ーーー学園(昼休み)ーーー
赤「姫〜!お昼一緒にたーべよ!」ギュッ!
(桃に抱きつく)
桃「うおっ!青と一緒に食べるから」
赤「え!俺も一緒じゃダメ?」
桃「俺はいいけど…青に聞いて」
赤「絶対嫌だって言うじゃん!やだー!一緒に食べたいー!」
桃「んー……」
青「あっ!赤くん何してんの!」
赤「げ、青ちゃん」
青「げってなんだよ、げって」
赤「俺も姫と食べたーい!」
青「ダメ」
赤「えぇー!?じゃぁ、姫から離れないから!!」ギューッ!
桃「うっ……赤苦しい」
赤「えへへ、ごめんね?でも離れないから!」
青「離れて!」
赤「いーやーだ!」
桃「青、今日は一緒に食べようよ、赤と」
青「えぇ、でも」
赤「いいじゃん!いつも二人で食べててさ!たまにはいいじゃん!」
桃「たまにはね?」
青「ぐぬぬ…わかった姫が言うなら」
赤「やった!生徒会室行こ!みんな待ってるよ!」
青「赤くんだけじゃないんかい!」
桃「先行ってて、これ先生に出してから行くから」
青「一緒に行くよ?」
桃「大丈夫、職員室と生徒会室近いだろ?」
赤「ほら!青ちゃん行こ!」
青「でもっ」
赤「大丈夫だって!ね!」
桃「うん、大丈夫」
青「何かあったら連絡してね!絶対!」
桃「わかった」
赤「しつこいと嫌われるぞー」
青「しつこくないしっ!」
桃「じゃ、行ってくるな」
赤「はーい!またね〜」
ーーー職員室ーーー
先生「おぉ、ありがとな」
桃「いえ」
先生「どうだ、学校は」
桃「楽しいですよ」
先生「そうか、良かった」
桃「では、失礼します」
先生「おう、ありがとな」
ーーー廊下ーーー
桃「よし、終わった生徒会室行かないとな」
ドンッ
桃「っ!!」
いたっ……
男1「あぁ?」
男2「あー!姫様じゃん!」
男1「あぁ、男のくせに姫になったやつ?」
桃「…………」
なんだよ、こいつら
男2「なぁ、どんなコネ使って姫様になったんだよ!」
桃「は?」
男1「確かにな、男が姫様なんて聞いた事ねぇもんな?」
桃「コネなんか使ってない」
男2「嘘だー?だったら男が姫になるわけないだろ?」
男1「もしかして女なのか?」
男2「可愛い顔してっし、可能性あるっしょ!」
桃「…………」
もう行こ……
男1「おい待てよっ!無視か?」
グイッ
桃「っ……いた」
男2「調べてあげようか?女じゃないか」
桃「やめろ……気持ち悪いっ……」
男1「どうせ、あの青とか紫とかに食われてんだろ?」
男2「わかんないっすよー?橙ってやつもくってそくですもん」
男1「黄に脅されて無理やり入れらてたか?」
男2「赤ってやつも裏ではヤバいって聞きますからね」
桃「みんなそんなんじゃないし!食われてない!」食われるってなんだし……
男1「どうだろうな?本当は誰でもいいから姫にしろって学園長に言われたかもな」
男2「そんで女はめんどくさいから男にしたと」
桃「は?」
男1「言ってたもんなぁ?紫が女を姫にするの嫌なんだよねーって」
桃「……嘘だろ」
男2「みんな言ってませんでした?周りの人達がうるさくなるから女はやめよって」
桃「………………」
男1「そんで都合よく入ってきて転校生、使うしかないじゃん!www」
男2「お前都合のいい男やん!ww」
桃「違う…………」
男1「じゃぁ、なんでお前を姫にしたんだよ」
桃「なんで……?」
確かに……最初は俺、記憶なかったし、あいつらだって俺が桃だって確証はなかった……じゃぁ……なんで……でも
男1「答えられないんすかっ?」
男2「だから言ってんだろ?都合のいいカモが来たからだって」
桃「っ………そんなんじゃない」
男1「どーだか、きいてみればいいじゃねぇか、本人様にな!www」
桃「だから!青たちはそんな事しないっ!青たちの事知らないくせに変な風に言うな!」
男1「あぁ?」
男2「そんな態度とってもいいんすか?」
桃「人の事悪く言うやつに態度良くする必要ないだろ」
男1「こんのっ……!!!」(桃の腹を殴る)
ドンッ
桃「カハッッ!!…ゴホッゴホッ…ヒュー……」
男2「いいのはいったすねー?」
桃「っ……」
痛いっ……
男1「俺にまたそんな態度取るなら姫様でもお仕置が必要だな?」
桃「ゲホッ……こんな事したら、退学になるぞ」
男2「はぁ?なるわけないだろ?男1さんはなぁ?成績上位の御方だぞ?」
