思わず目を覆う。グチャっという生々しい音と血が滴る音。
「う…あ…。」
恐る恐る指の隙間から覗くと、聖さんが琉生くんの上に覆いかぶさり刺されていた。
「邪魔をするな。」
「ここで琉生が死んだら花月が悲しむ。それに…俺らの家を……血まみれにしたくないからな…。」
「邪魔をするなら貴様からだ!」
「花月、見ないで。」
後ろから奏に目を覆われる。見えなくても聞こえる音が生々しさを…荒々しさを物語っている。
「聖なら大丈夫だから……。僕なんかよりも強いし絶対に負けない。」
しばらくすると戦っていたであろう音は消え、奏の手も外された。目の前に現れたのは、傷を負った聖さんと彼に抱えられた2人の姿。
「こいつらを…地下室に連れていく。」
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