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ぷりっつ視点
しばらく2人で歩き続けていた。
何を話せばいいのか思いつかなくて、ずっと無言だった。
「、、、。」「、、、。」
莉犬君を見ると、ずっとうつむいていた。
やはり俺を巻き込んだことを後悔しているのかもしれない。
だが、俺は自分の意志で一緒に来ている。
何回か説明しようとは思ったが、見当違いだったら恥ずかしいので、言えずにいた。
あれから何時間歩いただろう。いつの間にか並んだ影が伸びていた。
さすがに疲れてきた。俺でさえ疲れているのだから、俺より体力のない莉犬君は無理しているかもしれない。
「ねぇ莉犬君。さすがにそろそろ休まん?」
いきなり話しかけられるとは思っていなかったのだろう。一瞬固まってしまっていた。
そんな莉犬君が可愛くて、思わず笑みがこぼれる。
「俺も割と疲れとるから、莉犬君は大丈夫かなって思って。」
「あ、ありがとう、ぷりちゃん。」
「そうだね、結構疲れちゃってるかも。」
力なく笑う莉犬君からは、肉体的にもだが、精神的にも疲れているように感じた。
早いとこ休める場所を探そう。
やはり金がないので、ほぼ野宿のようなものだ。
途中で廃れた神社の拝殿があったから、そこを拝借することにする。
2人で中に入り、持参したランタンのようなライトをつける。
罰が当たりそうだが仕方がない。屋根があるだけマシだろう。
「えっと、お、お邪魔します、、、。」
俺と同じことを思ったのだろう。莉犬君は申し訳なさそうにいるのかもわからない神に挨拶をしていた。
「律儀やな、莉犬君は。そもそもこんなところに神様はおるんかな。」
「こんなボロボロになった神社だけど、いるかもしれないじゃん!」
俺にからかわれたと思い、恥ずかしくなった莉犬君はムキになって言い返した。
「ごめんごめん(笑)そんなつもりはなかったって。、、、神様すら存在してるのかもわからないけどな。」
神様がいれば、なんて、いろいろ思うことがあった。
2人して黙り込んでしまった。
沈黙に耐え切れず、話しかけた。
「ねぇ莉犬君。その、、、大丈夫?いろいろと。」
莉犬君が抱えている悩みや、迷いに対して聞きたかった。
俺から切り出したのに、なんて言っていいかわからなくてあやふやな聞き方になってしまった。
「、、、どうしたの?いきなり。」
「大丈夫だよ、おれは。」
どう見ても大丈夫そうではなかった。
少し驚いた表情を見せた後、諦めたように笑った。
でも、瞳は揺れていて、今にも抱えたものがあふれてしまいそうだった。
俺のほうが先に限界が来たようだ。
ダムが決壊するように、抑えていた言葉が出てきてしまっていた。
「ねぇ莉犬君。俺ってそんな頼りない?」
もっと頼ってほしかった。
「2人で死にに行くって決めたじゃん。」
苦しそうな莉犬君を見るたび、悲しかった。
「ずっと、2人で生きていたじゃん。」
俺らの間では隠し事もなかったはずだ。
「俺、莉犬君がいないと、」
莉犬君がいない世界なんて、想像すらしたくないのだ。
「莉犬君がいないなら、もう、この世界に価値なんてないんだよ。」
言葉に詰まっている莉犬君に容赦なく畳みかける。
いつの間にか俺の頬に生暖かい感触があった。
ああ、泣いているのか。俺も悲しかったんだ。莉犬君に頼ってもらえないのが。
そもそも、人殺しなんてそこら中に湧いているじゃんか。
そう。莉犬君は何も悪くないのだ。死ぬ必要はないんだ。
ねぇ、君は何も悪くないよ。
なかなかストーリーの進展が遅いです。申し訳ございません。
必ず最終話まで持っていくので、気長に、温かい目で見て頂きたいと思います。
毎度のこと、ご指摘やアドバイスがあれば頂けると幸いです。
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