男1「残念だったな!」(桃の顔を殴る)
桃「ウグッ!!!……」ポタポタ…
鼻血……
男1「綺麗な顔が台無しだな?」
男2「もっとやっちゃってくだせぇ!」
桃「ハァッ………ハァッ……」
男1「嫌もういいだろ……張合いがねぇ」
男2「男なら戦えってんだ!」
桃「…………」
男1「ふんっ…二度とあんな態度とんなよ」
(桃を放り投げる)
桃「うっ…………」
痛い……
桃「とりあえず……生徒会室行かないと」
鼻血、止まってから行こ……
ーーー生徒会室ーーー
青「桃くん遅いなぁ……」
赤「職員室行ったんでしょ?先生と話してるんじゃない?」
青「そっか…先生の長話なんて可哀想」
ガチャッ
青「桃くん!遅かったねって……どうしたの!?」
桃「…大丈夫だよ」ヘラッ
赤「頬がすごい腫れてるよ?何があったの?」
桃「ちょっと人とぶつかってさ、悪い所に勢いよくぶつかっちゃったんだよね」
黄「大丈夫ですか?」
桃「ん、大丈夫」
紫「手当してあげるからこっちにおいで」
桃「紫くんありがとう」
赤「絶対殴られたあとだよね……あれ」ボソッ
青「僕の桃くんに誰がっ……」ボソッ
橙「……あれ、腹もやられてるで」
青「え?」
橙「紫くん、桃の腹も見てくれへん?」
桃「ビクッ……」
紫「わかった」
桃「いいよ紫くん、何も無いから」
紫「何も無いなら見せてもいいよね?」
桃「うっ………」
紫「ほら見せて」
桃「…………」
ピラッ
紫「っ!本当にどうしたの!?」
橙「すごい色になっとるで!?」
桃「い、痛かったけど…慣れてるから」
赤「そんな事言わないで、桃ちゃん」
桃「…ごめん」
黄「で?誰がやったんですか?流石に話してくださいね?この怪我を見て流石に大丈夫だからではすませません」
桃「それが…わかんないんだよね」
紫「え?」
桃「知らない生徒で……」
赤「どうしてこうなったの!?」
桃「ちょっとぶつかっちゃって……」
青「それだけでやられたの?」
桃「少し言い合いして」
橙「言い合い?桃ちゃんが?」
桃「……あいつら青達の事悪く言ったんだ、だからそうゆう奴らじゃないって歯向かったら調子乗んなよ的でやられちゃった」
赤「もー、そんなの無視でいいのに」
桃「無視したけど、腕握られちゃって」
紫「無視できなかったんだ」
桃「うん……心配かけてごめん」
紫「いいんだよ、心配かけ合うのが家族だしそれを支えるのも家族なんだから」
橙「隠される方が悲しいで?」
桃「っ……ごめん…………あんな噂も、嘘……だよな」
赤「噂?」
桃「俺の事、都合よく姫にしたんじゃないかって」
青「え?」
桃「姫が男なの前例がないから……女子が嫌だからお前にしたんだよって言われて、都合のいい男じゃんって言われて……違うよね?」
赤「違うよ」
黄「でも女の子じゃなくて良かったって言ったのは事実です」
橙「聞かれてたんやなぁ」
桃「え?……じゃぁ本当に都合よく俺になったの?」
赤「だから違うって!俺らずっと桃ちゃんの事探してたんだよ?そんで桃ちゃんがもしこの学園に来たら姫にしようってみんなで決めてたの」
紫「でも全然姫を作らない俺らに理事長が痺れを切らしてね、そろそろ作った方がいいんじゃないかい?ってね」
橙「その数日後ぐらいに桃ちゃんが来てさ!奇跡やんって思ったんやけど」
黄「まさかの記憶なしで生徒会に入りたくありませんって言われて」
赤「なんなら会う度に少し嫌そうな顔されて」
紫「無理やり入れた形になっちゃったよね……」
桃「…ご、ごめんって……」
黄「ふふっ、気にしてないですよ!」
橙「だから女の子じゃなくて桃ちゃんで良かったねって話してた時もあったんよ」
桃「そっか……ちょっと疑っちゃった……ごめん」
赤「誤解が解けてよかった」
青「で、その桃くんを殴ったゴミはどうゆう奴ら?」
紫「青、顔怖いよ」
青「は?大切な人傷つけられてニコニコなんてしてられないんだけど」
橙「落ち着きいや」
青「桃くん、特徴は?」
桃「……え…あっ……」
青怖いっ……
紫「青、落ち着いて、青が桃くんを怖がらせてどうするの」
青「っ!……ごめんね…桃くん」
桃「ううん、大丈夫」
青「本当?」
桃「うん、俺の為に怒ってくれてるんだろ?ありがとう」
青「!!…………桃くん大好き!」ギューッ!
