テラーノベル
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彼女は死んだ。僕の腕の中で。
僕の腕の中で尊き小さな命が失われた。
もう、彼女が明日を語ることはなかった_。
今日は成人式だ。
彼女が息を引き取ってから3年が経った。
本来なら、僕の横に君がいたのだろうか。
一緒に成人して、お酒を飲んで、会話を交わして_。
「明守ー」
「ん?ああ、晴人か。」
「この後みんなで昼飯行こうぜ」
「あ、まだそんな時間か。」
僕はチラリと時計を見る。まだ11時を回ったばかりだった。
「そうだね、行こうか。」
僕は晴人とファミレスへと足を運ぶ。
その時、僕の肩が誰かの肩とぶつかる。
-ドン
「あっ、すいません!」
「こちらこそすみま…」
僕は言葉を失った。
「…どうしました?」
この声。この顔。この髪型。この身長。
「…あ、いや…」
僕の腕の中で亡くなったはずの彼女だ。
「…?それじゃあ」
彼女が横断歩道を渡って行ってしまった。
「ッ、待っ…!」
僕は気付けば、彼女を追いかけていた。
今思えば、彼女の生まれ変わりだったのだろう。
「明守っ!!」
その時、僕の身体に衝撃な痛みが走る。
-ドン
その音と共に僕はその場に倒れ込んだ。
「明…守…?」
僕の横で晴人がずっと僕の名を呼び続けている。
「明守…っ!!」
これじゃあ、前と一緒じゃないか。
そして僕の意識は絶えた。
あぁ…また同じ日の繰り返しだ_。
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