テラーノベル
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多分まだ投稿していないはずのお話
任務中に俺が呟くのなんてめちゃくちゃ油断してた。たった2言だけなのにやつらは音に敏感なせいですぐに反応してこちらへ飛びついてくる。…本当、どこまで犯罪者なんだろう。もっと人助けとかしてやってもいいのに。なんてそう考えている俺も犯罪者の1員であることを思い出してパンパン飛びかかってくる奴らを撃ち殺す。
俺、ないこ。コードネームはマンデビラの俺はたくさんいる中の所謂マフィアの1人である。今日も上からの命令で向かわされたここ、廃ビルにて戦闘ちゅー。こんなことしている時間があったら早く家に帰ってだらだらしたい…
「…ひぅっ…」
最後の1人となったときこーんなか細い声を上げて泣いている男児…?を見つける。あれれ、殺し損ねちゃったか。実質後2人ってわけか、まぁこんなやつ相手にするまでもないけど。なんて言いながら最後の1人と認識していた女を殺し、男児に銃を向けるとまた「ひぃ…っ、!!」と酷く怯える。
先程のか細い声とは違って大きく怯える声を出すから思わずびっくりしてしまう。
「なぁ、そんなおっきい声出したらすぐに殺されちゃうよ」
「で、なんでこんなところにいるの?」
目の前の男児の目線に合わせて屈んでやると少しむっとした表情を見せてくる。
「…りうら子供じゃなぃ、……立派な一員だよ、ここの」
先程泣いていたのが嘘みたいに冷静にそう答えられるからまた少し吃驚する。ふーん、面白い。泣いてたのは演技だったのかな?逃がしてもらえるなんて思ってたんかな、ざんねーん、♡
「じゃ、俺忙しいし手短に殺させてもらうよ。 長話も俺嫌いだし」
「…お兄さんはなんでこの社会に足を踏み入れたの?」
「………は?」
銃を頭に突きつけているのにもかかわらず冷静に怯えること無くそう俺に問いかけてくるからまたはぁ?なんて答えてしまう。なんなんだこのガキ。わけがわからねぇ。
「別に、おこちゃまには早い内容だから教えてあげない。」
「りうらこれでも成人済み。あれ、今では18歳が成人扱いなんだったっけ。だったらもうりうらはおじさんかもね」
にひひって目を細めて笑みを浮かべるからぞわっと背筋が寒くなるのがわかる。あー、もう本当にこのガキのせいで全部が調子狂う。こんなに油断している相手に対して殺そうとしないなんておかしいでしょ。このガキ本当にマフィアで生きてきてんの?油断見せすぎ。
「ねぇ、お兄さん教えてくれないの?」
「……、わかった。教えてやるから着いてこい。」
「んふふ、ありがとお兄さん」
このガキは普通のガキとは思えないくらい大人っぽく妖艶な雰囲気をまとっていた。興味深いしなんかあったらすぐ殺せてしまう。いいじゃん、面白い。
見慣れた部屋に入ってガキを部屋に上げる。適当に冷蔵庫から冷えた麦茶を取り出してコップに注いで渡してやると「ありがと」とお礼を言って一口。本当、こいつは警戒心というものがないんか。
「で、なんでここの道を選んだの」
「そっちこそ、なんでマフィアの道を選んだのさ」
「んふっ、質問に対して質問で返すのは良くないよ、お兄さん」
嗚呼、本当に面倒くさい。ぱっぱっと説明して今度は俺がお前の情報を手に入れてやるからな。
なんて意味を込めて睨みつけてやると「こわーい」と面白おかしそうにけらけら笑っていた。
「はぁ、親がこっち系の道だっただけ。」
「俺はこっちの道を歩みたくなかったのに無駄に才能があったせいで強制的に歩まされたの」
「それだけ、その他の何物でもないよ。」
なんて言ってやると何一つ表情を変えずにこちらを見つめてくる。もう、本当になにもないから勘弁してくれ………
「…ふふっ、そっか。」
「えらいえらい、よく頑張りました♪」
だるいだるい、俺のほうが絶対に歳上なのになんだそのムーブ。がちで組織的にも俺のほうが立場は上なのにわかってない。こいつ。やっぱガキじゃねぇかよ、くそが。
「りう……俺も親がこっち系の道だったの」
「でも俺は貴方とは違って才能もない、言っちゃえば無能だったんだよね」