桃「!!……///」
紫「はいはい、イチャイチャはそこまでにしてゆっくりでいいから思い出せる?」
桃「えと……がたいが良くて身長が大きめな人と、少し小柄な人だったかな?多分、先輩後輩だったと思う」
赤「ペアって感じかぁ」
桃「これだけじゃ分からないよな……」
紫「いや、だいたい絞れた」
桃「……え?」
紫「青ちゃん、橙くん、黄ちゃん行こうか」
黄「はい」
青「うん、待っててね桃くん」
橙「よっしゃ!一発やってやりますか!」
赤「え?俺は?」
青「戦力外」
赤「はぁ!?」
紫「赤くんは桃ちゃんと一緒にいて?怪我してるから1人の時に誰か来たら危ないでしょ?」
赤「わかった!俺が守るからね!桃ちゃん!」
桃「ん、ありがとう」
紫「んじゃ、行ってくるね」
赤「行ってらっしゃい」
バタン
桃「……死なないよね、あの人たち」
赤「死ぬんじゃない?社会的に」
桃「あっ…………」
可哀想に……だからやめろって言ったのに…
赤「可哀想にって思った?桃ちゃんは優しいね、でも当たり前だと思うよ。俺らにとって桃ちゃんは家族で宝物だもん。傷つけられたらそりゃ怒るよ」
桃「たからもの?」
赤「そうだよ!だからみんな怒ってるの、青ちゃんは顔と態度に出やすいから分かりやすいけど、特に紫くんがやばいね」
桃「……それは想像つくかも」
赤「あははっ!でしょ?俺も殴りに行きたかったけど、桃ちゃん1人置いてはみんな不安だろうからね!橙くんは怒ると怒った相手にしか態度に出さないから逆に怖いよね、黄くんは笑顔になるからもっと怖い」
桃「……みんな怖い」
赤「えー?俺も?」
桃「……赤は裏でネチネチ嫌なことやってきそう」
赤「紫くんに言われたらやるけどね、俺は表向きじゃないもん」
桃「…………」
赤「それほど桃ちゃんは大事な存在なんだよ、俺らにとってさ」
桃「…………//」
赤「照れてますねぇ」
桃「そうやって面と向かって言われるとはずい……」
赤「そうかな?」
桃「でもありがとう、俺もみんな大切な人」
赤「ありがとう!」
桃「でも、紫くんはなんでわかったんだ?体格とかしか言ってないのに」
赤「紫くんは見た目はおっとりしてそうな生徒会長だけど、超すごいんだよ!ここの生徒の情報は全部頭の中に入ってるし、誰が誰と友達でとか、グループ同志のいざこざとか全部把握してるの」
桃「どうやって…?」
赤「そりゃ、見回りだよ」
桃「生徒会の仕事のやつ?」
赤「そ、生徒が安全に過ごしてるか、問題がないか見守るための見回り、それを紫くんは見ただけで瞬時に覚えて管理ができるの」
桃「すごっ……」
赤「だから紫くんに聞けば誰だかわかるし、口喧嘩も強いから相手のこと丸め込めるんだよね。喧嘩っ早いのは青ちゃんと黄ちゃん」
桃「想像つく……」
赤「橙くんは一応紫くんの指示待ってる派だね、俺もそう」
桃「なんかすごいな」
赤「紫くんがすごいんだよ、俺は後ろからついて行ってるだけ」
桃「そんなことない、紫くんについていけてるだけすごいと思うぞ、俺なんか置いていかれそうだ」
赤「そんなこと絶対しないよ。紫くん、ううん、俺たちは桃くんを絶対置いて行ったりしない隣で歩いていくよ」
桃「ありがとう」
赤「さてそろそろ」
桃「??」
青「ただいまー!」
赤「おかえりー!どうだった?」
紫「はぁ……」
桃「どうしたの?」
紫「話で解決しようとしたんだけど……青ちゃんが突っ込んで、黄ちゃんもそれに続いちゃって橙くんが止めてくれたんだけどボロボロにしちゃってさ」
赤「あらま」
青「いやぁー!スッキリした!もっとやっても良かったのに」
紫「暴力解決は駄目だって言ってるでしょ?」
橙「て言ってる自分止めなかったやん!」
紫「だって桃ちゃんの方がもっと痛い目にあってるんだよ?止める必要ある?」
橙「どの口が暴力解決は駄目って言えるねん!」
紫「だって俺はしてないし、殴られてる間でもお話できるでしょ?」
橙「ほんまに怖いわ〜」
黄「って言ってる橙くんも相手のこと怯えさせるぐらいの顔してましたけどね」
