斗は渡さない。
画面にはそのクラスメイトの名前。
“明日も昼一緒に食べない?”
勇斗の顔を伺うと、笑ってるのに目だけ冷たい。
「連絡先交換したの?」
俺は少し焦る。
「勝手に追加されただけ」
でも勇斗はスマホ握ったまま黙っていた。
部屋が静かだった。
「返して」って言ったら、勇斗がぽつって言う。
「俺、知らなかった」
「え?」
「仁人のこと、一番知ってるつもりだった」
その声が思ったより弱くて、何も言えなかった
怒ってると思ったのに、どこか不安そうで。
そのまま俺の肩に額つけて小さく言う。
「取られるの嫌なんだよ。仁人が誰かと仲良くなるたび、俺いらなくなる気がして」
しばらく黙ってたけど、そっとスマホを勇斗の手から取る。
そのまま目の前でクラスメイトの連絡先を消した。
勇斗は、びっくりして顔を上げる。
「……いいの?」
「勇斗が嫌ならいらない」
その瞬間、勇斗が一気に抱きついてくる。
苦しいくらい強く抱きしめて、肩に顔を埋める。
「そんなこと簡単にしないで」
「なんで」
「期待するから。もっと欲しくなる」
意味が分からなくて少し笑うけど、その笑い声で勇斗がまた顔を上げる。
じっと見つめてから、静かに言う。
「仁人、自分がどれだけ俺をダメにしてるか知らないでしょ」
その夜、勇斗はいつもよりさらに離れなかった。
寝る時も腕を腰に回したまま離さなくて、少し動いただけで起きる。
深夜、喉乾いて起きた。
暗い部屋の中で勇斗がまだ起きていた。
「……寝てないの?」
「うん」
「なんで」
「仁人がいなくなってないか確認してた」
そう言って、眠そうな俺をまた自分の胸に引き寄せる。
俺は呆れながらも、その胸に顔を埋める。
勇斗がすごく小さい声で耳元で言う。
「明日から、学校でももっと隣いて」
その言い方がお願いみたいで。
自分から勇斗の服掴んだ。
「…いいよ」
その返事聞いた勇斗、暗い部屋なのに笑ったの分かるくらい嬉しそうで、そのまま仁人の額にキスしてくる。
勇斗は朝まで離さなかった。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡350
コメント
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次のお話も楽しみです😖♪あと、表紙?に使われるお写真って元のお写真か動画か教えていただくこと可能でしょうか??