「なぁ……俺たちが協力すれば絶対……」
「駄目だよ。」
私は彼の話に、食い付くように呟いた。
「貴方は、大事な人の為に帰らないと。」
その言葉を聞いて、
彼は一瞬悲しそうな顔をした。
「そんな……置いて行けないよ……。 」
彼の言葉に、首を振った。
私達は確かに、何年もの仲かもしれない。
誰よりも、一緒にいた相手だと断言できる。
けれど彼には、これから先一生のパートナーとなる大事な人がいる。
絶対に帰すって、決めたんだもの。
彼の肩を強く押す。
扉の外に彼を追いやる。
「待って……おい!」
「……幸せに、なってね。」
震える声で、彼に呟いて、
そのまま大きな扉を、閉めてあげた。
まだ外から、彼の声が聞こえる。
「……馬鹿だなぁ、私。」
涙が、頬を伝っては冷たい床に落ちる。
「“愛してる”って、言えばよかったのに。」
その呟きは、虚空に溶けた。
書きたいシーンだけを書くだけの会
始まりも終わりもはちゃめちゃ
文句は受け付けません()
コメント
1件
好きな様にかけかけ