地獄に帰ってきてからはただ静かに過ごすしかない。
sho「…ただいま。」
「………皿洗いしといて」
sho「…うん。」
ありえないくらいの量が積み上がった洗い物を洗っていく。
お皿が綺麗になっていく感覚は結構好きだ。
sho「えっと…終わったよ。次は____」
「うるさい!!!!!」
sho「…っごめんなさい…。」
俺にはよくわからないけれど…
お母さんは俺の声を聞きたがらない。
でも…確かに。と思う時もある。
声に関しては誰からも褒められたことがない。
まぁ、イケボな訳でもないので聞きたがらないのも…あってるのかもしれない。
sho「…あ、あの…今日テスト返しで…数学が…えと…きゅ、95点とったんです。」
「…」
sho「…その、えと…全部で459点で…!」
「…」
sho「が、学年1位とれたんです…!!」
「………」
sho「だから_________」
ゴンッ!!!
頭に痛みが走る。
めまいがする。
バランスがとれなくなる。
視界がぐちゃぐちゃして立っているのかすらもわからない。
sho「いっ…」
「あんたの顔なんて見たくないの!テストが何よ!自慢?!あんたのせいでこうなってるのに!!」
sho「っあ…」
「あんたは私にストレス発散させとけばいいの!」
sho「いた…っ。」
1発、2発、3発…、
sho(…あれ、何回殴られたっけ…。ちゃんと…数えてたんだけどな…。)
意識が朦朧とするなか、気絶ができない程度の暴力が苦しかった。
殴られは蹴られ…、バランスが崩れて転けてしまう。
床に擦れてやけどになる。
やけどはもう慣れた。
殴られれば血が流れる。
血もティッシュで拭けばなんとか…。
でも少々きついかもなぁ。
…………………………
「早く用事してきて。」
sho「………はい。」
鏡で自分の姿を確認する。
顔には痣が少し目立っている。
足にはやけどや切れ傷が複数ある。
sho(…絆創膏していけばいいや。)