橙「そりゃ怒るやろ、なんやねんぶつかってムカついたからいじめてやろうと思ったって、殴ろうかと思ったけど我慢したんやで?2人がボコボコにしてるから流石にその上から殴る気は無かったわ」
赤「橙くんって変なところで優しいよね」
青「ほんとほんと、殺しそうな顔してたのに」
紫「とりあえず、桃ちゃんこれで安心してね!」
桃「…う、うん」
青「桃くん、やっぱり1人で行動しちゃ駄目だよ?僕も一緒に行くから次からは僕のこと呼んでね」
桃「うん、分かった……青怪我ない?」
青「ないよ!」
桃「……手、見して」
青「ん?、はい」
桃「ここ切れてる…こっちも」
青「あぁ、殴った時に切れたのかな」
桃「手当する」
青「いいよ、少し切れただけだしほっとけば治る」
桃「駄目、する」
青「……分かったよ…お願いします」
桃「ん!」(手当する)
青「ありがとう」
桃「あの人達どうなったの?」
紫「救急車行きは間逃れたよ、でも退学だね」
桃「……青達は退学じゃないの?殴ってるし…」
紫「謹慎」
青「え!?」
紫「青ちゃんと黄ちゃんね」
黄「僕1発しか殴ってません!ほとんど青ちゃんがやったんです!」
紫「殴ったのには変わりないでしょ?」ニコッ
黄「うっ……」
紫「だから2人とも2週間謹慎」
青「そんなぁ」
桃「青、暴力もうダメ」
青「だってさぁ」
桃「だってもじゃない、それで青が傷ついてるの嫌だよ、あと俺暴力好きじゃない、青のこときらいになる」
青「はい、今後一切暴力振るいません。桃くんを守る以外では」
桃「青……」
青「…………絶対に振るいません……」
桃「よしよし」ナデナデ
赤「青ちゃんペットみたい」
青「ペットじゃないし!桃くんの彼氏!!ボーイフレンド!!」
黄「ペットですね」
青「うるせー!!腹黒っ!」
黄「違います!」
橙「ハイハイ、終わり、桃ちゃん動けそう?」
桃「…ちょっとお腹痛いかも…」
橙「せやんな、ここで休憩してええで、俺ら授業戻ろ」
紫「そうだね、大人しく寝ててね、桃ちゃんのクラスの先生には言っておくから」
青「ねぇ、僕も一緒にいたい」
紫「………………いいよ」
黄「じゃぁ、戻りますね」
桃「うん、色々とありがとう」
赤「またね!桃ちゃん!放課後まで動いちゃダメだかんね!」
桃「うん」
バタン
青「っ…………」
桃「……青?」
青「ごめんね……桃くん……守れなくて」
桃「……え?」
青「こんなに酷い怪我させて……」
桃「青……」
青「僕が幸せにするって、守るって決めたのにっ……」
桃「青…俺助けられたよ?謹慎になっちゃったけどやり返してくれたでしょ?」
青「でも……」
桃「青が俺の為にすごく怒ってくれて嬉しかった、やりすぎだけど」
青「うぅ……」
桃「だから……ん!」(両手を広げる)
青「え?」
桃「いいから来て」
青「うん…?」
桃「ん!」ギューッ!
青「桃くん!?」
桃「俺は青が怒ってくれて嬉しかった、それだけで充分だ」
青「……次こそは絶対守るから」
桃「うん、守って」
青「うん、絶対守る」ギュッ
桃「ん…………」スリスリ
安心する、やっぱり青の近くがいい
青「ぐぬぬぬっ……」
桃「どうした?」
青「桃くんが可愛すぎて死んじゃう」
桃「……離れて」
青「やだ、無理…かわいい」
桃「俺男なんだけど…」
青「うん、知ってる。でも可愛い」
桃「………」スリスリ
かっこいいがいいのに……
青「んんっ……かわいっ……」
桃「また言う……」
青「可愛いんだもん、桃くん寝なくていいの?大丈夫?」
桃「ん……眠い…青がそばにいると安心する」
青「そっか、寝てもいいからね」
桃「ん…………」
青「ふふっw」
本当に眠そう
桃「スゥ-……スゥ-……」
青「おやすみ」
この後桃くんが傷ついたのは青が守らなかったからだと理不尽な言い訳をみんなから言われて「桃くん、俺/僕なら守ってあげられるよ!」と桃くんの奪い合いになるのでした。
青「僕の桃くんだから!!みんな桃くんを魅惑しないで!!!」
コメント
2件
うわー、、最低だよ彼奴らふざけんなよ(( 青ちゃんも黄ちゃんも殴ったらダメだよ〜(?) でも無事、、いや無事じゃないか、解決して良かった!!