「だからあんな底辺な組織にぶち込まれてたしすぐ壊滅しちゃった。 面白くなかったからお兄さんについていったけど正解だったみたいだね。」
にこにこ笑ってそう答えるがその笑顔が本当の笑顔じゃないことくらいわかっているよ。ひたすら相手の表情を見て受け答えしないといけない仕事柄なもんで、情報屋とかいうやつでもあるのにさ、こんな風に現場に向かわされて殺せって命令もされて。ふざけんじゃねぇよまじで。
「お兄さんのお名前は?」
「マンデビラ。」
「だっさいコードネームだね、そうじゃなくて本名の方を訊いてるの。」
「教えるわけ無くない?」
また軽く睨んでやるとふふって笑うから油断が許されない相手なんだなって改めて気付かされる。こいつなんやねん。ほんと、気が狂う…
「りうらはりうらだよ、コードネームも本名もりうら。」
「酷いと思わない?任務中も1人だけ本名で呼ばれるの」
「…底辺として当たり前の対応っちゃ対応だな」
「ひっど〜」
と、またおかしくなったのかにひにひと笑ってるから少し苛ついてくる。ずっとこいつにこにこしているしヘラヘラとしているから対応している此方側としては少しどころじゃないくらい苛々する。
「で、マンデビラ、あんたの本名は?」
「……、ないこ。女っぽい名前ってよく言われるけどれっきとした男だよ。」
そう言って顔を逸らすと「ありがと」なんて褒めてくれる。もう、なんなんだよこいつはさっきからずっと年下みたいな扱い方。腹立つ。
「…お前の年齢何歳なん?」
「お前って言ったから教えてあーげない」
めんどくせぇなこいつ。なんて思いながらも「りうら」と言い換えて言ってあげると「23だよ」って教えてくれた。
やっぱり俺より年下じゃねぇかよ
「ないくんは?」
「俺は28、てかないくんって呼ぶのやめろ。」
「やだね」
なんてくだらない会話をしていると先程の疲れが込み上げてきて足がふらつくのがわかる。倒れそうになった時に彼が俺のことを支えてくれるからまた苛立ちが増える。
「…ッ、早く帰れ。いい子はおうちに帰るんだよ」
「ないくんが俺のおうち壊滅させたんじゃん。責任持って養って?」
「………はぁ、ッ…、早く寝る準備しろ、俺は寝る。」
「えー、血ぐらい洗ってよ〜。てかないくんと添い寝やだ〜」
なんて言いながら笑って俺に着いてくるから。ひっつくな。なんてつたえると「はぁい」って気の抜けた返事をされるからなんやねんってなる。
そんなこんなしながら俺はベッドに倒れ込んだらすぐに意識を手放してしまった。
彼と一緒に過ごし始めてから2ヶ月。もうすっかり互いに慣れてきて互いの性格のことを知れてきた頃合い。いつまでも不思議ちゃんであることには変わりない彼はとある提案をしてくる
「ないくん、ないくんは俺のこと好き?」
「…なんて答えるのが正解?」
「好きって答えるのが正解」
「じゃあすき」って伝えるとむすっとした表情を見せてくる。ここ2ヶ月過ごしてきて思うことがある。やっぱりりうらは子供っぽい性格すぎる。ちょっと相手してやらなかったら拗ねるし自分の思い通りに行かないと怒っちゃう。
「…んむ、じゃあってなに。じゃあじゃないでしょ?恋人だから好きなんでしょ??」
そう、そして俺達は恋人である。…いや自分でもびっくりだよ、2ヶ月で恋人になっちゃったんだから。でもそれを超えるりうらを大好き。いや、愛してるが正しいかな。
「声に出ちゃってるよないくん、りうらも愛してる」
「…っそ、」
照れてるとかじゃなく素でそんな反応をしてしまう。別に、こんな界隈に無駄な情なんていらないから。間違いなく彼を愛しているのは絶対にそうなんだけどそれでも結局はマフィアで血も涙もないマフィアだから、な、周りの恋人とかと比べたらぜんっぜん愛してやれてないけどな。
「でも結局すきなんだよな」
「なに、りうらのこと食べたいの?」
「うん、喰いたい。」
なんて言いながら押し倒すと珍しく顔を赤く染めるから愛おしく感じて彼に噛みついた
end
コメント
4件
/ うひょ〜、っ/💕(?) すげぇとうとい、っ💕🫶 …、てか2ヶ月で恋人って速すぎて滅(?) でも幸せならいいっか、((