「あ〜〜〜ッ!!!!セクハラ野郎!!!!お主かッ!!私を連れ去ったのはッッッ!?!?!?」
『ちげ〜〜よッ!!!連れ去ったのはGEM-21だ!あと何回言うんだそれ!?そんな名前じゃねェからな!?!?』
【速報】セクハラ野郎、セクハラ野郎って名前じゃなかった件。
『流石にわかってるとは思うが、敵だからなァ?』
「え、!?」
『ェ、』
【さらに速報】セクハラ野郎、詩季ちゃんの敵だった件。
「なんかふざけたやつだったから敵じゃないかと…」
《…それは納得ね。》
『辛辣だなァ?お姫様達はァ?』
「誰が姫じゃ!!!セクハラ野郎ォォォォォッッ!!!!」
キモかったからチューバでぺしゃんこにしようとするも、簡単に躱されてしまった。
「よけんなセクハラ野郎!!!!!」
『無理だわ!!!あとオレはセクハラ野郎って名前じゃねェよッ!!!』
私はチューバを抱え、ハーモニカより低い音で動けなくしようとしたが…__音を消された。
「うわぁそういえばそうじゃん、お前ダル….」
『生意気すぎな????』
《詩季、この部屋、アイツの能力がかけられてる…アレで内側から壊すよ。》
「え、アレってアレ!?あの大技!?」
《…共鳴・拡散。》
その声と同時にチューバ特有の低音を響かせる。すると
____パリンッ
ガラスが割れたような音がして、セクハラ野郎のかけていた能力が壊された。
その途端、結衣が急に腕を引っ張り、出口であろうドアから星空へ向かって飛び出した。
《…助かった…》
「うん…!」
空を見上げると、月は大きく、こちらを見るように私達を照らしていた。
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『…逃げられたかァ』
『(けど、これでいい。)』
『楽しみが一つ増えたんだから…』
物が散乱した部屋の中で、男は….GEM-07は不気味に微笑んでいた。
〔…。〕
その影では…ただ…誰かが静かに視ていた。
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詩季のポケットには、月を表すような光を灯し、点滅している機械があった_。その意味を…まだ詩季達は知らない____。
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