テラーノベル
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この作品はnmmn二大禁です。全てがフィクションであり、実際に存在する方々や団体などとは一切関係ありません。ありがたいことにコメントを頂ける際は、伏字など対策をお願いします。ルールを守って楽しみましょう。
cp: なし。強いて言うならメンバー愛
cp要素はあまりありません
生死の描写が含まれます
シリーズ物です
side 💛
MVの撮影が始まり、様々な場所で踊る俺たち。
そんな中俺は、阿部に目を向けていた。
さっきふっかといた時の阿部は、なんだか心がそこになかったような……俺を見て信じられないというような顔をしていた。
その場でなにかあったのかと聞こうとしたけど……
「言ったらヤバい気がしたんだよな……」
阿部に聞いてはいけない気がした。
言ってしまえば、聞いてしまえば、何かが崩れそうだと思った。
しかし、阿部になにかが起きているのならそれは知っておきたいし、阿部がなにか悩んでいるのなら俺は、俺たちはそれを一緒に解決したい。
一瞬、無人島でのMV撮影は初めてだから緊張しているのかとも思ったが、あの様子は違った。
……例えばさっき一緒にいたふっかに何かを聞くのもいいが、阿部以外に阿部のことを聞くのもなんだか違うだろう。
ふと、周りを見渡す。すると翔太と康二が妙に引っ付いているところを見ているめめを見つけた。
「なぁんだよお前!」
「だって後で撮影やん〜?やから今のうちにしょっぴぃとおるんよ!ええやろ?」
「良くない、暑い!離れろ!!」
「なんでよぉ嫌や〜〜!」
なんて微笑ましい光景……そしてそれを見守っているめめもめめで可愛い。
「なべこじ見てんの?」
「あっ……岩本くん。…そう、微笑ましいなぁって」
「確かこの後の撮影グループ、めめはなべこじとだっけ」
「うん。……ねえ、岩本くん」
この後の話をしようとしたら、めめが神妙な面立ちで俺に問いかけた。
「ん?なに?めめ」
「……あ、いや…なんでも、ない」
「えぇ?絶対なんかあるやつじゃん」
「いやほんとに無いから!間違えた、間違えた」
「ふぅん……」
めめはこういう時に嘘をつくのが少し、いや今回に限ってはだいぶ下手だ。
とはいえ頑張って隠しているところをつつくのも申し訳ないため、俺も深堀りはしないでおく。
俺が阿部になにか思っているように、めめも俺に対してなにか思っているのだろうか。……まあ、俺がそれを知る由はない。
太陽に照らし出されているが故に、顔に汗が伝った。しかし何故だか、不思議と暑さは感じない。
ちらりとまためめをみると、めめもなんだか震えているように見えた。
「……寒いね」
「うん、ちょっと肌寒い」
太陽はこんなにもギラギラと輝いているのに、なんでか俺とめめには同じような悪寒が感じられた。
───
side 🧡
なんでか今日はようしょっぴーの近くにおるなぁって、自分でも自覚しとる。
なんでか知らんけど、しょっぴーの横が落ち着くんよ。
……なんでか知らんけど、しょっぴーの横に、俺がおらんといかん気がして。
「いい加減離れろっ!」
「嫌やー!離さんといてっ!」
「くっそこいつ……めめ!こーじ剥がして!」
「えっあっ、うん!」
そうやって俺はめめに剥がされたことにより、ようやっとしょっぴーから離れた。
「なんで剥がすん!守れたかもしれへんのに!!」
「は?何言ってんの?」
「康二…?大丈夫?」
……え?いや、なんで2人してそんな目で見るん?
普通のこと言っただけやん。しょっぴーを守れるんやから、しょっぴーの隣にいる、だけ、で……
「……?俺……何言うてたんやろな?」
「俺に張り付いて何守るんだよ、俺?w」
「……分からへん……」
さっきまで自分が何考えてたんか、もう分からん。
でもなんか、変なことやった気ぃがする。
……疲れてるんかな。
「康二、あんまり無理しないでね?」
「めめ!大丈夫や、ちょーっと疲れてるだけやし!多分な!」
───
side 💚
……なんだかさっきから照の方から視線を感じるのは、きっと俺の気のせいではないだろう。
俺は今舘様のそばに居る。しかし、照は舘様を見てるわけではないみたいだ。
なんで照はそんなに俺を見てくるんだ?もしかして、俺のぎこちなさが出てる?
隠し事は得意な方だと自負しているんだけど……
……まあ、いいか。俺はメンバーを守りたいだけだ。
今回のループは確かふっかにはもう声をかけていて……あれ?どうだったっけ。
確か途中で佐久間じゃなくて照が来たから……最初に舘様のところにいけてないのか。でも今舘様はいるし、ふっかもいて……
「翔太は?!」
「うわっどしたの阿部、急に声荒らげて」
「あ、ごめん舘様。あの、翔太どこにいるか知ってる?」
「翔太?……あそこで康二といるよ」
「ほんとだ……!」
良かった、良かった。生きてた。全員生きてる。全員、全員……
……全員?
……一。二。三、四、五…六、七……八?
一人いない。誰がいない?
「……あれ?そういえばめめは?」
──何処かから、嫌な言葉列が聞こえた。
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