12月27日 AM8時 王都
バカラッバカラッ
王都の街並みを馬車で走る
俺の隣にはカノンが座っている
カノンはにこにことこちらを見つめてくる
悠「なんだよ」
カノン「いやぁ?短い間だけど探偵さんがうちの学校で警備してくれるなんて、何だか楽しいなぁって思って」
悠「警備じゃなくて子供二人の警護だ」
カノン「分かってるって、でも海賊の襲撃で王室も用意周到になったけど、正直遅いよね」
悠「城の警備は歩兵がやっているのか?」
カノン「歩兵多数、騎士2人ってところかな」
悠「シフト制ってわけか」
カノン「そういうことだね」
そうこうしているうちに、馬車は巨大な学園に到着した
カノン「乗せてってくれてありがと!また会おうね探偵さん!」
バタン
扉を開けて制服姿のカノンが出ていき、俺も降りることにした
そこに広がっていたのは軽快なファンファーレと共にレンガで出来た大きな門にガヤガヤと緑の制服姿の男女が登校していく。
まるでホグワーツだ
悠「こんなんが実在するなんて…」
カイラ「どうも、悠さん」
剣を腰に構えた制服姿のカイラがこちらに歩いてきた
悠「カイラ君…だよな?」
カイラ「そうです。そんなに硬くならなくて大丈夫ですよ。あなたに頼むことは、僕とカノンが授業を受ける間、王子と王女を見張ってくれたらいいんです」
カイラは無愛想に言う
アリス「おはよ!探偵さん!カイラ!」
悠「げっ」
アリスとギャバットがこちらに歩いてくる
どうやら3人は友達らしい
ギャバット「はじめましてだな、探偵」
悠「あぁ、みたいだな」
???「ようこそ!ミスター悠!我が大魔術学校ルーンへ!」
黒いコートを羽織った、髭面の大男が歩いてくる
悠「どうも、あなたがこの学校の学園長ですか?」
クルっとターンを決めて、ピン!と指を鳴らしてこう言った
サダベル「その通り!私が学園長のサダベルと申します」
サダベル「この度の王室襲撃に遭って、君とカイラ君には特別に王子と王女の護衛を任せる」
サダベル「午前中は全教室で授業があるが、君は王子たちの教室の最後の列の机で見張ってくれ」
なんてことだ、めちゃくちゃ退屈じゃないか
けどやるしかない、雪を取り戻すためだ。そのためにはあいつらの力が要る
悠「わかりました。任せてください」
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