TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


数ヶ月の間、お互いにそれらしい動きは無く、無事に会食の日を迎えることができた。


「前から三ヶ月ぶりだろうか?」


国の化身である俺達は慎重に、そして雑に扱われている。どんなに刺されても、毒に晒されても死にやしない、大元さえ良ければいずれ生き返るから。


今だって、SPは一人づつのみで敵国と会食させられている。それなりの高級店であるものの、まともに味わえやしないな。


「そういえば、手紙を知らないだろうか? 前に来た時あたりになくしたんだ」


「手紙? それらしいものは無かったが、どうしてそんなもの持ってたんだ?」


嘘である。おそらく俺の拾ったラブレターを言っているんだろうが、落としたお前が悪いだろう。


「来る前にポストに入れるつもりだったんだ。忘れてそのまま持ってきてしまってな。見つけても中身は見ないで欲しい 」


とても焦っているようだったし、いつもより熱量があったので、余程見られたくない代物だったんだろう。もちろん見たが。


仲良く和気藹々わきあいあいと談笑、なんて出来るはずもなく、咀嚼そしゃくとカトラリーの音だけが時間が続いた。


そのまま10分前後経ちそうになった時、ソビエトが思い出したように話を始めた。


「そうだ、これを」


ソビエトが取り出したのは、手のひらに乗るぐらいの長方形の黒い小箱だった。真紅色の細いリボンでラッピングされている。


「何も仕込んでいないから、隅々すみずみまで検査してもらっていい。良かったら使って欲しい」


「今開けてもかまわないか?」


「もちろん」


リボンを解いて箱を開けると、リボンと同じ色に染められた木軸の万年筆が入っていた。クリップの部分には小さな宝石がはめ込まれている。


「ルビーだ。ま、天然じゃないが」


「へえ、そうなのか」


装飾はその宝石ぐらいしか無く、高級感はそこまで無かったが、持つと手に馴染む。貰う物としては嬉しいかもしれない。


「ありがとう、使わせて貰うよ」


その日、重大な情報が得られた訳ではなかったが、無駄とは思わなかった。

ソビエトさんからお手紙着いた

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

324

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