side 青井 らだお
目を開けたら
真っ黒な空間にいた。
そこにはラディと神乃さんがいた。
「ラディ?」
俺がラディに触れるとラディだったものは
グリッチに飲まれて消えていってしまった
「ラディ、、?」
ラディがいた場所を見つめながら俺は
声を出す。
「青井ラディさんはもういないですよ。」
神乃さんが俺へそういう
なんで?なんで?
そう聞きたいが声が出ない
体が動かない。
神乃さんが少し笑って俺にこう言った。
「貴方のせいです」
俺はそこで目を覚ました。
汗をたくさんかいて、
心音がうるさい、
体のあちこち、主に頭が痛くて、
でも最近起きてた違和感である頭に
霧がかかった感じは無くなっていた。
周りにいた人が俺を落ち着かせる
「大丈夫か!?」
「落ち着いて深呼吸を!」
周りにいた人は警察達だった。
そして俺が寝ていた場所は病室のベットだった
「え、?な、何が、ここは、、」
俺はとても混乱している。
なんで俺が病室のベットで寝ているんだ、?
今気づいたが至る所に包帯を巻いてる感じが
する。
周りにいるのも警察達で
みんな心配している目で俺をみる
「お前上から鉄骨が落ちてきて、その時下にいた子供を庇って、お前が下敷きになって、!」
途切れ途切れになりながらも説明している
少し涙目のようだ。
それを聞いて少しずつ思い出してきた。
俺がパトロールをしている時、
上から鉄骨が落ちそうなのに気づいて
危ないと思って注意深く見ていた。
すると風で鉄骨が落ちてくるのを見た
その時下にいたのは子供。
俺は咄嗟に体が動いて子供を庇い、
落ちてきた鉄骨を生身でもろに受け止めた。
そして俺はしばらく昏睡状態だったそう
「心配かけてごめん。でもほら!こんなに元気だからさ!」
「本当だぞ!」
「今日はちゃんと休んでくださいね!」
みんな「お大事に」と言って出ていった。
俺はみんながいなくなった時、
昏睡状態の時見ていた夢を振り返っていた。
あの夢はよく、ラディが出てきた。
そう言えば…俺、ラディがいるって聞いた後、
ラディのこと頭にあったっけ、?
「俺は…今まで…ラディ…この世でたった1人の双子の弟のことを、忘れてたの、?」
俺は思わず声に出していた。
でもそのあとは、悔しくて、悲しくて
なんで忘れていたのかも理解できなかった。
そんな気持ちが渋滞して
声はうまく出なくなっていた。
神乃さんが言っていたことを思い出す
『その幸せももうすぐ壊れちゃいますね』
『目覚めの時まで悔いのないよう過ごすことをお勧めします』
『貴方のせいです』
貴方のせい…
ラディが消えたのは、俺のせい、?
そういえば、目覚める少し前、
また違う夢を見たような…
青井ラディはもうこの世にいない
嗚呼…そっか、
俺のせいでいなくなっちゃったんだ…
今、ラディが自分のせいで居なくなったと
知った瞬間、
俺は初めてこう思ってしまった
双子じゃなければよかったのに_____